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  2. 「会長、起きてください!もう、会議終わりましたよ」

    「う~ん。あと5分だけ寝かせて。まだ眠い...」

    「寝るなら家に帰ってから寝てください!学校、閉まりますよ?」

    「嫌だ。寝る。昨日寝てないんだよ。スースー...」

    「会長!!...はぁ~。じゃあもう、私帰りますね。知りませんよ?怒られたって」

    「ん~。待てよ。俺を置いていくなよ。こっち、来いよ」

    「えっ!?会長!!何寝ぼけてるんですか?離してください!」

    「寝ぼけてるねーよ!ちゃんと起きてる。ただ、お前に構ってほしかったんだよ!あまりに冷たいから」

    「だからと言って抱きしめないでくださいよ!」

    「何?照れてんの?可愛い笑」

    「からかわないでください!いい加減離して!!」

    「せっかく待ってたのに。ホントは普通に一緒に帰ろ?って言うのつまらないからやっただけだけど。やっぱ離してやらない!なあ、このまま一緒にいようぜ?」

    きゅん

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  3. 大翔は普段しゃべらない、表情もあまり変わらない
    無口ではなく『必要最小限』しかしない感じ

    それがクールでかっこいいと周りには見える

    でも晴れてカレカノになったわたしとしては
    もう少し、こう甘~い雰囲気?とかほしいのにって思わなくもない……

    あれ?そう言えば、わたし、大翔に好きって言われたっけ?

    もしかしてカレカノだって思ってたの、わたしだけ?

    それなら大翔の態度が変わらないのもあたりまえだ……

    そう思ったらふいに涙が浮かんで、慌ててカーテンに隠れた

    わたし、泣くほど大翔を好きになってたんだ……


    その時、カーテンがふわっと翻って
    後ろからギュッと抱きしめられた

    「夏帆、何で泣いてるの?」

    「た、大翔!」

    この態勢、自信もっていい?

    「…大翔はわたしのこと、どう思ってるのかなって、不安になって」

    「……好きに決まってるだろ、バカ」

    頬にチュって、甘いキスが降りた

    きゅん

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  4. 「海くん、好きだよ」

    一緒に窓際にいた彼氏に私は言った。

    「……あっそ。」

    また、そんなそっけない返事…。

    私ばっかり好きで馬鹿みたい。

    じわじわと涙が溢れてきて、それが雫になってこぼれ落ちる。

    「ちょ、どうした⁉︎」

    突然泣き出した私を見て、流石に慌てている様子の彼。

    「私のこと…好きじゃないならそう言えばいいじゃん…!そんなの、優しさじゃないからっ!」

    はっきり言ってよ…。

    余計に傷つくだけなんだよ…

    「っ…ちげーよ。あーもう!」

    海くんがそんな風に声を荒げると、私の腕を引っ張りカーテンの後ろに隠れる。

    そして頰を紅く染めた彼が私の目を見つめた。

    「そんな可愛い顔で“好き”なんて言われたら俺、止まんなくなるから…。」

    「え…?」

    一瞬彼が何を言っているのかわからなかったが、次の瞬間キスをされた。

    何度も、何度も、角度を変えて…。

    甘くて深いキスを…

    きゅん

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  5. 「好きだ。俺と、付き合ってほしい。」
    「え!?いや、あの…」
    「答えはゆっくり考えて。」
    そう言って、黒田君は行ってしまう。
    ため息をこぼしながら、教室へと向かった。
    ガラガラ
    「あれ、美月。まだ残ってたのか。送ってくよ?」
    「ちょっ、先生声でかいですよ。」
    「大丈夫だろ、誰もいないし。」
    そう、私の彼氏は…担任の、法師山先生。
    「なんでこんな遅くまで学校いんの?告白でもされた?」
    私は、自分でも分かるくらい真っ赤になってしまった。
    「…は?マジでされたの?」
    先生の声色が変わり、やばいと思った時には、壁に押さえつけられていた。
    「誰に?」
    「えっと…」
    「聞きたくない。」
    そう言うとすぐに、キスで私の唇を塞ぐ。
    「せ、先生が聞いたんじゃないで…んっ」
    「…黙って。」
    容赦なく降ってくるキスの雨。
    先生は最後に、私を抱き締めた。
    「……俺のなのに。」
    私は…一生、先生のものだよ。

    きゅん

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  6. 私の好きな人には好きな人がいる、そう噂で聞いた事がある。
    「おい、翼(つばさ)雑誌ばかり読まずに仕事しろ」
    『はいはい、それよりこのモデルさん可愛くない??』
    「お前…」
    「あー、ごめんごめん。ほんっと翠(みどり)って怖い。」

    いつも生徒会の仕事をサボり気味の私に怒る、翠。
    サボる自分がダメなんだけど、クラスが違う翠とは生徒会の時しか会えない、だから雑談が出来ない。

    『俺の好きな子の方が可愛いかなー』
    「あー、そう、好きな人自慢か、翠に、好かれる人嬉しいだろーなー」
    『別に普通だろ』
    「翠の好きな人になりたいなーなんて笑」
    『え?』
    思わず心の声が、出てしまった。
    誤解されたかな誤解ではないけど、引かれたかな嫌われたかな…

    『お前、俺の事すきなの?』
    「え?別に?普通だよ?」
    『そっか』


    翼の好きな人誰だろう、俺だったらいいな。
    「翠の好きな人になりたい」
    って、期待させるなよ。

    きゅん

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  7. 「せんせ~、そろそろかまってよ~!せっかくきたんだよ?ねえ~」

    「あーちょっと待ってくださいね、それと少し黙ってください。仕事の邪魔です。」

    「先生ひどいっ!」

    私と先生はみんなに内緒で付き合っている。

    なのに先生ったら仕事仕事って!

    少しぐらい私にかまってあげてもいいじゃん!

    「ねえ~せんせ~」

    しつこく先生に話しかけていると、急に先生が立ち上がり、私のほうに身を乗りだした。

    「せ、せんせ…?」

    「うるさい」

    「ん、んんっ…」

    先生は私の頭を支え、もう片方の手で私の腰をぐいっとひき、私にキスをした。

    「っふ…んっ…」

    息が続かなくなるような深いキスに、私は全身に熱をおびる。

    「は、はぁっ…」

    「やっと静かにできましたか?終わったら、ご褒美、あげますから」

    先生はいつも見せない笑顔でにこっとわらった。

    きゅん

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  8. 「そんなんやらんくてええよ」

    課題に向き合ってた私に軽く言う。

    「やんなきゃだめなのー」
    「だって必要ないやん。柚葉さんは俺んとこ嫁ぐんやろ?」
    「…ん?」

    嫁ぐ…?

    「え、ちゃうの」
    「いや、え?」

    何で急にそんな話!?ってか嫁ぐって!

    「私、家事とかまだまだだし…」
    「そこ!?」

    肩を揺らして笑う彼。
    何がそんなに面白いのよー…

    「まぁ、家事もやらんくてええよ」
    「それはさすがに…」
    「てか、俺がいなきゃ何も出来へんくなって?」
    「……はぁ!?」
    「そんで俺から離れられなくなったらええねん」

    ちゅっ

    わざとらしくリップ音を鳴らしてキスをされる。

    「柚葉さんは、俺の事嫌い?」
    「す、好きだけど…」
    「じゃあええやんな」

    目の前には満面の笑みを浮かべる彼がいて。

    「べったべたに甘やかしたるから」

    …将来は安泰だなって思ったり。

    きゅん

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  9. 「……颯、今日なんだか雰囲気が違うね?」

    放課後の廊下。

    年下の彼女である純白がそう言ってきて、俺はドキッとした。

    実は 昨日、ほんの少しだけ前髪を切ったんだ。

    だけど家族でさえその事に気がつかなかった。

    俺は首をかしげて

    「は?そうか?」

    と、聞き返す。

    純白ならきっと気がついてくれる……そう思っていたけれど

    「……ううん、やっぱりあたしの気のせいかも」

    そう言って笑顔になる純白。

    「え、気のせいじゃな……」

    そんな俺の声は純白に届かず、純白は「なにか言った?」と、首をかしげた。

    ……ま、いっか。

    今日はデートだし、純白の機嫌を損ねるようなことはしなくていいし。

    俺はそう思い、純白の手を握り学校を出たのだった

    きゅん

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  10. こら。そんなふにゃふにゃの笑顔、他のヤツに見せんな。だいたい俺以外の男と話すなんて生意気なんだよ。今度あんな笑顔で他の奴見つめたら……みんなの前で分からせてやる。お前が誰のものか。覚悟しとけ。

    きゅん

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  11. 寝すぎた。
    いい加減に起きないと小さな頃から腐れ縁でずっとそばにいる幼なじみの彼女を
    待たせることになる。

    起きなきゃ。


    「ゆうくんと、一緒にいて楽しいし」


    ん?



    「ゆうくんと、腐れ縁で。ゆうくんは
    いじわるで」


    何言ってるの?さっきから


    「でも…小さな頃からわたし、ゆうくんのことが…好きだよ」


    は?



    「ずっとずっとゆうくんのそばにいたいっ…



    …なーんてね。ちゃんと今度言わなきゃ」



    なに、歯止めがきかなくなるような
    可愛すぎること言ってるの。


    小さな頃から


    こっちは、我慢してたのに



    「俺の方が好きだから」


    「ゆう…く

    寝てたんじゃ」



    「さっき起きた」



    「ず、ずるいっ…」


    甘い体温のまま



    「もう我慢しなくていいよな?」


    彼女のくちびるを塞いだー。

    きゅん

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  12. 毎日同じクラスの女子にイジメられている私。
    校舎裏で泣いていたら中学の時から学校が一緒だった男子に見つかった。

    「お前、毎日泣いているよな。中学の頃からイジメられるたびに一人で泣いて、それを誰にも話さない。バカか?」

    「なんで知ってるかって?そりゃあ、毎日、お前の泣いてる姿見てたからな」

    徐々に彼の声が怒りを表す。

    「ホントにバカだよな!小学生か?イジメられて泣くなんて!」

    「あんなの無視しとけばいいだろ。あんなやつら」

    彼は私に近づいてきた。

    「悔しくないのか?悔しいだろ?毎日毎日あんなひでえことされて」

    その時彼は私ことを後ろから抱き締めた。

    「次されて、どうしても泣きたくなったら俺のところに来い!一人で溜め込むな!」

    「俺だったら全部聞いて、全部受け止めてやる!
    だから、もう、我慢するな!絶対に...!」

    彼は私が泣いているのが落ち着くまで側に居てくれた。

    きゅん

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  13. 『それでね、私の好きな人がね、』

    嬉々とした表情で俺に好きな人を語る、澪(みお)選手。幼なじみで片思いをしている俺から見ればそれは辛いのです。

    『ちょっと、飛鷹!聞いてる?』

    俺の顔を覗き込んでくる澪。

    「聞いてるよ」

    相槌を打てば再び笑顔になって、話しかけてくる。

    『それでさ好きな人の相談、私にしてくるの。信じられなくない?

    まぁでも。一途な所もいいなって思うよ。思われてる子はいいなーって。』

    好きな人の相談を好きな人にされる、か。

    「それは辛いな。」

    『でしょっ!?』

    俺が滅多に同意しないからか、興奮したように訴え掛けてくる澪。

    「辛ぇよ。

    好きな女に、好きな男の愚痴散々聞かされるし。なのに、終いにはそこも好きって惚気けてくるし。」

    息を吐く。言ったらもう、関係は悪化しちまうかもしれない。それでも。

    「なぁ、その男じゃなきゃ嫌なの?

    ……俺じゃダメ?」

    きゅん

    19

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  14. “こっちへ来い。ここに座れ。返事は?”

    私の好きな先輩はいつも命令口調だ。一度も私の名前を呼んだ事はない。今日も生徒会の事で呼び出された。

    「あの」
    「なんだ? 何か不満か」
    「いえ……」

    先輩の有無を言わせない声に私は返事が出来なかった。先輩はそんな私の態度は全てお見通しだと言わんばかりに睨み付けた。
    ただ、YesかNoを言うのに躊躇う理由があった。

    事の始まりは昨日。
    “おい”と誰かを呼ぶ先輩の声に私が気付いた後、着いて来いと言わんばかりの背中を辿った先に人の名前を覚えてるのか謎のこの人に告白をされた。
    たった一言「お前の事が好きだから付き合ってくれ。返事は明日で良い」とだけ。
    で、今日がその返事の日。

    「付き合っている奴は?」
    「いません」
    「じゃあ付き合え」
    「はい」
    「……宜しく──」

    耳を疑った。最後に私の名を呼んだから。
    恋人になって最初の言葉が私の名前──。

    きゅん

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  15. 放課後の音楽室‥

    コンクールを間近に控え
    ピアノの練習をしていた

    何度も同じ曲を弾いているせいか
    指が先走り気持ちが込められない

    ジャーン!!!!!!
    「もう!!何でよ!!」

    ピアノに八つ当たりする
    私はもう限界だった

    ーガラッ

    その時の音楽室の扉が開いた

    それは憧れの先輩

    彼は席を変わるように私に促す


    先輩がピアノの前に座ると空気が一変した


    私が弾いていたのと同じ曲ー・・

    先輩が奏でるその曲は
    まるで真っ白なキャンバスに鮮やかな色が広がって行くようだった


    「ピアノの音は弾く者の気持ちを表す」

    そういうと先輩は私を椅子に座らせ
    そっと私の手を取り鍵盤に置く

    そして包み込むようにメロディーを奏で始めた

    「俺の気持ち伝わった?」

    「‥え?」

    「好きだよ」
    耳元で囁く先輩の声

    2人だけの音楽室を真っ赤な夕焼けが照らし
    私の赤らむ頰を隠してくれていた

    きゅん

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  16. 「私、好きな人出来た。」

    ちょっと、ヤキモチ焼いて欲しかっただけ。

    私の事どう思ってるか、知りたかっただけ。

    なのに

    「あっそ。良かったね。」

    帰ってきたのはあまりにも心のこもっていない言葉だった。

    それだけ、私に無関心なんだな。

    そう思ったけど、無理に笑顔をつくった。

    「うん……」

    ちゃんと、笑えてるよね……?

    やっぱり、少女漫画みたいにはいかないか~…。

    本当は、

    『他のやつのことなんて見るなよ』

    とか

    『俺の事だけ見とけよ』

    とか、言って欲しかったんだけどな。

    今にも泣いてしまいそうで、急いで上を見る。

    視界がどんどんぼやけていく。

    私の、好きな人はね、あんただよ。

    私はあんたのことしか見てないよ。

    かれこれ10年以上、

    あんたのこと好きなんだから。

    いい加減気づいてよ。

    私の事、

    好きになってよ……。

    きゅん

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  17. 「私、好きな人出来た。」

    そう言って、嬉しそうに笑う彼女。

    は?

    本当は内心困惑していて、でもそれを悟られたく無くて。

    俺はまるでなんとも思っていないような素振りで、

    「あっそ。良かったね。」

    と言った。

    『良かったね。』

    本当はそんなこと思ってないくせに。

    俺の事を見て欲しいくせに。

    「うん……」

    そう言って、笑う彼女があまりにも幸せそうで。

    でも少し眉をひそめていて。

    嬉しいような、悲しいような、そんな曖昧な表情だった。

    でも俺には、そんなことを考えている余裕なんて無くて。

    『好きな人って誰?』

    『そいつのどこが好きなの?』

    聞きたいことは沢山あった。

    でも、聞いたところで、お前は俺の事見てくれないんだろ?

    俺がどんなに頑張ったって、好きになってくれないんだろ……?

    じゃあ俺はお前の幸せを願うから。

    「頑張れよ。」

    また俺はおまえに嘘をついた

    きゅん

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  18. 私の彼氏は、キス魔
    普段はクールなのに、二人きりになるととびきり甘くなる

    「ん……好き」
    「ちょ、んんっ……」


    逃げようとしても、無駄
    強い力で押さえつけられる
    だから彼には勝てないんだ


    「俺から逃げようなんて百年早い」
    「っ、」


    だって、そんなこと言ったって
    甘すぎて溶けそうなんだもん



    「も、もう帰ろうよ……っ」
    「だーめ。まだ足りない」



    首筋に這わせた舌が、音を立てて食らいついてくる
    足りない……って、いくらなんでもしすぎでしょ!



    「俺のモノだって印、つけた」



    あぁ、もう
    嬉しそうに笑う顔見たら、怒れないじゃん



    だから今日も痛いくらい実感する



    ビターなクール王子が
    シュガーなオオカミ王子に変わる瞬間、
    私はトリコになるの



    甘い甘い罠にかけられたら、もう終わり
    知らない間に食べられちゃうかも、ね?


    \♡/

    きゅん

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  19. 「さっきから何?」
    「別に」
    「本さかさま」
    「今丁度さかさまに読みたい気分だったから」
    いつも適当な事ばかりいう彼は言い訳も適当。
    「何か言いたい事あるなら言って」
    「言いたい事」
    「不満があるのなら」
    「お前ってさ」
    「何」
    「すげー可愛い」
    想像しなかった言葉が返ってきて反応が遅れる。
    「何ていうか可愛い。ちゅーしたくなる。てか、してもいい」
    言葉は問い掛けのように語尾上げだった筈なのに彼はもう息がかかるほど間近に迫っている。
    「待って!」
    「何で。言いたい事あんのなら言えっていったのお前だろ」
    「それは意味が」
    「違わない」
    「それに幼馴染とキスとか」
    「は?」
    素っ頓狂な声が返ってくる。
    「俺、もうお前の事幼馴染とか思ってない」
    「ひどい」
    「だってもう女だから」
    「?」
    「お前は俺の好きな女なの。だからただの幼馴染とか、マジヤなんだけど」

    二人の唇が触れあうまで、あと1秒。

    きゅん

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  20. 私は走った。
    今、誰よりも先輩に会いたくて。
    校舎裏に行くと案の定先輩がいた。
    でも…
    「ねぇ、雪斗~」
    「私の事、好き?」
    「当たり前じゃん。好きだよ。」
    「ふふっ、私も」
    それ以上、見たくなくて、聞きたくなくて、気がつけば逃げるように走っていた。
    ねえ、先輩…
    その人…誰…?
    彼女がいるなんて、聞いてないよ…?
    視界がぼやけて前が見えない。
    先輩、あの人とキス…してた。
    ねえ、先輩…
    私の事、好きじゃなかったんならなんで優しくしたの?
    なんで甘い言葉を囁いたの…?
    そんなの、勘違いするに決まってんじゃん…
    「ちょ、どうしたんだよ?」
    「俊…」
    「なんで、泣いてんの…?」
    涙がとめどなく溢れてきて、止まらなかった。
    「…先輩?」
    私はコクンと頷いた。
    その時グイッと腕を引かれ、彼に抱きしめられる。
    「そんな…お前のこと泣かせるようなやつのことなんか忘れて俺にしなよ。」

    きゅん

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  21. 「ひまり!」
    そう私を呼ぶのは私のお姉ちゃん。
    お姉ちゃんは陸上をやっていて、そこら辺の男子よりかは全然かっこいいの。
    「お姉ちゃん!どうしたの?」

    「いや、学校帰りにひまりが見えたから。」

    「そっか。」
    お姉ちゃんは私の憧れ。だってなんでもできるから…

    「あっ、見て!あの、辻井さくらがいる!」
    「隣にいるのは?」
    「知らない。妹とか?」
    「辻井さくらの妹とかうらやましいな~!」

    でもね。
    たまに、私はお姉ちゃんが嫌になるんだ。

    だってお姉ちゃんのせいで私という存在がいなくなるから。
    辻井ひまりではなくて辻井さくらの妹という存在になるから。

    ねえ、お姉ちゃん?お姉ちゃんはどう思う?




    …そんなこと言えるはずもなかった…

    きゅん

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