『隔絶する密室』

恋愛(ピュア)

迎風 光/著
『隔絶する密室』
作品番号
1467964
最終更新
2018/04/07
総文字数
4,140
ページ数
3ページ
ステータス
未完結
PV数
550
いいね数
0
まず、この題名である隔絶と、密室は同義語ではないか?

そもそも密室というものは外部と隔絶されているからこそ"密室"と呼ぶのであって、外部と隔絶されていなかったらそれは密室とは呼べない。だから、それはある意味当然のことであって、隔絶する密室とは"頭痛が痛い"とか"馬から落馬"といった二重表現になっていると思った方。その意見は正しい。しかし二重表現が常に語法であるとは言えないという意見もある。ことばというのは表現方法であるから、それは一種の生き物であって、時代とともに変化することもあるし、またその単語を強調するために意味が重複する単語を使用するという場合もあるという。

ただ、書き言葉にわざわざ二重表現を使用するのはいかがなものか。というのは最もな意見だ。そもそも、隔絶する密室ってなにを強調したいのかいま一つ意味が理解できない気もする。密室をさらに強調するとしたら"誰もは入れない密室"であるとか"鍵のない密室"であるなら、それは正しい二重表現であると言えるかもしれない。隔絶された密室では、二重表現であってもあまり適切であるとは言えない表現だと思われるわけである。

そう考えると、世の中は矛盾と撞着に溢れている。くだらない小説のタイトルひとつ取ったところでこの矛盾である。辻褄が合わないことなんていうものは身近に溢れ返っているのだ。だから皆さん。小説のタイトルひとつでそんなに目くじらを立てずに寛容な気持で読んでみてください。

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