妹は、バケモノでした。

ホラー・オカルト

無筒ぱみ/著
妹は、バケモノでした。
作品番号
1392534
最終更新
2016/12/19
総文字数
1
ページ数
1ページ
ステータス
未完結
PV数
16
いいね数
0
「あはは」


彼女はニコニコと何かを振り回す。


「なに、やってるの」
「おにんぎょーごっこ」


その何かは人形であった。
鈍い音を立てて、床へ壁へとぶつかる。


「やめなよ。クマさんがかわいそうでしょ」
「なんで?クマさん泣いてるんだよ?」
「泣いて……?」


彼女は目を大きく見開き、こちらを見つめる。


「ないてんだったら、やめなきゃ。」



「……嬉しくて泣いてるんだよ?」


ブチり、と熊の腕がちぎれる音がした。


「……一緒にやる?」


その返答に答えない。
答えられない。


「…よわむし」


ぽいっとぬいぐるみを捨てる。
片腕が千切れたぬいぐるみは、無様に宙を舞った。


「こんなことも出来ないんだね。



おね〜〜〜〜〜ちゃん♡」


その目を直視することは、私には難しすぎた。

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