すてきな気持ち

恋愛(ピュア)

ヴィクトリアマンソン/著
すてきな気持ち
作品番号
1624641
最終更新
2021/09/19
総文字数
39,625
ページ数
22ページ
ステータス
完結
PV数
27,500
いいね数
3

「子どもだけ欲しいの」

博樹は、この話を覚えてくれているだろうか。

お互いに病院の長男、長女で生まれた博樹と由香。

忘れられない初恋に終止符を打って、それぞれの道を進んできたけれど。

「あなた以上に好きな人ができない」


その一方で、お見合いで知り合った前田くんという整形外科医。

「友達になりましょう」

結婚とか未来とか、そんなことは抜きにして、ただまたこんなふうにおいしいものを分かち合って、それぞれの知らないことを話すのは、楽しいことのように思えた。



「初めてあなたに会ったとき、私は天井にぶつかった。あなたを忘れられなくなった」

ジョージ・ガーシュウィンの曲。

そんなすてきな気持ちが、今、ここにある。確かに。





あらすじ
『エスプレッシーヴォ』で出てきた博樹の昔の恋人、由香が主人公です。

恋を失って、切なく、報われない思いを抱えながらもゆっくりと再生してゆくお話を、楽しんでもらえたら嬉しいです。

『エスプレッシーヴォ』を読まなくてもお楽しみいただける内容になっています。

この作品のレビュー

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この作品の感想ノート

ヴィクトリアマンソン 様
読み終わり、すぐに過去の作品を再び読んでおりました。5年経っても忘れられない恋愛、いろいろな意味で辛かっただろうなと。ただ、妻の立場では、元カノのそんな想いはイヤですが(笑)。彼を超えるヒトではなく、彼とは別の素敵なヒトに出会えて、光ある未来が予感できて少しホッとしました。全てを包み込んでくれる前田さんによって、博樹が思い出の引き出しにシフトしていけたらいいですね。ヴィクトリアマンソンさんのお話は、いつも恋愛感情の描写に、心をギュっとされるのですが、その先に希望が見えるところに、やられてしまっております。次の作品も、楽しみにしております。

2021/01/09 12:20

(歳が明けても、慌ただしい世の中で。)
いつも切ない気持ちになります。
わかってはいるのだけど、自分しか見えなくって、そのことに気づいていながらどうしようもなくって。
私は幸せかなって、我が身を振り返りながら想い、そうやって人を好きに、夫を好きになっていたか、もう結婚して40年、昔のことで忘れてしまいましたが、人を思う切なさは充分に、まだ感じられるようです。
拝読し、時々切なすぎて、文字を追えなくなってしまい、それでも日常の瑣末なことに、埋もれることができるように、ラストに穏やかな何かがあって、ほっとする自分がいます。

2021/01/08 16:27

この作品のひとこと感想

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