町が静まり返り、闇に呑まれた深夜二時。
シャッターが下ろされた商店街。
シャッターが下ろされた家電屋の前で、二十代前半と思しき青年が歩みを止める。その手には、一輪の青い花が握られていた。
青空のように澄み切った色をした小ぶりの花とは対照的に、青年の顔は今にも泣きだしてしまいそうだ。
青年はその場所にそっと一輪の花をおいた。
一度だけじゃない。
青年は毎日毎日ここへ訪れ、この花を捧げ続けているのだ――。
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少年が猫に魔法をかけたとき、不思議な少女が手を差し伸べる。のら猫達が響かせる奇跡の音
🎸純愛×音楽×青春×メルヘン香る音
表紙イラストは 三日月アルペジオ http://roughsketch.en-grey.com/ といサイトを運営されています 忠藤いづる 様が描いて下さったものです。 心から感謝いたします(*´ω`*)
- あらすじ
🐈アーティストになる夢を絶たれ、自暴自棄となる少年・相宮唱(19歳)の歌で、猫から人の姿に変身する猫歌姫様が現れる
失ったはずの唱の声を聞き取る事ができる、唯一無二の存在。
猫歌姫様は唱に再び音楽の道へ歩んでほしいと、光の道へ歩ませようと奮闘するのだか……。