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スウィートキャンディ
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「好きだ」と言われたとき、素直に信じることができるのは、立派な才能だと思う。
そして、私は残念ながらその才能に恵まれなかった女のひとりだ。

だから今も私の髪を触りながら微笑む蒼介に、疑いの気持ちを拭いきれずにいる。

「真帆さん、もうちょっと明るい色の方が絶対似合うって」

鏡の中で目を合わせながら、蒼介が言った。
一丁前に美容師らしいこと言っちゃって、と心の中でつぶやくと、なんだか急に彼が愛しく思えて戸惑ってしまう。

2歳年下の蒼介から告白されたのは、半年前のことだ。

でも、私はまだ返事をしていない。そもそも返事する必要があるほど、真剣な告白かどうか、よくわからなかった。

出会いは合コン。しかも、後輩に頼まれて行っただけという、この上なく冴えないパターンの。

男性陣は、後輩が通っている美容院のスタッフで、私以外みんな顔見知りだった。

そこに、蒼介がいた。

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