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  1. 4件ヒットしました

  2. 「では答案を返します」

    みんな順に先生から受け取って行った。

    「……美友さん」

    「は、はい!」

    そして答案を受け取った私に先生は甘く囁いた。

    「よく出来ましたね」

    「やった!」

    先生は私が学年で1番だったと話してくれた。

    「教え子なので私も嬉しいです」

    「この教科だけ勉強したんです……」


    すると友達も90点の答案を見せてくれたので、私も見せると彼女の動きが止まった。

    「ねえ、それ丸なの?」

    「うん。はな丸だよ」

    「……イヤ違うって。美友のは」

    「そこ、座りなさい」

    「ちょっと、先生ずるい!?美友だけハートの形なんて!」

    ええ〜?!という教室で先生は眼鏡をすっと押し上げた。


    「いかがしましたか?だって彼女は私の1番なんですから」

    「くそ!俺のは雪ダルマなのに」

    「俺なんかドクロだぞ?」


    うららかな教室は男子の怒号と先生の微笑みでいっぱいだった。

    きゅん

    4

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  3. 「う~ん、どうしようか……」


     バレンタインのお返し。まだ一人だけ渡せていない生徒がいる。というより……渡せない。

     堀井……。

     特別に想ってるから、他の女子生徒のように気軽に渡せなくて、気付けば放課後。

     しかも、他の生徒達はクッキーだけなのに、

     堀井のだけ、花モチーフのバッグアクセサリー付。

     こんなの『何で私だけ?』って思うよな。

     一人だけ特別扱いなんて、教師失格だぞ。


    「先生?」

    「うわっ!あ、堀井っ……」


     急に現れるとは……。


    「アハハ、やだ。そんなにビックリしちゃいました?すみません」


     ……やっぱ魅力的だ。

     もう、教師失格でもいいか。


    「堀井。これ、お返し。遅くなって悪かった」

    「いえ、ありがとうございますっ……うわぁ、嬉しいです」


     堀井……お返しの意味は、今度の卒業式に伝えるよ。

     きっと、驚くだろうな……。

    きゅん

    15

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  4. 遭遇してしまった
    ――彼が、チョコを渡されてる現場に。

    それも、3人から。

    「一生懸命作りました!」
    「どうしようかな」

    やだ。もらわないで。
    なんて、思っちゃうのは……ワガママだよね……。

    「あ、木葉(このは)」
    「!!!」

    見つかってしまった。

    「ちょうどよかった。どれがいい?」

    !?

    「欲しいのあったら、あげる」
    ニッコリ微笑むヒサシくんに、わたしも、相手の女の子も驚きをかくせない。

    「先輩、ひどいです!!」
    一人の女の子が、泣いて去って行ってしまった。

    「ひ、ヒサシくん。なんてこと言うの?」
    「だって、木葉、チョコ好きだから」
    「でも、今のは……あの子の気持ちがこもってるから……」

    「だからだよ」
    ヒサシくんは、女の子をかきわけてこっちへくると、耳元でこう囁いた。

    「それとも、木葉以外の子の気持ち、受け取った方がよかった?」

    ……そんな言い方、ずるいよ。

    きゅん

    72

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  5. 化学の補習を抜け出した問題児は体育館にいた。

    華麗なドリブルからの、無駄のないレイアップシュート。

    さすが女バスのエースだが。


    「補習サボって遊んでんじゃない!

    テスト週間は体育館の使用は禁止だ」


    「遊んでないですー、練習ですー」


    「屁理屈こねるな、化学室に戻るぞ」


    「先生が3ポイント入れたらいいよ?」


    緩い条件だ。

    パスされたボールを、3ポイントラインより遠くから放つ。

    弧を描く軌道。

    ボールはリングに吸い込まれた。


    「うそぉ!?」


    「小中高大、バスケ一筋だったおれを見くびるな。

    ほら、戻るぞ」


    バスケ一筋のおまえは、昔のおれに似てる。

    だから気にかけてるし……気になって仕方ない。


    「先生、今度、一緒に練習して」


    「テストで平均以上を取ったらな」


    少しだけ、おまえだけ、特別扱い。

    その真意を知ってるのは、今はまだ、おれだけだ。

    きゅん

    58

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