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魂を反す香

作品番号
1669819

最終更新日
2022/6/5

魂を反す香

真崎優/著 ジャンル/恋愛(純愛)
10ページ
PV数/445・総文字数/9,029


道具屋を営む彼が「面白いもんを手に入れました」と言って、包みをふたつ取り出した。

包みを開くと、それは香炉とお香だった。香炉は美しい装飾が施されているものの、どこからどう見ても普通の香炉とお香。これのどこが「面白い」ものなのだろう。もしかしたら珍妙な香りがするのかもしれない。

「これは反魂香というもんです。なんでも、焚くとその煙の中に死んだ者の姿が現れるとか。これを焚いたどこぞの国の皇帝が、煙の中に亡くならはった奥さんの姿を見たそうです」

死んだ誰かにまた会うことができるなんて夢がある。死が今生の別れではあっても、永遠の別れではないと、思うことができる。



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