ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. ハロウィンの今日、教室はお菓子交換で盛り上がっている

    校則ではお菓子禁止じゃん

    なんて毒づいてみるけど

    賑やかな教室で一人でいる私はいつにも増して孤独だった

    「岡田さん、ハイ」

    そう言って突然秋山君がクッキーをくれた

    「私に?」

    こんな私にもお菓子をくれるなんて優しいな

    「あ、じゃあお返し…」

    私は鞄の奥に密かに入れていたマシュマロを取り出す

    一応誰かにお菓子を貰ったときのために持ってきたものだ

    「え、マシュマロ?」

    「ごめん、秋山君マシュマロ嫌いだった?」

    「いや、真面目な岡田さんのお返しがマシュマロってなんか可愛いと思って」

    そう言われると恥ずかしくなる

    「ギャップ萌えってやつだ」

    罪な言葉を残して秋山君は去っていった

    マシュマロ、マシュマロ、と唇だけ動かしてみる

    確かに可愛い響きだな

    自分からお菓子、配ってみようか

    鞄にそっと手を伸ばした

    きゅん

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  3. 誕生日に告白するということは大きな賭けだと思う
    成功すれば最高の日になるし、失敗すれば最低な日になる
    それでも賭けてみたいと思うのは、それくらい君が好きだから
    今日を逃したらチャンスは一年後になるから

    「今日、放課後話があるんだけど」

    君に声をかけた

    「あ、俺も」

    相手も話があるとは想定外

    一日は早く過ぎてすぐに放課後になった

    「私から話すね」

    と言ってから後悔する

    後の方が良かったかも

    言い出せないでいると

    「俺からでいい?」

    と君が言った

    「好きです。付き合って下さい」

    聞こえたのは私が言おうとしていた言葉だった

    今日が誕生日の君に対して告白するというのは大きな賭けだと思う
    成功すれば最高の誕生日をプレゼント出来るけれど失敗すれば変な罪悪感を与えてしまうから
    それでも賭けてみたいと思うのは、それくらい君が好きだから
    今日を逃したらチャンスは一年後になるから

    きゅん

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  4. 「練習頑張ってるから今度ジュース奢ってやるよ」

    この間、柊部長が言ってくれた

    やった!
    なんて楽しみにしてたのに

    部長はみんなに炭酸のジュースを配ってる

    なんだ、部員全員にって意味か

    別にいいけどさ

    勝手に自分だけだ、って勘違いしてた

    「榎本はコレな」

    私に渡されたのはオレンジジュース

    「ありがとうございます」

    「お前、炭酸苦手だったろ?」

    覚えてくれてたんだ

    そういうさりげない優しさに惹かれてしまう

    みんなに優しい部長だけど、私だけ特別だったりしないかな、なんて期待してしまう

    部長から貰ったオレンジジュースは嬉しくて甘酸っぱくて

    炭酸なんて入っていないはずなのにシュワシュワと弾けるような炭酸の味がした

    きゅん

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  5. 元宮、また女子と話してる
    確かにフったのは私の方だけどさ
    “俺、永森のこと好きだ“
    そう私に告白してきたくせに他の女子とも楽しそうにしてるじゃん
    私のこと好きなんじゃないの?
    それとも案外あっさり吹っ切れてたりするの…?
    あの告白が頭から離れない
    これじゃあ、私が片想いみたい
    つい元宮の方を見てしまう
    目が合ってしまった
    合わせては逸らして、また見てしまって
    三度目に目が合った時
    「さっきから、何?」
    元宮の方から尋ねてきた
    「もしかして俺のこと好きなの?」
    元宮が冗談交じりに言う
    でもね元宮、それ冗談になってない
    「…そうだよ」
    「え⁉︎」
    「なんか告白されてから気になって仕方なくて…」
    気付いたら好きになってた
    ヤキモチ妬いちゃうくらいに
    「でも元宮はもう私に冷めちゃったかなー」
    わざと意地悪な言い方をする
    「俺、一途だし」
    思わずきゅんとする
    いつか元宮にもヤキモチ、妬かせたい

    きゅん

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  6. 「去年の体育祭で吉野が転んだの面白かったな」
    「それはもう忘れてよー」

    吉野さんと男子が楽しそうに話している
    転校してきた俺は去年の吉野さんを知らない
    クラスにも馴染めず、吉野さんと話す機会なんてあるわけもなく…

    「河西君」
    振り返ると吉野さんが立っていた
    「今年のクラスリレー、アンカー走ってくれない?」
    「俺が?」
    「実は去年の第三高校の体育祭見に行ってて、そこですごいリレー速い人がいて、そしたら今年その人がこのクラスにやって来て」
    「それって…」
    「河西君のことだよ」
    俺のこと知ってたんだ
    「私、河西君の前の学校での話聞きたいなぁ」
    「俺も、去年の吉野さんの話聞きたい」
    吉野さんが少し驚いたように俺を見つめる
    それから可愛い笑顔を浮かべて
    「私アンカーの一個前だから」
    それだけ残して去っていた

    君のバトンを待ってる
    だから転ばないでね、なんて思ってみる

    きゅん

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  7. ___カチッ...
    「..__フゥゥ...」
    私「あぁー!まぁーた、タバコなんて吸って!身体に悪いですよー、先生!」

    「...菅野か。これはな、気持ちを落ち着かせる深呼吸をしてるんだよ」

    私「まぁ〜たまた〜。...そんな事より!先生聞いてくださいッ!」

    「おう、なんだ。そんなニヤニヤして。」

    私「さっき、技能教習を担当してくれた指導員に運転のセンスあるなーって褒められちゃいました!///」

    「...そうk..
    私「先生が担当してくれた時の教え方が上手だったからですよ!次は路上に出て運転!」

    「...」
    私「...?..先生?」

    「...次は28番の車に乗って待っとけ。」

    私「...でも担当はその日に..」

    「....ッ//..お前の初めては俺が教えてやる」

    私「..クスッ..だから不機嫌だったんですか?」

    「ッ//28番だからな。」

    私「28番で待ってます///」

    きゅん

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  8. ネタバレ注意

    あたしは楓舞さんの本当の彼女じゃない、ふさわしくないってずっと思っていた。けど、違った。


    『そんなの関係ない!ふさわしいかどうかは僕が決める!』


    そう言ってくれて凄く嬉しかった。



    『見た目だけじゃ本当に好きかどうかなんて分からない。あたしはそんなあなた達に楓舞さんは絶対渡さない!渡さないんだから...!』


    この好きって気持ちはもう変わらない。好きに嘘をつきたくない。


    『楓舞さん』


    『なんだい?』


    『大好きです!』

    きゅん

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  9. 向かい合わせた机でペンを走らせる優一の手が止まる

    「そろそろ帰るか」

    放課後は毎日一緒に残って勉強している私達
    最近の優一は帰ろうとするのが早い

    「え、早くない?」

    「だって外も暗いし」

    確かに外は暗いけれど、それは秋になって日が短くなっただけでまだ17時台だ

    「何か用事でもあるの?」

    「ないけど」

    「じゃあまだ残ろうよ」

    私は少しでも長く優一と一緒にいたかった

    「それは駄目」

    優一は私と長く一緒にいたいなんて思ってもいないようだ

    「何で?」

    私が聞くと優一は黙り込む

    「……芽衣を暗い中帰すわけにいかないから」

    え?

    想定外の返事に戸惑って今度は私が黙り込む

    「……あーもう!今の忘れて!とりあえず早く帰ろう」

    沈黙に耐えきれなくなった優一が言う
    そして私の机の片付けを手伝ってくれる

    帰り道、日が短くなった秋の薄暗い空の下
    二人は少し歩幅を狭めて歩いた

    きゅん

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  10. 冷徹で無慈悲。怖く,暗い王様。

    …みんなが陛下に抱くのは,そんな印象だ。

    でも,そんな事ないって,わたくしは信じている。

    どうしようもなかったわたくしに,手を差し伸べてくれたのは…紛れもない陛下だから。

    3年前のわたくしは,どうしようもない男だった。
    付き合っていた彼女に金を騙し取られ,一気に貧乏人になった。

    第一人称は“俺”

    信じていた人に裏切られ,色々なものを盗みまくった。最悪な男だった。

    そんなわたくしを拾ってくれたのは,陛下だった。わたくしに色々教えてくれ,敬語も上手くなった。

    第一人称は“わたくし”に変わり,仕事にも慣れて来た頃,陛下に恩返しをしたくなった。

    でも,陛下は何も欲しがらない。
    子供らしくない子供だった。

    現在
    わたくしは,ただ陛下の側にいて,仕事をするだけだった。
    陛下の部屋はまだ電気がついていた。

    わたくしはため息を吐いて,その場を後にした。

    きゅん

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  11. 図書室で彰先輩と勉強、なんて幸せな時間のはずなのに先輩は全然私に構ってくれない

    「先輩、ずーっと勉強ですね」

    「まぁな、さすがに高三で留年だけは勘弁」

    「面白くないなぁ、先輩のくせに」

    「先輩のくせにってなんだよ」

    「先輩はバカのままでいいってことです」

    「バカって言うなバカ」

    そう言うと先輩はまたテキストに目を向ける
    つまんないなぁ
    先輩のノートの隅に落書きしてみる

    「邪魔すんなって。俺のこと応援してくれてんじゃないの?」

    「だってー、先輩が留年してくれれば来年は同級生として過ごせるんですよ?」

    あと半年したら先輩とは会えなくなる

    「…心が揺らぐだろ、バカ」

    「バカって言うな…バカ」

    私の声は震えていた
    先輩のノートにポタリと水滴がひとつ落ちる

    先輩が私の頬をつたう涙を親指で拭ってくれる
    「泣くのが早いぞ、バカ」

    あと何回先輩のバカを聞けるだろう

    きゅん

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  12. ~昼休み~

    僕の名前は天宮瑠衣

    屋上で女友達といつもお弁当を食べている。
    そしてその女友達は僕の好きな人でもある。

    名前は篠崎凛音

    高校2年生になり、同じクラスになった。
    初めての席替えで席が隣になった。
    それからよく話すようになり、いつも目で追っていて、気づいたら好きになっていた。

    今日も凛音と屋上でお弁当を食べていた。
    僕は今日凛音に告白しようと思っている。僕は凛音にその事を言ってみた

    「俺、放課後に告白しようと思ってる」

    「そうなんだ、上手くいくといいね!」と凛音が言った

    凛音は僕のことを友達としてしか見ていないと思うと、少し悲しくなった。凛音にこの思いを気づかれないようにいつも通りに笑った。

    その後凛音は屋上を飛び出した

    凛音が飛び出して行ったあと、
    僕は、「凛音のことが好きなんだよ、気づけよバカ」と
    誰にも気づかれないように呟いた

    きゅん

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  13. ~昼休み~

    私の名前は篠崎凛音

    屋上で男友達といつもお弁当を食べている。
    そしてその男友達は私の好きな人でもある。

    名前は天宮瑠衣

    高校2年生になり、同じクラスになった。
    初めての席替えで席が隣になった。
    それからよく話すようになり、気づいたら好きになっていた。

    今日も瑠衣と屋上でお弁当を食べていた。
    すると瑠衣がこんな事を言った。

    「俺、放課後に告白しようと思ってる」

    「そうなんだ、上手くいくといいね!」
    と笑顔で言った。

    瑠衣は一瞬悲しそうな顔をしたが、「ありがとう」と言っていつも通り笑っていた。

    本当は「告白しないで」と言いたいが、私は素直じゃないので言えない。

    その後、私は頭が真っ白になっていき、屋上を飛び出した。

    なので、
    瑠衣が「凛音のことが好きなんだよ、気づけよバカ」
    と呟いていたことを私は知らない。

    きゅん

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  14. 続き
    新庄さんは学校一の美人で、悔しいくらいに彼とお似合いだった。
    私に不安になる資格なんてないのに。どうしようもなく心がざわついた。
    自分を押し殺しながら毎日を過ごしていた今日の放課後、私は先生からの頼み事を職員室で済ませ、玄関に向かっていた。
    途中で、幽霊が出ると噂の空き教室を好奇心で覗いたのが・・・いけなかった。
    私が目にしたのは、彼と新庄さんが抱き合っている光景で、胸が嫌な感じに波打った。
    そっと扉を閉めると、自分でも説明がつかないくらいに心がぐらぐらしていた。
    胸の鼓動が速くないのに大きくて、呼吸が荒くなる。
    どれだけ脚が震えても、私の足は止まる事を知らなかった。
    頭が真っ白な中で答えを求めるように歩いて、今私は夜の街に来ている。

    「 ぇねぇ!聞いてる?」
    ひととおり考えたところで、声をかけられて目を開ける。
    目の前には、いかにもチャラそうな大学生がいた。   続く

    きゅん

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  15. ~続き~
    私が想いを寄せる彼はいわゆる不良で、入学早々三年生を倒して学校一目立っていた。
    決して自分から喧嘩したり威張ったりしない代わりに、孤高の一匹狼という雰囲気で、
    誰も安易には近づけない。
    なのに顔は抜群に整っていて、女子からの人気をひそかに集めている。
    それに対して私は、これといった長所もない。
    そんな私が、なぜ彼を好きになったのかわからないけど好きになるのに理由なんてなくて。
    誰かを好きになったのは初めてだったから、諦めることなんてできなかった。
    彼は、女子からの人気はあるけれど、浮いた噂はを聞いた事がなかったのに、先月頃から
    「彼は新庄さんの事が好きらしい」という噂がながれた。

    きゅん

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  16. 私は一人で夜の街を歩きながら、夜空を見上げた。
    月の光が感じられない程、明るい夜の街の夜空は星一つ見えなくて、
    駅前の大通りには眠ることを忘れたように騒いでいる大学生に、
    この世界には自分の物だと言いたげなカップル達がいた。
    人前で堂々と恋人つなぎをするカップルを、涙でぼやけた目でみつめながら、
    ぼんやりと友達の言葉を思い出していた。

    ー恋は諦めなければ叶う。ー

    そんな単純な事があるだろうか。
    現実に私の恋は諦めなかったけど叶わなくて、こんなにたくさん
    想いが通じ合ったカップルがいるのに、私の想いは彼には届かない。
    そう思うと涙があふれそうになって、まぶたを閉じる。
    熱くなったまぶたの裏にうかんできたのは、先程の光景だった。

    きゅん

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  17. 「霞は好きな人いないの?」
    友達の由衣に聞かれる
    「いるけど、秘密」
    「えー、教えてよ。あ、滝沢君とか?」
    「ち、違うよ!滝沢はないって。ただの友達って感じで…」

    その時、滝沢と目が合った
    まずい、今の聞かれてたかも
    滝沢がフイッと目を逸らす
    怒らせたかもしれない
    慌てて否定してしまったけど
    滝沢に失礼なこと言ったな
    本当は滝沢が好きなのに

    放課後、私は体育館の外で部活終わりの滝沢を待っていた
    「滝沢!」
    体育館から出てきた滝沢を呼び止める
    「さっきの話聞こえてたよね」

    「あぁ、まあ」

    「ごめん、あれは慌てて否定しただけで、本当は違うっていうか…」

    「じゃあ、本当は俺のことどう思ってんの?」
    少しぶっきらぼうに尋ねられる

    「それは、好きだと思ってる。…異性として」

    「じゃ、許す」
    そう言ってぎゅっと抱きしめられた

    私達は案外前から、ただの友達ではなかったのかもしれない

    きゅん

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  18. 今日は昼食抜きかぁ
    私は財布を家に忘れたことに気が付いて、購買から出た廊下を一人トボトボ歩いていた

    すると突然グワッと肩を強く掴まれる
    何⁉︎
    振り返ると新山君が怖い顔をしてこちらを見ている
    「おい、お前飛んでみろよ」
    飛んでみろって…カツアゲ?
    どうすれば…
    迷った末に言われるがままにジャンプする
    当然音は鳴らない
    「ほら、私何も持ってないし…」
    必死でお金が無いことをアピールすると
    新山君にポイッと乱暴に何かを投げて渡される
    …焼きそばパン?
    「やっぱり金ねぇんだろ、やるよ」
    「え、いいの?」
    まさかの親切に拍子抜けする
    「あぁ、ってかお前カツアゲだと思ってただろ」
    「うん」
    「失礼な奴、俺カツアゲとかしたことねーし」
    「あとついでに、
    俺は焼きそばパンを誰かに譲ったこともねーよ」
    そう言うと新山君は目を逸らした

    そんな新山君の表情はどこか新鮮で
    もっと知りたいと思った

    きゅん

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  19. テスト開始のチャイムが鳴る
    答案用紙をめくり、シャーペンをノックする

    カチカチカチ…

    あれ?
    いくら押しても芯は出てこない
    嫌な予感がしてシャーペンを振る
    中に芯が入っていない
    最悪だ
    みんながペンをサラサラと走らせる音が聞こえる
    私のペンは何度ノックしてもカチカチと虚しい音が鳴るだけだった
    どうしよう…と思っていると

    カチャン

    隣の神田君の机からシャーペンが落ちる
    神田君がペンを落とすなんて珍しい
    先生がペンを拾いにこちらにやってくる
    先生が拾ったペンを神田君の机に置こうとすると神田君が小声で
    「それ、小林のです」
    と言った

    え?

    先生は神田君の言葉に頷くと私の机にシャーペンを置いていった
    チラッと隣を見ると神田君は何もなかったかのように予備の方のシャーペンで問題を解いている

    あとでお礼を言おう
    そう決めてシャーペンをギュッと握る
    今日のテストはいい点が取れる気がした

    きゅん

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  20. 不器用で、ばかで、
    問い詰めるまで本心を言わない
    泣かない
    強がりなアイツ。

    俺は昔から目が離せなかった。
    ずっと、見ていた。

    「…優弥」

    「香織?どうした…」

    「あのね…っ、あたし…あゆと兄妹になるんだって!!」

    「は…?」

    嬉しそうなのに、
    泣きそうで、悔しそうで、辛いのを我慢している香織。

    「うそ…だろ?」

    いや、香織は俺に嘘はつけない。

    「嘘だったら良かったのに」

    その表情が言っている

    "嘘であってくれ、なんであたしとあゆなの"


    俺はこの時誓った。
    何があっても香織の味方で、
    一番に気づいて、
    慰めてやる関係でいようと。

    「香織、泣けよ」

    「っ!うぅっ優弥ぁっ!!」

    この小さな体を
    他のやつに取られるまでは俺が、
    守り抜くから────…


    -優弥end-

    きゅん

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  21. 「ここにいたのか」

    「…知ってて来たんでしょ」

    「まぁ、お前らのこと1番知ってるのは俺だしな」

    あたしと歩叶と優弥は幼なじみ。

    「ずっと、隣で見てたから」

    そう真っ直ぐな目で見られる。
    そして最後にふっと笑うと

    「慰めてやろうか」

    そう言って抱き締めてくるんだ。


    優弥はいつだって意地悪。

    でも、それでもっ、甘えてしまうのは
    優弥がいざって時に毎回助けてくれて
    優しいから。

    優弥にだけは嘘がつけない。

    「優弥っ…」

    「…ばかだな」

    止まらない涙。

    「優弥…あたし、どうすれば良かったのかなぁ」

    一定のリズムで撫でられる頭。

    何も言わないけど、わかる。
    あたしには、わかる。

    優弥は優しいから…


    ごめん、優弥。
    まだ、もう少しだけ…
    優弥の好意に

    甘えさせて───…


    -香織end-

    きゅん

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