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  2. 私は今日も図書室へ、あなたに会いに来た。


    「ご機嫌よう、プリンセス。

    図書委員のお勤め、ご苦労さまです」


    「ご苦労さまという表現は上の立場から……って!

    髪、どうしたのよ?」


    「切りました。

    あなたに校則違反だと指摘されたので」


    「そ、そんな、あたしに言われたからって……」


    「髪など、いくらでも切ります。

    あなたに好ましく思ってもらうため。

    お望みでしたら、腕でも首でも切り落としますよ」


    「怖いこと言わないで!

    普通、日本ではそんな表現しない」


    日本語に詳しいあなたとの会話は、実りが多い。


    「日本ではどのように愛を表現しますか?」


    「……“月が綺麗ですね”と覚えて。

    明治の文豪が“I love you”をそう訳したの」


    「美しい表現ですね。

    では、今日、一緒に帰りましょう」


    並んで月を眺めながら、あなたにその言葉を告げたいから。

    きゅん

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