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②続き_
「──ダメに決まってんだろ」
「え?」
私の後ろから突然聞こえてきた声。…相良先輩?
「雅人、そのチョコは俺のだ」
「はいはい」
碓氷先輩に渡したチョコを、相良先輩は奪うように受け取る。
「行くぞ、陽菜」
先輩に腕を引かれる。
「ちょ、相良先輩っ!?」
*
連れて来られたのは、誰もいない図書室。
ずっと無言だったから、なんだか怖い。
「お前、俺にチョコ渡さねえつもりだったのか?」
「いえ、先輩沢山貰ってたようなのでいらないと思って」
「他の奴のなんて受け取ってねーよ」
「ひどいですね」
どんな鬼畜野郎ですか。
「…。つかお前、義理ってどういう事だよ」
「普通に義理ですけど」
「クソ、次は作ってこいよ」
「はい?」
「今回は義理で我慢してやる。でも来年は、本命チョコを持ってこいよ」
「意味が分かりません」
どういう事?
「好きだって言ってんだよ」
☪︎まふさんをフォロー
お昼ご飯を食べた時に、置き忘れた本。放課後それを取りに屋上へきたわけだけれど…。扉の向こうには涙を流す男子生徒。
誰でどういう状態だか知らないけど、確実に面倒。何事もなかったように扉を閉めて来た道を戻ろうとして、
「ま、まって!!」
慌てた様子のそいつに半ば強引に屋上に引っ張られた。そしてなぜか屋上に唯一ある古ぼけたベンチに座らされる。
「お、お願い!このこと誰にも言わないで!」
「いや、言いませんけど。興味ないんで。てか、誰ですか」
「へ…僕のこと知らないの…?」
そんなぽかんとした表情されて知らない。けど、確かに見たことあるような気がする。
「……あぁ、完璧王子さまか」
顔を見ながらしばらく考えて、行き当たった人物。だから関わりなくても見たことがあったのだ。
けれど、なんだろう。噂と随分違うような。
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「……あ」
「……せん、せい?」
まさか、と思った。
今日、ここで会えるとは思わなかったから。
保健室で先生に告白して以来、あまり保健室に行かなくなった私。
返事は曖昧に誤魔化されたから先生の気持ちは分からないけれど。
「……高校生がこんな時間にひとりでいたらダメだろ」
「先生こそ、おひとりですか?」
「大人にはひとりの時間も大切なんだよ」
ふふっと笑う。
よかった、今日先生が他の女の人とここのツリー見てなくて。
人ふたり並べるくらい距離を開けて私たちはツリーを見上げる。
「先生、ここのツリーの伝説知ってますか?あのいちごをですね……」
「そんなのいいから、早く大人になれ」
「え?」
「伝説、現実にしてやるから」
先生……今度こそ期待しても、いいですか?
蛭川ハルさんをフォロー
きゅんができる!
本当に解除しますか?