16歳。ブルーアイス。
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カンザキナツメ/著
- 作品番号
- 1586435
- 最終更新
- 2020/01/12
- 総文字数
- 5,761
- ページ数
- 18ページ
- ステータス
- 未完結
- PV数
- 81
- いいね数
- 0
朝、目が覚めたとき、やけに天井が広く感じられた。
ぼうっとした頭で、腕を額に乗せる。
開けっぱなしの窓から、少しばかりの風が流れてきて、オレンジ色のカーテンを揺らす。
遅れて耳に入ってきたセミの、
ミーン、ミーン、ジリリリリリ、という耳障りな鳴き声。
視界に映るのは、いつもの自分の部屋。見慣れた場景。肌で感じる、毎年訪れる、季節。
それなのに、昨日までの自分はもういないような、
この感覚が夢うつつによるものなのか、
考えるよりほか自分の体温の熱さ、汗で湿った背中、呼吸、そのどれもを、はっきりと感じる。
まとわりつく違和感。
妙な気怠さを、覚えてしまったような気がした。
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