短編 さみしいのものさし

恋愛(その他)

サリーナ/著
短編 さみしいのものさし
作品番号
1315948
最終更新
2016/03/26
総文字数
0
ページ数
0ページ
ステータス
完結
PV数
0
いいね数
0
近頃、私の恋愛はまったくうまくいっていない。。
ついこの間まで『ラブラブだね~』と
言われていたのに。。

私には彼との約束は絶対で、何よりも優先させたい事。
だけど、どうやら彼は違うらしい。
最近、キャンセルが多い。多いというか多すぎる。
仕事だったり、家族の事だったり、実際どうにもできない事で、彼が悪くないのも分かってる。
分かってるつもり。。
恋愛のコワイ所は、分かっているのに爆発してしまう感情だ。。

私は、彼を追い込んだ。
だって、さみしいんだもん。
好きだから会いたいし、好きならもっと頑張ってほしい。
いろいろな欲求が止まらなくなって、爆発しちゃったんだろうな。。
今、思うと。。

ある時、彼に『しばらく1人になりたい』と言われてしまった。。
彼は、私の事が嫌いなった訳ではないらしい。
だけど、きっと今は必要ない存在なんだ。
それってものすごく傷つく。
私は、過呼吸になる寸前ぐらいの勢いで号泣した。
2時間泣き続け、少しだけ自分を取り戻した。

その夜、いつもお世話になってる先輩達から飲みの誘いがあった。
迷った末、泣きじゃくった顔が落ち着くのを待って、出かけた。
先輩達は私の話をちゃんと聞いてくれた。
そして、すごく冷静で重く深い言葉を発した。

『予定がたくさんあるからキャンセルも多く感じるし、そんな悩みがあるのだって、幸せなんだよ。
何もない人はキャンセルもなければ、そんな事で悩む事もない。そっちの方がよっぽどさみしくない?』
『てか、さみしくない人なんているの?みんなどこかでほんの少しでもさみしさって持ってて、それを表に出すか出さないかじゃない?』

確かに…。
そんな事考えてもみなかった。
私は、自分だけがものすごくさみしい闇の中に立たされてるぐらいの気持ちでいた。
さみしいのものさしはみんな持っていて、それはその人それぞれの感じ方で全然違うものになるんだ。

そっかぁ~。私、もう少し頑張れそうかも。今は彼を見守ってあげられそうだ。



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