月星大豆さんのレビュー一覧

★★★★★
2014/01/29 00:25
+★★★★★★読め、若者よ!

実に面白い話だった。 胸がザワザワするような若い恋愛が有り、ムフフなシーンも有り、大人の打算的なカラダの関係が有り、複雑な人間模様が有り、運命的な再会が有り……。 主人公達それぞれの視点で、多角的に語られる背景から像を為す真相。 ネガティブな憶測の生む誤解が、人生そのものに暗く影を落としていたことに気付く主人公達。 大人は大人なりに、若者は若者なりに悩みを抱えているが、それに打ち克ち、或いは受け入れ、しっかりと前を見詰めて踏み出すその足跡は、確かな未来へと続いて行くに違いない。 現代社会の濁り水ばかり飲んでいる若者達よ、たまにはこんな清涼な岩清水を飲んでみてもいいかもよ?

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★★★★★
2013/02/27 20:58
+★★★★ 甘い 淡い 想い

何気無い日常に突然舞い降りるファンタジー。 主人公の歩巳はそれをなぁんとなく受け止め、なぁんとなく共に過ごし、そしてなぁんとなく問題が解決してしまうww しかし、この物語。 非常に読後感がいい。 押し寄せる荒波のような感動は無くても、 ふんわりとした、春の訪れにも似た温もりをくれる。 特効薬みたいな効き目は無くても、 いつの間にかじんわりと癒してくれる。 名付けて『生姜湯ファンタジー』 貴方もお試しあれ( ´∀`)/~~

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★★★★★
2012/07/19 17:43
+★★★★ 守りたい物、守るべき物

そう問われて、貴方が思い付くのはなんだろう。 大切な人か 安穏な生活か ちっぽけなプライドか 自らの健康か その物も、優先順位も、その人が生きてきた軌跡に依って、規範に依って、慣習に依って様々だろう。 しかし平和惚けの日本で、国益だの民族の統一だの、ましてや命を賭してまでそれを守りたいと思うご仁が果たして何人居るだろうか。 ならばせめて、呆けていればこそ、命を大切にする心を持ち続けていきたい。 持ち続けて貰いたいと、願わずにはいられない。 ご一読、そしてご一考を。

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★★★★★
2012/07/19 02:01
+★★★★★ 失くしたもの、見付けたもの

ギターの弾き語りを得意とする、ごく普通の少女かすみは、ある日突然その声を失ってしまう。 失意の中出会ったのはお雪。人工知能を持ったボーカロイドだった。 将来の夢も希望も失い掛けていたかすみは、お雪という声を得て、思いを伝える為に再びギターを取る。 れっきとしたSFなんだけど、恋愛で青春でミステリで感動なのだ。 是非読んでみて! おんもしれーから! o(*^▽^*)o

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★★★★★
2012/07/17 20:20
+★★★ 日本人の、最も日本人らしい姿

その昔、ビートたけしは言いました。 『赤信号、皆で渡れば怖くない』と。 そして、火災が起きた客船から日本人を海に飛び込ませるには『他の日本人は飛び込みましたよ』と言えばいい。なんてジョークも有ります。 この作品には、そんなマジョリティこそが正義となる我が国への、強烈なアンチテーゼが窺えます。 さあ読んでみて、そして レッツ苦笑い(;^_^A

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★★★★★
2012/07/15 23:35
+★★★★ すぐそこに有る未来

★五個じゃ到底足りないお話です。 携帯小説としては見辛い作品ですが、純粋に内容だけを見れば、大変興味深いお話でした。 ↓以下ネタバレ↓ H25年に発足予定のサイバー空間防衛隊を逸速く取り上げ、現自衛隊法の瑕疵、命令体系の不具合を上手く使って、サイバー攻撃に依ってもたらされる災害にリアリティーを与えています。 場面転換も明解で、専門用語の説明も自然となされ、流れを邪魔していない。 短編ではなく、もっと長い作品で見てみたいと思わせる作品でした。 貴方も是非ご一読下さい。 o(*^▽^*)o

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★★★★★
2012/04/14 19:03
+★★★★★ 静かに燃える情念の炎

それは煉獄の炎よりも熱く、和音と友梨と芳情院の心を焼き尽くす。 生まれてくる命より我が妻を選んだ罪。 現実から、与えられた試練から逃避した罪。 自らの欲望に任せて、思いびとを凌辱した罪。 それらの罪を身体もろとも焼き払って、清廉な魂のまままた出会うことが出来れば、彼らの痛みは癒されるのだろうか。 剰りに激しい思いは、ただそれだけで赦されない罪なのだろうか。 恋愛などという言葉さえ、最早陳腐に聞こえてしまう程のこの思い。 貴方はこんな気持ちで誰かを愛したことが有りますか? 読んで考えてみて下さい。

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★★★★★
2012/01/14 20:10
+星沢山・。☆彡・:☆゚・**・☆・:*

『願い』゚・:*:・。☆彡☆★☆。・:*:・☆゚・*:.。.☆ 大人のように言葉を上手く操れない子供たち そんな子供たちにも病魔は容赦なく触手を伸ばす 彼らは小さい身体で健気にも痛みに耐え もどかしさを堪え 幼い命を精一杯輝かせようとする そんな彼らの儚くも無垢でしかも清らかな笑顔に触れる度 ほこらんも幾度となく無力感に苛まれたことだろう 彼らの願いを叶える(・ω・)/を一番待ち望んでいるのは 他ならぬほこらんなのかも知れない

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★★★★★
2011/06/13 12:32
+★★★★★ 愛の○○○○

人類がここまで発展してきたこと、その原因のひとつとして、車輪の発明があるだろう。 生物が進化に依って得られる動きとは全く異なる回転運動。 それは重量物の運搬を可能にし、蒸気機関を生み出して、文明の開化を、成長を飛躍的に加速させた。 自然界では引き付け合うことの無い同極同士、プラス&プラス、マイナス&マイナス。磁力も同じ。 同性同士が愛し合う、世間にも認知されつつあるこの形態も、最早背徳ではなく、人間が勝ち得た『愛の文明開化』なのだ。 bikkeさんが世に問う問題作。 兎に角読んで、貴方も愛について考えてみよう☆彡

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★★★★★
2011/06/07 07:34
+★★★★ 万能消化酵素の勝利

このレビューを読む前に、是非本作の表紙を読んで頂きたい。 このお話を、何の予備知識も無しに本編から読んだとする。 「校正の行き届いた、きっちりした話だな」 「正義の為にとはいえ、殺人で解決するのはどうか」 「虐待されなくなって良かった良かった」 印象は様々だろうが、概ね好評価寄りの印象をただ漫然と持つだろう。 しかし様々な『イジメ』とも取れる(笑)キーワードを元にした話だと聞くと驚愕する。 それぞれの言葉、或いは文章の消化具合に感嘆する。 多分永花さんは、どんな『お題』も恙無く作品に取り込んでしまう『消化酵素』を持っているに違いない。 俺も欲しい(泣)

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★★★★★
2011/02/01 11:03
短編にするには勿体無い+★★★

★八つ付けました(^-^) この短さで、良くここまで壮大な話に出来たもんだと感心です。 ESP物に有りがちな嘘臭さを、上手いこと学園ドラマのほんわかした中に隠して。 夢とウツツのハザマにまごまごしていると、アレヨアレヨと言う間の急展開に翻弄される。 そんな、読み応えたっぷりの佳作です。 小気味いい台詞回しと誤字の少ない整った文面に、スルスルと最後まで読まされてしまった。 オッサンの敗けです。 (;^_^A みなさんもドゾ☆彡

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★★★★★
2010/12/26 23:09
+★★★★ 運命の糸はオレンジ色

星9つの佳作ですo(*^▽^*)o 「やっと会えた。……俺が君を救ってやるから、安心しろ」  面接の時に社長の純一郎からそう言われた風花。 しかし彼女は、恋愛からは敢えて自分を遠ざけなければならない、或る事情を抱えていた……。 喩え血が繋がっていなくても、無償の愛を与えることが出来る人が居る。 愛したくても、その方法が解らない人もいる。 祖父母の愛。母の愛。そして純一郎の愛。 風花を巡る色々な愛の形を、真輝さんワールドが見せてくれます。 貴方も勇気を出して、不安なことを吐露してみたらいい。 純一郎までとは言わずとも、受け止めてくれる人が居るかも。 読んでみて☆彡

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★★★★★
2010/12/07 08:30
+★★★星八ツ 326頁のプロローグ

百地モモチ、戸隠トガクシ、藤林フジバヤシ。 伊賀忍者物のゲームやアニメ、マンガや小説に触れたことの有る人が、一度は耳や目にする苗字です。 その子孫達が何気なく暮らす今、戸隠の血を継ぐ夢子の元に、夢で見た王子様の百地忍がやってきた。 ほんわか青春ラブコメかと思いきや、彼らの関係にはどうやら大きな時代の力が作用しているらしい……。 壮大でスリリングな物語の始まりを期待せずには居られない外伝です。 本編が実に待ち遠しい。 早く来い来い百地伝♪

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★★★★★
2010/11/14 00:06
★★★★★おっとこまえ

夕焼け色の、 髪をなびかせ純一郎。 海を見ながら風花と2人、 揺れるブランコに身を任せている。 夕焼け空は、 見渡す限りの茜色。 海は空を映して光り、 負けじと輝きを放っている。 純一郎の男前さ加減と、風花のこれまた男前な行動に、ハラハラしたり、ドキドキしたりしましょう。 風花を取り巻く人々の悪意に、ヒヤヒヤしたりイライラしたりするかもです。 でも最後には胸を撫で下ろしている貴方が居るでしょう。 そして短編なのに、充実した読後感に驚くでしょう。 決して平凡なだけの恋愛小説ではない、人間ドラマがこの世界には有ります。 まさにパラレルワールド! 是非読んでみて☆彡

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★★★★★
2010/10/31 09:03
+★★★★★★言葉の半身浴

人と同じキャラクターを、この人はここまで使いこなすかっ!っう作品ナノダ。 ‖:3彡 難しそうな雰囲気を醸し出しながら、こんなにもすんなり読めるのは、その実描かれているのは『愛』だからなのか? いやいや。 bikkeさんの紡ぐ言葉が、その色が、風合いが、貴方を捕えて離さないからナノダ。 ‖:3彡 貴方も、そして貴方も、bikkeさんの言葉を浴びに来るといいのだ。身心ともに癒されてリフレッシュ。 これでいいのだ。 ‖:3彡

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★★★★★
2010/09/25 02:51
★★★★★ソウゾウ(想像・創造)の翼

短編集なので一話一話について語りたい所ではあるが、残念ながら文字制限が有るこのレビューで、この『観念世界』全ての話を詰め込むことは出来そうもない。 しかし、纏めてひとからげに出来る程、似通った話じゃないんだ。 不思議な物、シチュエーション、死後の世界、獏、貴女一体どこからこんな発想が出て来る訳ですか。 そこを教えて貰いたい。 お手軽にファンタジックな世界を楽しみたいかたへ。 音楽ならぬ文楽をどうぞ☆彡

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★★★★★
2010/09/23 00:38
+★★★★嗚呼、薔薇色の人生

確たる目的も無く、C'est La Vieとばかりにグータラ浪人生活を送る繁徳。 その前に現れたのは……シャンソン歌手の肩書きを持ち、華奢な身体に薄紫色のショールを纏い、シャネルのサングラスで武装した、ハデハデぶっ飛び婆ちゃん千鶴子だった。 そして縁エニシが縁を呼び、彼の生活は彼女の送ってきたLa Vie En Roseな生き方に引き寄せられていく……。 映像化不可能な、五感を揺さぶる描写が、貴方を一瞬で物語へと引き込みます。 そして終盤は愛すべきキャラクター達との別れが惜しくて、ページを捲る勢いが滞ってしまうほど。 貴方をきっと満足させる、『もてまん』の世界へ ようこそ!

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★★★★★
2010/07/05 01:42
★★★★★その場所に満足するな

あの時、キラキラ輝いていられたのは、目指す物が有ったから。 あの頃、がむしゃらになれたのは、信じ合える仲間が居たから。 でも今は……。 見せ掛けだけの安寧に、只流されるだけの毎日に、貴方も浸かり切ってはいませんか? そこを抜け出して、新たなステージを目指しませんか? 過去に立ち帰ってみることも必要です。それは逃げじゃないし、ましてや後戻りでもない。 次の一歩を踏み出す為の助走を付ける動作なのです。 過去に縛られてがんじがらめになっている心を、未来に解き放つ為の充電なのです。 さあ、準備が出来たら駆け出しましょう。 Crimson Scarと一緒に。 飛翔せよ! 遠く、高く。

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★★★★★
2010/07/03 17:19
★★★★★声の虜、音の虜、彼らの虜

海斗と紅志の路上ライヴに偶然遭遇した歌夜。紅志の音と、海斗の声の虜となった歌夜は、唐突に彼らのメンバーに入れてくれと希望する。運命的に見出だした珪甫を伴って、彼らPRISONERは始動した。 コラボ小説としての完成度もさることながら、音楽を通して何かを掴んでいく青春群像を楽しく描き出している佳作。丁寧に描写された演奏シーンの臨場感と彼らの愛すべきキャラクターは、きっと貴方を虜にすること間違いなし。 とにかくPRISONERを経験してみなきゃ損。歌夜から勇気とバイタリティーを貰えますよ! 今ならフリーライヴにご招待。 聴きに来て!

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★★★★★
2010/06/28 12:27
★★★★★終わっちゃヤダ!

前略 蜘蛛谷レンズ女史 物語を読み終えて一番強く襲ってきたのは喪失感でした。 彼らの物語が終わってしまったという事実だけがカラッポの心を支配しています。 アキトにナオヤにアキラにハルタにQちゃんにゲンさんにもう会えないかもしれないという現実がそこに有りました。 心の虚無を補填しようと数々の短編をまた読み漁ってみました。 でも彼らへの思い入れがまた増してしまうと心は寂寥感で溢れてしまいました。 淋しいよぉぉ。 メテオロイドからまた新たな流星が生まれることを切に願っています。                   早々

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