恋風吹く春、朔月に眠る君
恋愛(ピュア)
完
0
花咲璃優/著
- 作品番号
- 1291000
- 最終更新
- 2017/10/14
- 総文字数
- 137,668
- ページ数
- 157ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 10,708
- いいね数
- 0
「桜の木の下には死体が埋まってる
って知ってる?」
その人を見て思い出したのはきみのこと
ずっと飲み込まれたことばを探してたの
きれいなその下に何があっても構わないから
きみの声で聴かせてほしかったんだよ
「彼は桜の木の下に埋まる死体なのか、
それとも桜の木そのものなのか、
どちらなのでしょうね?」
――ねえ、私はまだ何も言えてないよ
息が苦しくて、身体が熱くて
鉛のように重い足をもう動かしたくない
それでも伝えたいことがあるから
「お願いだから間に合って」
開け放たれた窓から今日も聞こえる
ゆるやかに朽ちていく感覚が
針を刺すような感覚が
呼吸を支配されたように苦しくて愛おしい
私達はこの音楽のように
きっといつまでも永遠に
゜*○。。*○゜゜*○。。○*゜゜*○。。○*゜゜○*゜
Review☆Thanks
野々原 苺さま
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START 2016:01:06
END 2017:09:25
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この作品のレビュー
2017/09/28 00:13
投稿者:
七瀬 月
さん
圧巻の名作
「独りでは生きていけないのに、誰かと繋がるのは難しいね」 双子の双葉と楓。幼馴染の朔良。幽霊の木花。人の想いって見えないから難しい。勘違いも遠回りもたくさんしたけれど、彼らが自分たちで踏み出した一歩はとても大きく、成長した姿に涙せずにはいられなかった。 作者様の圧倒的な表現力、脱帽です。繊細な情景描写と明瞭な心理描写。音、匂い、色、感触、まるですべての感覚を乗っ取られてしまったんじゃないかと思うほど文章に力と魅力がありました。 ひとりひとりの言葉や説話の深みが物語をより豊潤させ、「どういうこと?」と思案する時間を与えてくれる。読書って楽しいと再確認させられました。 あわよくば、私も朔良のピアノが聴きたかった。 読み始めたら中毒です。大好きです。是非御一読ください。
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この作品の感想ノート
りゆさん
こんにちは。感想ノートでは初めましてですね。
昨夜、『恋月』完読いたしました!時間をかけてゆっくり読んでいこうと思っていたのですが、ページが進むにつれぐいぐい引き込まれて、もっともっとと読み進めてすぐ読み終わってしまいました……。楽しい時間をありがとうございました。
双葉ちゃんに朔良くん、杏子ちゃんや司くんといった彼女を取り囲む多くの人々、そして、木花さん。決して少なくない登場人物が、それぞれの気持ちをもって生き生きと動き回っている様子がとても素敵でした。
「独りでは生きていけないのに、誰かと繋がるのは難しいね」という言葉がずしんと胸にひびきました。双葉ちゃんと同時に、文字の向こうの私まで、何かを学べた気分でした。
本当に素敵なお話をありがとうございました!そして、執筆お疲れ様でした。次回作も期待して待っています。
紫月 瑠維さん
2017/09/30 12:07
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