少女は花のナイフをもって【完】
青春・友情
完
11
- 作品番号
- 1577911
- 最終更新
- 2024/02/27
- 総文字数
- 19,912
- ページ数
- 51ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 18,274
- いいね数
- 11
暴くことは、暴力だ
この作品のレビュー
この作品の感想ノート
高校生の頃、同じような学級崩壊の環境にいたのを
とても思い出しました。他者が痛いことはわかっているのに
黙って聞いて、笑って。
庇うでもなく、簡単に人は弱さや自衛に傾き、
とんできた化学の先生に怒鳴りつけられても、
心の奥底でみんながせせら笑っていました。
忘れられずに握って思い出すことで
罪から逃れようとしている。なんだか自分のあさましさ
みたいなものをまざまざ感じさせられて、
所詮人間、と突きつけられたようなリアルさです。
物事をなんとか正当化して、
あの時はそうするしかなかったなんて常套句を掲げて、
いまを生きてるところがいじめと一緒だと知っていました。
私が思い出しただけ先陣を切って傷つけた誰かが
思い出しているのか,とたまに記憶をなぞって
物思いに耽っている、自分が不気味だなと思います。
2021、大好きなえまさんの世界に触れられて良かったです。
心から、ありがとうございました。
このサイトで初めて読んだ作品です。
すてきなお話でした。ありがとうございます。
誰かがどこかに持っている俗世的な世界観と、儚くて綺麗で透明な灯さんの世界観が重なって、不思議な気持ちでした。
あの先生。あの子。あの教室。あの放課後の匂い。
ぜんぶ自分の持っている記憶で描かれながら、灯さんの美しい言葉で物語が進んでいきました。
思春期の少女特有の、自分が中心で甘くて残酷な思考が苦しいほど伝わってきました。
拙い感想で申し訳ないですが、灯さんに届いたら嬉しいです。
素敵な作品をありがとうございました。
当方、えまさんの紡ぐ言葉、物語、世界の大ファンなので通知が来て飛びついたのですが 単に“素敵”という言葉で片付けてしまってはいけないような、でも私の頭の中に浮かんだ言葉ではとても言い尽くせない、そんな物語でした。
並べられた言葉が表現が綺麗で美しくて、だからこそ余計に 否応ない現実と、醜さと、痛さと
またそれともちょっと違うなにかが心の奥の奥をぐさりと刺してきました。
痛くて、でもそれが心地よくて
心を打たれた作品には同じくらいの表現で感想を送りたかったのですが 今の私には無理そうですので 今は素敵でした、としか。
ありがとうございます。
また時間をおいてゆっくり読み返したいと思います。
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