カラテカ

青春・友情

向 燿嗣/著
カラテカ
作品番号
1634727
最終更新
2021/04/12
総文字数
116
ページ数
1ページ
ステータス
未完結
PV数
15
いいね数
0
僕はその日学校に遅れそうになって慌てて電車に飛び乗った。僕はぎりぎりで間に合って良かったと胸を撫でおろしながら席についた。そこで「うわっ、ヤバい。」と思った。前の席にいじめっ子の早乙女がいたからだ。「おやおや、これは木村君ではないですか、社長出勤とは良いご身分ですねぇ~。」と言いながら僕の額をペチペチと叩いた。僕は「自分だって遅刻ギリギリのくせに、何言ってやがると思いながらも、もちろんそのことは口に出して言えなかった。奴は「あのさあ、今日遅刻しそうで、母親に昼ごはん代もらい損ねたんだよね。~、と言いながら頬のあたりをポリポリとかいた。僕は内心「そんなこと僕の知ったことかよ!!」と思ったが、もちろんそのことは、口に出して言えなかった。すると早乙女は案の定「悪いけどお前、少し都合してくんない?」と言ってきた。僕が「いくらくらい?」と尋ねると、早乙女は指を立てながら、」「そうだなぁー、2000円もあれば今日一日はしのげると思うんだけれど。」と言った。僕は財布の中からなけなしの2000円を取り出して、奴に渡した。奴は「いや~、いつもいつもお前が居て本当に助かるはぁ。」と言ったが、僕は内心「そんなこと知るか!っ」と思ったが、早乙女の前では「ああ、そうなの。」とひきつった笑いを浮かべた。奴は、口では「いや~、毎度毎度すまんなぁ。」と言いながらも悪びれるようすはまったくなく、その2000円を胸のポケットにしまった。僕はいつもこんな調子で、早乙女から金を巻き上げられている。4月にクラスが始まってからこの一カ月間毎日のようにたかられるので、僕はそのうち破産するのではないかと自分の身の上がとても心配だった。僕は学校につくと席についたが、皮肉なことに僕の席は、早乙女の前の席だった。僕はせっかく高校に合格できたというのに、これではお先真っ暗だと思った。1時限目の国語の時間に早乙女が、後ろの席からシャーペンの先で、僕を突いてきやがった。どうやら僕が痛がって悶絶する様が面白いらしかった。奴はしょっちゅう授業中にシャーペンの先でこずいて来る。僕は「いい加減やめてくれよっ!!」と言いたくて仕方がなかったが、もちろん言えるはずもなく、その日も痛さのあまり、悶絶した。休憩時間に。奴は、「退屈だなぁ~、なんか面白いことやってくれよ。」と言って、無茶なことを要求してきた。
あらすじ
僕は「面白いことってなにかなぁ~。」と、ひきつった笑いを浮かべると、「そうだ!!お前、お笑い芸人の00の真似やってみろよ」とニヤニヤ嫌な笑いを浮かべて言った。僕は殴られるの嫌さに全く似ていないことは最初から分かり切っていたが、全力で00の真似をやってみせた。奴は「全然似てねぇ~っ!!」と言いながらケタケタと笑いやがった。それに同調するように早乙女の取り巻きの連中もケタケタと笑いやがった。

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