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  2. 読書家で、よく気が付く女子生徒がいる。

    ノートや問題集の提出があれば、開くべきページに必ずしおりを挟んでくれるのが、教師の間で評判がいい。

    しおりは、おれへの提出物のときだけ秘密がある。

    毎日一言ずつのメッセージだ。


    風邪、治りましたか?

    ──ああ、治った。

    英語、成績が上がりました。

    ──おめでとう。

    明後日、クリスマスですね。

    ──明日はイヴだな。


    秘密のしおりを、卒業までに何枚、使いきるだろう?

    本当はもっと語り合いたい。


    イヴの昼休み、問題集に挟まれたしおりは、普段と違った。

    銀細工の羽根。

    メリークリスマス、と添えてある。


    「似た者同士かよ?」


    おれはそっと笑って羽根を受け取る。

    代わりに挟んだのは、銀細工の百合の花。

    生徒と呼ぶには特別なおまえへの、秘密のプレゼント。


    卒業まであと3ヶ月。

    想いを告げるから、どうか応えてくれ。

    きゅん

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