バス停

恋愛(その他)

山崎柚子/著
バス停
作品番号
10559
最終更新
2007/06/29
総文字数
9,839
ページ数
17ページ
ステータス
未完結
PV数
704
いいね数
0
私の心の中に雨が降りました。いくら待ってみてもあなたは私の方を見てくれていない。
寒くて風邪をひいてしまいそうになる梅雨の午後。バス停であなたを待つ。
心の中の雨は降り止まずやがて心を凍らせる。

そんなとりとめのない詩をまた作ってしまった。もういくつこんな詩を頭の中に描いては消しただろう。バス停で傘をかかげながら私は腕時計をちらりと見た。

国立駅に向かうバスにあの人は乗るはずだ。 いゃ乗ってくれなければ困る。でなければ傘を持つ手に跳ね返る雨の滴の冷たさに耐えながら、待っている私の努力が無駄になってしまう。

今日また午後の授業をさぼってしまった。
ただでさえ出席が厳しい授業をまたしても私は棒に振った。でもそれでも彼に会いたかった。

なぜこんなにコソコソしなければならないのか。 隠れる様に待たなければならないのか。
理由は簡単。彼は私の先生なのだ。

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