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  2. はっきりしない意識。目を覚ました途端に、アイツの一言。

    「大丈夫か?」

    今まで意識のなかった彼。何でこんなに心の内がときめくの。

    今まで部の仲間としか思えなかったアイツ。何でこんなに愛しく感じるの。

    「体調悪いなら、すぐ言えばいいのに。マネージャーだからってそこまで俺たちに気を使ってもバチなんか当たらねぇよ」

    サイド机には彼からのスポーツ飲料。とても良く冷えている。すぐに手に取る。飲んだ途端、活力がすぐに湧いてくる。

    「さっき俺も飲んだけど、大丈夫?」

    軽く言わないでよ、関節キスなんて。でも良かった。これで部に復帰出来たらアンタのおかげだって言わなくちゃ。絶対。

    「大会前に調子狂わせんな。お前には期待してるから」

    ……ありがとう。私もアンタ達には期待してる。その一言も言えなくて、再び目を閉じるしかなかった。

    きゅん

    3

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  3. 大学に入って以来、個別指導の塾講師をしている。

    しかし、ここまで手を焼く生徒は初めてだ。


    「先生は教え方を勉強してください!

    高度な計算式をいきなり書かれても、あたしにはわかんないんです!」


    「ぼくが嫌いなら、別の講師に代わってもらうが」


    バン、と机を叩いて、教え子が立ち上がった。

    ぼくの頬を、両手で挟む。


    「あたし、嫌いな相手に執着とか、しないんですけど」


    「て、手を離せっ」


    「ちゃんとあたしの目を見て話してください」


    「そ、そうするから、離せ」


    「嘘つき」


    見破られている。

    目を合わせられない。

    講師のくせに、教え子のきみを意識しているせいで。


    「先生、彼女いませんよね?」


    「部屋に泊まっていく女友達ならいる」


    だから近寄るな、という意味なのに。

    冗談とは思えない口調で、きみは言う。


    「あたしも先生の部屋に泊めてください」

    きゅん

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  4. 「オネェさま、ありがとー!」


    後輩女子が笑顔で去っていく。

    おれはオネェな笑顔を返す。


    「眉山の位置がポイントよぉ。

    研究しなさいね~」


    学園祭でオネェ役をやって以来、毎日こんな調子だ。

    だるすぎる。


    オネェ役の仕掛け人のおまえは他人事みたいに笑ってる。

    うざい。


    「おれがほかの女の顔にさわって、平気かよ?」


    「女にとってオネェは別腹。

    きみが普通のモテ方をしなくなって安心したよ」


    ひねくれ者め。

    おれはおまえの髪をすくって、おまえに顔を近付ける。


    と。

    また女子の声が「オネェさま」を呼ぶ。

    もはや条件反射で。


    「あんた、髪が乾燥してるわよ。

    ちゃんとケアしてるのぉ?」


    おまえがおれのネクタイを引っ張った。


    「後で覚えてろ」


    それはこっちのセリフだ。

    男のおれを、気絶するほど教えてやるよ。


    「んもう、暴力はんた~い」

    きゅん

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