私を甘やかして、そして、愛して!
恋愛(ピュア)
完
0
北原留里留/著
- 作品番号
- 1618934
- 最終更新
- 2020/12/20
- 総文字数
- 16,508
- ページ数
- 28ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 30,235
- いいね数
- 0
「久実、今すぐ抱きたい。」
「い、今すぐって、つ、つまり、今?」
「そうだ。」
「ち、ちょっと待って。」
「待・た・な・い。」
「こ、ここで?」
「そうだ。」
私はあちこち周りに目を向けた。
「だって、ここ、山の中よ。だ、誰か来たら。」
「来るわけないだろ、こんな山奥の水たまりなんかに。」
「失礼ね。ちゃんとした秘湯なんだから。」
「これが?これのどこが秘湯なんだよ?」
確かに回りをそこらの石でかこっただけの湯だまりだ。
「とにかく、私はもうちょっとひたりたいの。」
「ふやけちまうだろ?」
「じゃ、先に出ていいから。」
「わかった。テントで待ってる。」
「テ、テント?」
まさかテントの中でヤルっていうのかしら?
「早く来いよ。待ってる。」
ちょっと誰か、この人どうにかしてくれない?
もう勘弁してよ。
「い、今すぐって、つ、つまり、今?」
「そうだ。」
「ち、ちょっと待って。」
「待・た・な・い。」
「こ、ここで?」
「そうだ。」
私はあちこち周りに目を向けた。
「だって、ここ、山の中よ。だ、誰か来たら。」
「来るわけないだろ、こんな山奥の水たまりなんかに。」
「失礼ね。ちゃんとした秘湯なんだから。」
「これが?これのどこが秘湯なんだよ?」
確かに回りをそこらの石でかこっただけの湯だまりだ。
「とにかく、私はもうちょっとひたりたいの。」
「ふやけちまうだろ?」
「じゃ、先に出ていいから。」
「わかった。テントで待ってる。」
「テ、テント?」
まさかテントの中でヤルっていうのかしら?
「早く来いよ。待ってる。」
ちょっと誰か、この人どうにかしてくれない?
もう勘弁してよ。
- あらすじ
- 山を愛する男と山に恋する女が出会い一瞬で惹かれ合い
真冬の白銀を溶かすほど熱く激しくお互いを奪うように求め合ったが
氷点下で抱き合ったまま二度と目を覚ますことはなかった
凍った恋人たちは冬の山肌に朽ちたが魂は今でもこの湖水の森に眠っていた
ある日トレッカーがやって来た
夕方になり霧の中で足止めを余儀なくされた
吸い込む冷気で身体がしびれそうになりながらテントを張るべきか悩んだ
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