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「お前は、今しか俺んとこいないんだよな」
切なげに瞳を揺らす彼は、いつもみたいにチャラチャラしていない。
「え…?」
屋上からの空は、どうしてか悲しそう。
その時、
ぐいっ。
腕を引かれてバランスを崩せば、甘い香水の匂いに包まれる。
「ちょ、」
「今だけでいい。こうさせろ」
「っ…」
変だ。変だ変だ。いつもはこんな強引じゃない。
…「おい」
次の瞬間、屋上の扉が開き、彼が現れる。私の大好きな人。
…片思いの幼馴染。
「んにしてんだよ」
片思いの彼の表情が険しくなる。
「こいつ離せよ」
好き。好きなはずなのに、気持ちが左右に揺れ動くのはなぜ?
「ははっ。ほら、登場。やっぱ俺じゃダメだな」
どうしてそんなに寂しそうなの…?隣の席で、いつもバカしてるなかじゃん…なのに…
「行くぞ」
強く腕を引かれる。普段ならどきっとするのに…今日だけは…
「またな」
小さく手を振るあいつが、頭から離れないよ。
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