君を感じて生きる世界

恋愛(学園)

ふつう/著
君を感じて生きる世界
作品番号
650631
最終更新
2013/01/16
総文字数
11,896
ページ数
19ページ
ステータス
未完結
PV数
203
いいね数
0
三月。


今僕は受験に受かっているのかを見るために志望校へ向かうため、今バス停でバスを待っていた。

手短にいってしまえば合格発表だ。

受験番号「178」を探しに。

ゴロ合わせで読むと「イナバ」ちなみに僕の担任教師の名字も「稲葉」。

なんの呪いなのか。それとも誰かの因縁なのか。

担任稲葉に話したところ、

「はっはっは!よかったではないか!100%受かったも当然だ!」

などと言われてしまい心配で心配でしかたがない。

悪い先生ではないんだけどね。


志望校は家から遠く、バスに乗ること15分。そこから電車に乗り四駅目で降り、その駅から徒歩10分のところにある。

なんと遠いのだろうか・・・。

電車は通勤ラッシュで寿司詰め状態になってしまうし。

この重労働を三年間続けるとなるととても気が遠くなる。

まぁ受かっていればの話だが。


そろそろバスがくる時間だ。

まだ40分以上も先なのにさっきから心臓が跳ねまくっている。口から飛び出てきそうな勢いで。

とにかく少しでも落ち着くために息を吐く。

緊張をため息とともに体内から外へ出している気分だ。

そんな時、不意に背中をつつかれた。

背中をつつかれたので振り返る。

しかし人の顔が見えない。

一周辺りを見渡してふと視線を落とすと、右手を申し訳なさそうに挙げていて、腰まである伸びる黒く、艶のある髪を風になびかせている、身長150cm程度のの女の子がいた。

「何してるの君は。行く前から落ちているような気分のため息をついて」

彼女が言った。

「そんな重いため息じゃねーよ!」

「へぇ~。てっきりそうかと思ったよ」

こいつは牧原 彩(まきはら あや)。

中学校でお世話になりっぱなしだった。

まず今の志望校を受けるようになれたのも彩のおかげ。

勉強を教えてもらう前までは天と地がひっくり返っても志望校は受からなかっただろう。

それを5ヶ月で受けられるまで学力を上げてくれた張本人。

そんな彼女とたった今、目の前でたまったバスに乗り込んだんだ。

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