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  1. 16件ヒットしました

  2. 「先生はなんだかんだ言って甘いですよね」



    放課後の生徒会室。目の前の箱には山盛りのチョコレート。もちろん生徒達から没収されたので、返してほしいのなら交換条件は反省文らしい。




    「?何のことだ?」

    意味が分からないとばかりに、彼は首を傾げる。だってこのチョコレート、結局は返してあげるんだろうなぁ。毎年そうだもの。



    「先生って意外と優しいなぁと」
    「‥‥意外は余計だ」

    お前のチョコも没収だからな、と彼に言われる。没収も何も‥‥



    「私はチョコレート持ってきてませんから」
    「は、」
    「仮にも生徒会長ですしね」


    ぽかんとした表情の先生に私はくすりと笑う。



    「‥‥へぇ?持ってこなかったと、」
    「それは当たりま、っん」



    どうやら彼はそれが気に入らなかったらしい。彼に抱き寄せられ、唇を奪われた。





    「--‥‥その代わり、もっと甘いものをくれるんだよな?」

    きゅん

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  3. 「‥‥甘いのが好きなんて意外だよねぇ」
    「んん?」
    「何でもないよ」


    甘いとは無縁の彼、そんな彼は意外と"甘い物”が好きだ。今もほら、チョコを頬張っている。



    「うまい」
    「‥‥でしょうね」
    「何か怒ってる?」
    「別にー」


    今日はそう、バレンタインデー。でも彼が食べているチョコは私があげたものではない。



    「‥‥言っておくけどさ、」
    「ん?」
    「オレは待ってたわけ」


    お前からのチョコレート、と彼は私を見つめてくる。



    「これ、オレが持参したやつだから」
    「はあぁ!?持参しなくても毎年いっぱいもらってるじゃん」
    「‥‥ハァ」



    溜息をつかれ、彼は呆れ顔。そして彼は私のスクバを指さす。



    「それ、欲しいんだけど」
    「っ、」


    それは彼の為に作ったチョコレート。どうやらラッピングのリボンが見えていたらしい。





    「--‥‥オレが欲しいのは、1つだけだよ」

    きゅん

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  4. 「氷雨(ヒサメ)先輩お誕生日おめでとうございます!」


    一瞬驚いた表情をした彼も、すぐに納得したようでいつものポーカーフェイスへと戻った。



    「通りで朝からそわそわしていたわけね」
    「え、分かりやすかったですか?」
    「うん」

    そんなに分かりやすいのか、と考えるが今はそんな場合じゃない。



    「はい、先輩」
    「手袋‥‥?」


    私が彼に用意したのは手袋だ。シンプルな黒い手袋。でもお店で見た時、絶対先輩に似合うと思ったのだ。



    「素直じゃないツンデレな氷雨先輩が大好きですよ」
    「‥‥‥」
    「?氷雨せんぱ、っ」


    無言の先輩に腕を引かれ、そのまま彼の腕の中に。そして額に口付けが落とされた。




    「僕も、いつも素直な葉月が好きだよ」


    見上げると顔を赤くさせた彼が優しい笑みを浮かべていた。




    (慣れないことするものじゃないね)
    (先輩、もう一度デレを‥‥!)
    (いやだ)

    きゅん

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  5. 「‥‥お姫サマの場所、教えてもらおうか?」


    屋上のコンクリートの上に倒れ込む男を見下ろす。人数は多いけど、幹部以上の奴らを倒せば後はどうでもいい。



    「っ、お前‥‥アイツ、目当てか‥」
    「俺は最初に言ったはずだ。"証が欲しい”と」
    「それ、はオレらのトップの座の、ことじゃ‥‥」



    「そんなの要らねぇよ」


    お前らの薄汚いトップの証なんて要らない。俺が欲しいのは--‥‥




    "‥‥優しい人、ですね”

    ---俺だけの証だ。





    「お前の傍にいることが彼女の幸せなら、諦める」


    だけど、と俺は倒れている男の胸ぐらを掴んだ。




    「--‥‥アイツが笑顔を消した理由がお前にあるのなら、俺はお前を許さない」


    それだけを伝え、俺は屋上をあとにした。向かうのは彼女がいるだろう教室。






    「--‥‥待ってろよ。お姫サマ」


    今度は絶対に、俺が幸せにしてやる。

    きゅん

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  6. 「ち、千景?」
    「‥‥」
    「あの、千景さん?」
    「‥‥」


    屋上のコンクリートの上で不貞寝中の彼。その原因である腹黒眼鏡はいつの間にか屋上からいなくなっていた。


    "君は総長のことどのくらい好きなの?”
    その問いにすぐ答えられなかったんだよね‥‥



    「千景‥あのね、」

    不貞寝している彼の髪をそっとなでる。



    「‥‥千景のこと、言葉に出来ないくらい好きなのは確かで‥‥その、ね‥‥だから千景が口をきいてくれないのは、寂しいの」


    千景のこと大好きよ、と彼に伝える。
    --すると髪をなでていた手を彼に掴まれた。



    「‥‥みかこ、それずるい」

    こちらに顔を向けてきた彼の頬はほんのり赤い。



    「顔を真っ赤にしているみかこを見たら、許したくなっちゃうじゃん」
    「っ」
    「言っておくけど、」


    彼の唇が私の手の甲に押し当てられた。



    「おれの方がみかこのこと大好きなんだから」

    きゅん

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  7. 我らが総長はマイペースでめんどくさがりや。そんな彼から逃げること一時間。


    「みかこ、見つけた」
    「!ちか、ぶっ」

    音楽室の扉が開けられ、彼は「暑い」と言ってブレザーを脱ぎ捨てた。というか顔面にブレザー投げつけてきたんだけど。


    「な、」
    「寒いくせして薄着なんかするな」

    その声はどこか怒っているようで、いつもの甘ったるさはない。



    「なんで逃げたの」
    「え、」
    「みかこ、おれから逃げたじゃん」


    確かに逃げた。千景と目が合った瞬間逃げたよ。だってそれは、



    「千景、女の子に囲まれてたからその、なんか‥‥」


    嫌だった、と小さく零した本音は彼にしっかりと拾われたみたいで。

    腕を引かれ、そこは彼の腕の中。



    「なにそれ、すごい可愛い」
    「っ、」
    「そんなみかこのこと、今から甘やかしたい。いいよね?」
    「えっ、ちょ‥‥っ」



    文字通り甘やかされるのはまた別の話。

    きゅん

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  8. 「幸人くんケガしたの!?」
    「ふぁい‥‥?」


    図書室の扉が勢いよく開かれる。思わず口にくわえていたパンを落とす。

    先輩と目が合うと、彼女は無言で近寄ってきた。


    「先ぱ、」
    「‥‥図書室は飲食?」
    「禁止、デス」


    パンを取り上げられました。



    「‥‥ケガは?」
    「ケガ?‥ぁ、」


    これのことですか、と先輩に人差し指を見せる。

    さっきプリントで切ったんだよね。



    「橋本さんから聞いたんですか?きっと大袈裟に話したんでしょ」


    困ったように笑えば、先輩は眼鏡を掛け直して横を向いた。



    「‥‥幸人くんが、」
    「オレ?」
    「幸人くんがケガしたって聞いて‥‥ケガをした理由も聞かずに、走ってきたから、その、」
    「っ」

    だから、いつも綺麗にまとまっている髪の毛が乱れているのか。




    「‥‥先輩、抱きしめていい?」


    返事なんて聞かずに、オレは可愛い先輩を抱きしめた。

    きゅん

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  9. 「このネクタイ注目の的だったんですよ!?」

    私は平穏な高校生活を望んでいたのに、よりによって彼に目をつけられてしまった。


    「でしょうね」

    ニコリと効果音がつきそう笑顔を見せるのは、風紀委員である佐野瑛斗(サノ エイト)先輩だ。


    「っ、とりあえずこれはお返しします!ありがとうございましたっ」

    早くこの場を去りたかった私は、彼にネクタイを押し付けるように渡した。


    「別に返さなくても良かったんですが‥‥」

    クスクスと笑う彼に、今朝の出来事が思い出され顔が熱くなる。


    「せんぱ、っ」

    見上げると彼の口角はニヤリと上がる。



    「‥‥ほんと煽るのうまいよな?」

    耳元で囁かれ、彼の唇が私の首筋へとあてられた。


    「俺のってシルシは、見えるとこにつけようか」

    そんなことを言う彼は、本当に意地悪だ。


    (「っ、」)
    (「ちょ、泣くなよ‥‥な?」)
    今日も彼は、彼女に甘い

    きゅん

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  10. 深山葉月(ミヤマ ハヅキ)と付き合い始めて3ヶ月が過ぎた。
    どうやらモテる部類に入る彼女は、今から告白を断りに行くんだけど‥‥


    「大丈夫ですよ、氷雨(ヒサメ)先輩!ちゃんと断ってきますから!」
    「分かったから、早く行って」


    冷たい、と彼女は泣きマネをする。



    「もう先輩ってば‥‥1人で帰らないでくださいね?」
    「ハイハイ」

    彼女は席から立ち上がり、僕の横を通り過ぎた-‥‥


    「‥‥あの、氷雨先輩」
    「なに」
    「この手は何でしょうか?」


    咄嗟に彼女の腕を掴んだ。

    それは何故か。このモヤモヤとした感情は、彼女が告白をされたと聞いた時からだ。

    ‥‥あぁ、そうか。



    「ねぇ」
    「何ですか?」


    「行かないで、って言ったら怒る?」

    彼女は目を見開き‥‥やがて嬉しそうに頬を緩めた。


    「怒りませんよ」
    「そう‥‥」


    "‥‥行かないで、葉月”

    それが答えだった。

    きゅん

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  11. 「できた!」

    焼き上がったクッキーを見て、喜ぶのは生徒である日高環(ヒダカ メグル)さん。今日は料理部の活動日だが、彼女しかいないのはどうしてか。


    「見て見て、先生!綺麗に焼けたよ!」
    「うん、そうだね」

    彼女は顔に粉を付けて、無邪気な笑顔を見せてくる。
    可愛いなぁ‥‥って、ん?


    「鈴村先生?」
    「!‥‥何でもないよ」

    ‥‥さっきの可愛いって何だ。


    「それにしても‥‥随分張り切ってたみたいだけど、誰かにあげるの?」
    「えっ‥‥」

    ふと聞いた質問に、彼女の頬が赤くなっていく。


    「あ、の‥‥」
    「ん?」
    「先生に、食べてほしい」

    彼女は自然と上目遣いになり、クッキーを差し出してきた。


    「‥‥ん。おいしい」

    ほんの一瞬だけ、彼女の指を唇が掠めた。「ごめんっ」と彼女が教室を出ていく。



    「‥‥可愛いすぎ」

    その場にしゃがみこむ僕の顔は、きっと真っ赤だ-‥‥

    きゅん

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  12. 「日高さん、大丈夫?」
    「!す、鈴村先生‥っ」

    にこりと微笑む彼-鈴村 十生(スズムラ トキ)先生は、家庭科の先生だ。入学してから2年間、ずっと片思い中。


    「朝廊下ですれ違った時、少し顔色が悪かった気がして‥‥」

    僕があの時にもう少し気にかけていれば、と彼は目尻を下げた。


    「ぁ、いえ、先生のせいでは‥‥ただの貧血だから‥‥」

    大丈夫、と笑ったのに、先生の表情は変わらない。


    「‥‥早く元気になってね」
    「っ、」
    「日高さんが早く元気になるよーに、」

    優しく頭を撫でられ、彼は柔らかい笑みを浮かべた。だんだんと眠くなってきた私は、眠気には逆らえず瞼がおりてしまう。

    微睡むなか、先生が「おやすみ」と言ったのが聞こえた。


    「‥‥せ、んせ‥」

    彼の声があまりにも優しく‥‥彼に「好き」と言って、その答えを聞かずに私は眠った。

    だから私は、彼が額に口付けたのを知らない-‥‥

    きゅん

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  13. 「り、りーくん」

    放課後の保健室。
    幼なじみで養護教諭の彼、宮野理仁(ミヤノ リヒト)先生に抱きしめられること数分‥‥


    「どうしたの‥‥?」
    「今度彩(アヤ)に会ったら‥‥抱きしめると決めていたんです」

    彼の切ない声が耳元で聞こえた。


    「あ、あのね、りーくん。英語の小テスト満点だったよ!」

    すごいでしょ、と嬉しさで笑顔をつくり彼を見上げる。


    --‥‥ちゅ、と額に口付けを落とされた。


    「っ‥‥い、今‥‥え‥」
    「小テスト頑張ったご褒美ですよ」
    「ご褒美‥‥?‥‥っ、」


    彼は私を抱き上げると、そのまま近くのベッドに私をおろし‥‥


    「っ‥‥りーくん」

    そして私を押し倒した彼は、ゆっくりと手を伸ばしてくる。その手は私の頬にあてられた。




    「--‥‥彩不足なんです。なので暫くは、俺に甘やかされてください」

    俺にもご褒美をくださいね、と彼はまた私を甘やかすのだ。

    きゅん

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  14. 今日はホワイトデー。それなのに何で生徒会長につかまって、生徒会室で反省文を書く羽目になったんだ。
    「鬼、悪魔、大魔王!」
    「何度でも言ってろ」
    けれど反省文はしっかり書けよ、と笑顔の生徒会長様がいます。確かに3日連続で遅刻をした私が悪いけどさ。
    「あ、会長だけズルイです!」
    私もチョコレート食べたいです、と彼に向って言えば会長はニヤリと笑った。何で立ち上がって近付いてくるの!?
    「や、やっぱり要ら、」
    「遠慮すんなよ」
    結衣(ユイ)、と名前を囁かれた時には遅かった。

    「‥‥んんっ、」
    唇を塞がれ、口の中にはチョコレートの甘い味が--‥‥
    「‥‥ホワイトデーのお返し」
    「は、ぁ‥‥なに言って、」
    「今のは不満か?なら」
    「っ、全然不満なんてありません!」
    面白いやつ、と彼に笑われ‥‥ムッとすればまた笑われた。


    「‥‥ほら、」
    「え」
    機嫌直せよ、と渡されたのはハートのネックレスだった。

    きゅん

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  15. 「‥‥ハァ」
    誰もいない保健室は静かで、自分の溜息が何だか大きく聞こえた。
    --養護教諭、宮野理仁(ミヤノリヒト)は悩んでいた。

    「今日も彩(アヤ)と会えませんでした‥‥」

    それは幼なじみで、生徒でもある彼女が原因だった。あのホワイトデーから一週間‥‥彼女と一度も会えていない。


    「‥‥本当に鈍感、ですよねぇ」

    今まで彼女にアピールして成功した試しがなかった。毎年ホワイトデーのお返しをキャンディーやマカロンにしている意味を分ってほしい。


    「‥‥仕事しますか」

    いつまでも悩んでる場合ではない。仕事をしようと保健室にある自分の机の引き出しを開けた。するとそこには一枚のメモ用紙。


    "りーくん、暫く英語の小テストの勉強するから会えないや。ごめんね”

    "あと‥‥あのね、私も幸せだよ”



    「‥‥こういうの、本人に直接言ってくださいよ」

    彼女を今すぐ抱きしめたいと思った--‥‥

    きゅん

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  16. 「何で美亜(ミア)は怒ってんの?」
    「‥‥別に怒ってない」

    幼なじみで彼女でもある美亜がどこか拗ねたような‥‥怒っているような表情をしている。


    「‥‥何も貰ってねぇし、あげてもいねぇよ」


    その言葉に、前を歩いていた彼女はピタリと足をとめた。後ろを振り向いて「本当に?」とオレの方を見てくる。

    今日はホワイトデーで‥‥オレが逆に何か貰ったり、あげたりしていないか不安だったらしい。


    「‥‥お前は何か貰ったのか?」

    むしろこっちが心配だったつーの。
    「貰ってないから」と首を横に振る彼女に、安心したなんて絶対言わないけどな。

    ‥‥それにしても、


    「随分と不安だったみたいだな?」

    「っ‥‥あき、と」


    抱き寄せた彼女の耳元に、唇を近付けた。
    耳元はダメ?‥‥んなこと知るかよ。




    「--‥‥家に帰ったら、覚悟しとけよ」

    不安なんて感じさせないほど、愛してるやるからな。

    きゅん

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  17. 千里(チサト)先輩に告白をされた日から、優しい彼はずっと私の返事を待ってくれている。友だち以上恋人未満、それが私たちの"今”の関係だ。

    「紫乃(シノ)ちゃん、ホワイトデーのお返しだけど‥‥何がいいか考えてくれた?」

    放課後の屋上‥‥目の前に立つ先輩は、いつものように穏やかな笑みを浮かべていた。そして私は一度深呼吸をする。

    「あの、ですね」
    「うん」


    「-‥‥千里先輩の、彼女にしてください」

    目を見開いた彼は、私を一瞬にして抱きしめる。


    「‥‥返事遅くなって、ごめんなさい」
    「ううん、いいよ」
    「先輩‥‥まだ私のこと好きですか?」
    私の問いの答えは、彼の優しい口付けが教えてくれた。


    「好き、だよ‥‥キミのことが好きだ」
    "俺の隣で笑って、泣いて、怒って‥‥キミの色んな表情を隣で見ていたい"


    「-‥‥俺の彼女になってください」

    嬉しくて、恥ずかしくて先輩に抱きついた。

    きゅん

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