今日も今日とて僕は僕をコロシます

ミステリー・サスペンス

空波 刻羅/著
今日も今日とて僕は僕をコロシます
作品番号
625869
最終更新
2012/04/26
総文字数
87,249
ページ数
302ページ
ステータス
完結
PV数
113,764
いいね数
1
ランクイン履歴

ミステリー・サスペンス14位(2012/01/27)

ランクイン履歴

ミステリー・サスペンス14位(2012/01/27)

やあやあ、
こんにちは。
ん、こんばんは?
それとも、おはよう?


まあ、あえてハローと言うのも一興か。


では皆々様々方々。
下らない話に、ようこそおいでくださって。ええ、よほどの物好きなようで。


えー、このお話は、
お節介なのか、
世話好きなのか、
お人好しなのか、
分からない魔法使いのお話であーる。
ありゃ、意味同じか。


まあ、いいや。
とりあえず、寝そべっている死体をどうしようかな。




*リンク作品
『逝きたいが生きたい』

『アイゼンハイムからの招待状』


この作品のレビュー

★★★★★
2014/03/22 18:47
投稿者: *蜜柑畑 さん
罪を犯した人の苦悩と葛藤

戻れない過去を引きずる主人公の行く末は…… 不幸か幸か。 胸にじーんと来ます。

続きを見る
★★★★★
2012/01/21 07:42
投稿者: 黒輪 杖鏤 さん
ネタバレ
無題。

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この作品の感想ノート

*2

まず出だしですね。おふざけから始まり、そうちゃん相変わらずだなあ…。どんな作品になるのかなとワクワクしていましたよ。

雫ちゃんが登場したときなんて、おお!久しぶり!と、同窓会気分でした。

そんな楽しい始まりから一転、そうちゃんの苦しみを知り、もうこちらまで胸がぎゅーっとしました。そうちゃんの人間味を感じることができました。

そして、どこにも脱け出すことがでにないゴールのない迷路のように現実が苦しいだろうと、悟り……。

例え、死刑を免れても、例え、一生捕まらなくても、そうちゃんは救われることはない。もし捕まらないのであれば寿命が来るまで苦しみ続けるのだろう、そう思いました。

そうちゃんとは違い、憎しみしかなかった人でさえ、刺した感触は消えることがない。と、耳にしたことがあります。それが愛する人となれば、より鮮明なのでしょう……

先生と出会い、どうなってゆくのか物凄く不安で、そうちゃん以上に警戒心の強いあたしでしたが、次の日を迎え、先生に会っている所でもう安心しました。この先生はきっと大丈夫だと。それは先生は、茶神様と姫様が語り合っていた、姫様に似ておられるなぁと思ったからです。

何が善悪か、決めるのはとても難しい。先生の行動は、善悪関係なく神様でもなく、やりたいことをやるだけ。ただそれだけなのだと。

だからこそ最後に国本刑事は、あなたはやり過ぎるところがある。と言ったり、あまり派手にやって私に見つかるとその時はあなたとはいえ……と、釘を刺したのですよね。善人のようで、犯罪に加担してしまう所があるから。だからこそ、殺人を犯し苦しみもがいたそうちゃんにとっての神様だと……。

2014/03/22 03:01

*3

先生だからこそ救われたのですよね。犯罪に加担するような人はいないだろうし、自首して何とか罪を軽くしろと諭す人がいるにして、現れたとしても、そうちゃんはもう罪を犯しすぎていた。

時を戻すことでもしない限り、死刑は免れない状態で、自首=死刑ですもんね。死刑=自殺の考えではやはり…。逃げ道はありませんもんね。

うーん……やはり言葉にしようとすると、あたしには難しいですね、あくまでもあたしの捉え方ですが

先生に出会った時、先生ではなく他の人なら警察に通報して、結局は死刑で終わりだけれど、それだけでは最後の方で見せた嬉し涙や笑顔は出せないだろうし、ましてや幸せだ。なんて思えないで終わっていたことでしょう。

ゴールのないはずの迷路の中で、あんなにまで晴れ晴れした気持ちにさせた先生はやはり凄いです。あんな大層なこと普通できません。

最後、先生にちゃんと会えたことにも感動しました。あたしもあのままでは心残りだったので、警察署を出たときはホッとしましたよ。会うまでは、会いに行けるかな?間に合うかなとドキドキしていましたが。

そうちゃんが幸せになれて、こっちまで幸せな気分になりました。先生に感謝してもしきれない気持ち、物凄く伝わりました。

いずれ人は死ぬものです。災害や病気などで突然死もあることでしょう。こんな風に、幸せだったなと振り返り死ぬことが出来るなんて、とても幸せなことだと思います。したくても出来ない人は多いのではないでしょうか。

そうちゃんが死刑になるまで苦しみ抜いたこと自体が償いであり、先生はそれをちゃんと見守り、諭し、気付かせた。

もしもこの話が、そうちゃんが死刑を免れた、そうちゃんが捕まらずに償わずに済む方法を先生が魔法を使って……等の下手に甘い内容だったらあたしはこんなに長々語らなかったでしょう。

2014/03/22 03:25

蜜柑畑さん
こんにちは。
これほどまでに長い感想は、久々なものでして、アワアワしております。

それだけ心に残ったということですね。
そーちゃんのおふざけ的な一人称ですが、これは前作の一人称よりも、『壊れてきている』を意識して書いています。

小鳥遊を刺殺して以来、徐々にそーちゃんの心は磨耗していくイメージです。支離滅裂な、常人では到底持ち得ない『ふざけ』は、そーちゃんの思考が崩れていくように仕上げてあります。

もっとも、先生と出会って行く中、後半にかけて崩れたものが、また積み上がっていきますが。

先生ともっと早くに出会えれば、また先生のやり方も変わって行ったのでしょうが、そーちゃんの罪は法律で裁かれれば、ああとしかならない域まで達してしまいました。

そんなそーちゃんを『救う』ーー本人にとって、何が救いかも分からない中で、先生はそーちゃんをあの笑顔で旅立たせました。

救われた、と自覚したそーちゃんにとっては、まさにハッピーデッドです。

後半のストーカーは、そーちゃんが今までやってきたことへの『自覚』(気づき)となります。ただ死んで終わりの刑では、意味がない。自身がやってきた『罪』を『自覚』し、謝罪するほど後悔をした時初めてある『罰』があるかと思います。

それらまとめての、先生なりの『救い』は、賛否両論ですが、あれ以外の最適はなかったかと。

蜜柑畑さんにはその意図が伝わったようで、嬉しいです。

そーちゃんを幸せだと言ってくださり、ありがとうございます。

ではでは

2014/03/22 12:25

この作品のひとこと感想

すべての感想数:17

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