ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. ごめん、好きだった。

    海に行こう。
    花火を見に行こう。

    誰かと付き合う時のための練習になるよなんて。

    本当は全部全部、巧といるための口実だった。

    告白すら素直にできない私。

    巧は私の気持ちになんてとっくに気づいてたんだよね。

    「俺、沙恵ちゃんと花火見に行くことになった」
    その言葉は私にとってフラれたと同然だった。

    今ごろ巧は沙恵ちゃんといるのかな。
    あの笑顔を沙恵ちゃんに向けているのかな。

    花火が打ち上がった。

    なんでだろう。

    一人で見る花火は全然綺麗に見えないよ。
    巧が隣にいた去年はあんなに綺麗に見えたのに。

    散りゆく花火が、恋が散った私と重なって。
    我慢していた涙が溢れてきた。

    大好きだから巧に会いたくない。
    だってあの笑顔を見たら、きっとまた好きになる。

    ああ、夏休みが終わらなければいいのに。

    この花火が消えると同時に巧のことも忘れられたらいいのに。

    きゅん

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  3. 終業式が終わったあと、彼から呼び出された。前に夏休みの予定を聞いたから、その返事かもしれない。

    「俺、チームのみんなとバイトして海行ってくるんだわ。だからごめんな。お前とはあまり会えない」

    男だけで思い出を作るんだ、と彼は笑った。

    大切なことは直接伝えるという彼の律儀な面も好きだけど、律義さと笑顔に包まれた彼の都合を聞くと、暗い気分になる。気づかれないように、頑張って口角を上げた。

    「そうなんだ、楽しんでね」

    こちらはこちらで女だけで思い出を作るのも悪くはない。パフェやかき氷を食べに行ったり、秋冬物を見に行ったり。

    そうでもしないと寂しさで気分がやられる。

    「おう! 俺が帰ったら1日くらいは空けとけよ。お前との思いでも作りたいからな」

    え、と声が漏れた。

    「当たり前だろ、俺たち付き合ってるんだから」

    うりゃ、と犬を可愛がるように髪をわしゃわしゃにされた。

    きゅん

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  4. 「あっつ〜、、せっかくの夏休みなのにどうして補習なんかあるの〜!?」

    少し前に行われた期末テストで見事に全ての教科が赤点だった私は、青春がかかっていた夏休みのなか、学校に来ていた。
    なのになんで先生来てないの!?しかも教室すら開いてないじゃん!

    とにかく暑すぎるし、風のあるところに行きたいと思った私は屋上へと足を進めた。

    ガチャ

    「あれ?陶山くん?」
    ドアを開けると部活の後輩である陶山くんが涼しんでいた。
    「くらら先輩、、補習ですか?(笑)」
    普段クールな陶山くんはあたしの顔を見るなり含み笑いをしながら近づいてきた。
    「そーですよーだ!陶山くんはどーしたの?」
    「俺は、来週の試合のために自主練しに来ただけです」
    えらいなぁ、同じ部員として尊敬するよ陶山くん、、
    「てのは口実で、くらら先輩に会いに来ました!」
    え?と陶山くんを見直すと大きな手で頭をポンポンされた。
    え、ぇぇえええ!

    きゅん

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  5. 夏休み、8月の半ば、家族の顔を見に実家に帰った。
    みんな元気そうだ。良かった。…母さん、少し痩せたけど。

    結衣はどうしてるかな。
    久しぶりに会いに行ってみるか。

    結衣は俺の幼なじみで、中学に上がった頃から付き合っていた。

    久しぶりの故郷にほっとする。

    結衣は人気のない畦道を歩いていた。
    俺ともよく一緒に歩いた道だ。

    隣に男がいた。
    結衣はその男を見上げて笑っていた。

    彼氏、できたのか。
    良かったな。
    そいつ、いい奴だよ。前に話したことがある。

    そろそろ俺、帰らなきゃ。
    またしばらく会えないけど。

    …いや、もう会いに来るのはやめておくよ。

    結衣なら自分の力で幸せになるってわかったから。しっかりした男と結婚して、こどもを産んで、いい母親になる。

    結衣、ごめんな。
    俺が交通事故なんかに遭って。

    できることなら結衣に触れたい。
    本当は、結衣のこと、俺の手で幸せにしたかったよ。

    きゅん

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  6. 黒い麦わら帽子、リボンは白。
    夏になると探してしまう。

    君は美術部でいつも絵を描いていた。
    ぶっとんだ女で、極端な偏食、爬虫類好き、レトロな古着しか着ない。

    青いリップでデートに来た時は引いた。
    「それじゃキスできないだろ」
    「え、しようよ」

    俺は君が好きだった。
    他の女にはない、掴み所のなさに惹かれた。

    君の絵がコンクールで最優秀賞を獲った。君は全校生徒の前で表彰された。君は輝いていた。

    それに比べて俺は平凡。
    将来の夢も特別な才能もない。

    少しずつ、崩れた。

    夏休みのデート、それが突然の別れになった。
    言い合いをしているうちに夕立ちに遭い、君と俺はそれで終わった。

    君の怒った横顔。
    その頬に流れるのは雨?
    それとも涙?

    君は俺の嫉妬に気づいていた。

    君を応援することもできずに。
    君を繋ぎ止めることもできずに。

    俺がもう少し大人だったら…そう思うのもおこがましくて。

    きゅん

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  7. 「あっちー…」

    彼の口から、水色のアイスがすっと離れる。

    濡れた唇が色っぽくて、私は思わず目をそらした。

    「暑いね…」

    幼なじみの彼氏と歩く、夏期講習からの帰り道。
    コンビニで彼がアイスを買ったのがさっきのことだ。

    「おまえほんとに良かったの?アイス」

    「うん。キミが美味しそうに食べてるだけで涼しいよ」

    そっと微笑んで答えると、彼は小さく舌打ちをして頭をかきむしった。
    セットされてた髪が崩れてもったいない。

    「おまえなぁ…」

    頬を赤くした彼が、やけくそ気味にアイスを齧る。

    軽く首を傾げれば、ぱちりと視線がぶつかった。



    綺麗な顔が近付いて、次の瞬間濡れた唇が強引に押し当てられる。

    息苦しくて小さく口を開くと、生温いソーダの味が口の中に広がった。


    満足気に彼が唇を離し、それから手元に残ったアイス棒を見る。


    「──あ、」


    ……棒には小さく、あたりの文字が。

    きゅん

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  8. 「捕まえた」
    構内を抜けたところで手を掴まれ振り返ると少し悪戯っぽい眼差しとカチ合う。
    「夏休みだからって安心しました?おれの告白に夏休みなんてありません」
    偉そうに言ったあと。
    「どこに行くんですか?」
    拗ねたような表情を向ける。
    「花柄のワンピースすっごい似合ってますね。俺のためなら嬉しいけど。誰のためです?」
    探るような目を向けられ。
    「……関係ないし」
    少し素っ気なく言うと寂しそうな顔をするから。
    「……友達と、映画に」
    答えてしまう。途端。
    「帰るの何時ですか?」
    「夕方、かな」
    「じゃあ、そのあとデートしましょ!」
    「デート?!」
    「そう!夏と言えばデートです!」
    「そう?」
    「そうです!N公園で待ってます!」
    元気な笑顔で言うと「楽しみです!」手を振って走って行く。
    オッケーしてないけど。
    思いながらも上がった口角を下げ、友達との待ち合わせ場所へと向かった。

    きゅん

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  9. 「美波!」
    碧斗の笑顔が眩しい。

    「お待たせ」
    二人乗りをした自転車で、生温い風を切って走る。

    今日の碧斗は無口だ。

    「元気ないねー。何かあったー?」

    「…俺さ、美波が好きだ」

    「えーっ⁉︎」

    「うるっせえな。って危ね!」
    私は落ちそうになり、碧斗が慌てて自転車を止める。

    「何だよ。その返事」
    振り向いた碧斗の頬は少し赤い。

    「…私も碧斗のこと好きだからびっくりして」

    「マジ?」

    自転車を走らせ始める碧斗。
    曲がり道をいつもと逆に曲がった。

    「どこ行くの?」

    「海」

    下り坂を駆け下りると、青い透明の海が見えてきた。

    「わー!綺麗ー!」

    「付き合った記念にと思って。…来年もここに来ような」

    「うん!」

    太陽の光でキラキラと輝く広い海を背に、私たちは唇と唇を重ね合わせた。

    真夏の海はすごく熱いけど、この綺麗な景色を碧斗とずっと見ていたい。

    本気でそう願った。

    きゅん

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  10. 逢いたくて逢いたくて、たまらないの。

    ねぇ、晃賀、どうして私たちは、こんなに呆気なく終わってしまったのかな?

    別々の進路になると決まった、あの時、寂しくて、腹立たしくて、すれ違ってしまったね。

    時が過ぎれば、忘れられると思っていたの。

    それなのに、まだ私のそばには晃賀がいるようで。
    振り向けば、あの頃に戻れるようで。

    でもね、あなたの名前を呼んでも返事はないの。
    それが、虚しくて。

    本当に勝手だけど、ごめんねって、戻りたいって、言いたいの。

    私は、ただ、無性に
    『あなたに逢いたい』

    涙を堪え、視線の先の真っ白な入道雲に願った。


    その頃、一通の手紙が送られようとしていた。

    【久しぶり、だな。元気にしてるか?
    あのな、俺のわがままだけど、もう一度お前に会いたいんだ。】

    離れても消えない恋しさが、2人を結ぶ。

    もう、素直になれるでしょ?

    入道雲が笑っていた。

    きゅん

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  11. 「あ、友紀」
    「先輩っ!」

    アイスクリームを持つ先輩。
    私は先輩に駆け寄った。

    「それ購買で買って来たんですか?」
    「ああ、暑いからな」

    そういって汗を拭う先輩の姿は本当にカッコいい。私と先輩は実は付き合っているんだ。

    「今は夏休みだから人少ないし…一口食べる? 俺食べちゃったけど」
    「えっ」

    そ、それって間接キスってやつ、ですか!? え、え、嬉しい…。

    「先輩、ありがとうございま…」

    一口食べようとしたときだった。ふいに先輩が私を抱き寄せる。

    「せ、先輩っ!?」
    「…………その先輩ってのやめろよ」

    どんどん先輩の顔が近づいてくる。
    お仕置きだ、そう聞こえた気がした。その瞬間ふわっと私と先輩の唇が触れ合った。
    先輩との初めてのキスは、ソフトクリームのように、文字通り、甘かった。

    きゅん

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  12. 「鈴音!」
    「あ、先輩!」
    夏休みに偶然先輩に会えるなんて!!
    「一緒に帰ろうぜ」
    先輩が隣を歩く。
    「夏祭り、どこで待ち合わせにする?」
    「んー、どこでもいいですよ?」
    (先輩と会えるならどこでも)
    「鈴音に合わせるよ。来てくれるだけで嬉しいし。」
    先輩がそっと髪に触れた。
    ドキッ…
    心臓がうるさい
    「先輩、今日部活だったんですか?」
    慌てて話題を変えてみる。
    「午前中はね。」
    今は夕方。
    「鈴音を待ってた。」
    びっくりして先輩をみる。
    「夏祭りのこと全然決めてなかったじゃん」
    先輩が笑う。
    「え、でも昨日も電話してたのに夏祭りのことは一度も…」
    不意におでこをコツンと軽く小突かれた。
    「せっかくなんだから直接決めたいじゃん」
    (先輩がすねてるの初めて見た)
    「何嬉しそうな顔してんだよ?」
    先輩の手が鈴音の手を包み込む。
    (先輩、好き)
    鈴音はそっと手を握り返した。

    きゅん

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  13. 夏祭り……

    私は友達と3人で祭りに来た。

    本当は1つ年下の川野 璃央に行こうと誘われていた……
    でも、あんななまいきなやつとは絶対に行きたくない。だから断った。
    本当は少し行きたいと思ってしまった。

    「私かき氷買ってくるよ〜」

    かき氷店……

    すごく混んでいて、みんな一斉に注文していた。私も頼まないと無くなっちゃう。

    「あのっ……イチ…ゴと…コー…ラくだっさ…い……」

    たくさんの人に押されて、私が必死で叫んだ声ももみ消されてしまった。

    その時、男の人がいきなりぶつかってきた。

    「キャッ!!」
    ぶつかりそうになり私は目をつぶった。

    すると誰かに抱き寄せられた……

    「えっ?」

    そこに居たのは、なんと……川野だった。


    「おじちゃん、イチゴとコーラ1つずつ。」

    「あのっ、川野!ありがとう/////」

    「俺以外の奴は困らせちゃダメだよ」

    「う、うん」

    きゅん

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  14. 毎年、待ちわびている夏祭りが、今年もやってきた。

    「先輩、花火もうすぐですね」

    隣にいるのは、私の友達、萌香の兄で、長い間、片思い中の相手。
    萌香とは家族ぐるみの付き合いで、夏祭りも毎年、一緒に来ている。

    学校ではあまり会えないから、嬉しいなぁ…


    ヒュ~
    「あ!」
    ドカーーン


    盛大に打ち上げられた花火。
    河川敷で先輩と近づくキョリ。

    「…?」
    先輩が何か言ってるけど、花火で聞こえない。

    え…気のせいかな?
    口の形が『スキ』って動いて見えて。

    首を傾げた私に先輩が近づく。
    みんなが花火を見上げる中、耳に届いたのは

    「好き」

    っ、今、確かに、聞こえた。

    おもむろに握られる手。
    信じられなくてギュッと握り返すと、照れるように笑う先輩の横顔が七色の光に包まれた。

    ありがとう先輩、私も好きです。
    ありがとう花火、真っ赤な私を鮮やかな色で染め隠してくれて。

    きゅん

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  15. 『浅井、花火する?』

    先輩のお誘いで駅からすぐ近くの公園で先輩と花火することになった。

    「先輩っ!見てください!ほら色変わってますよ!」

    「はいはい、見てるって。わっすげー!見ろよ浅井!」

    「先輩、子供ですか」

    さっき私が言ったことと同じようなこと言ってるじゃないですか……。

    「なぁ浅井〜下の名前で呼んでいい?」

    ドキッと心臓が跳ねる音がする。

    「別に、いいです、よ?」

    「……花音」

    ドキドキと動いていた心臓がもっと激しくなる。

    「花音、線香花火やろーぜ」

    「いいですね、勝負ですよ」

    線香花火に火をつけてじいっとしてるとよくわかる。

    名前呼ばれてからすっごい手が震えてる。

    「先輩のせいですよ」

    「え、何が?」

    「先輩のせいで私勝負負けそうです。」

    「だったら」

    先輩は私の手を引いてぎゅっと抱きしめる。

    「え」

    「罰ゲームでいいから俺と付き合ってよ」

    きゅん

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  16. 暑い。
    こぢんまりした教室にあるのはガリガリと変な音がする扇風機が1台のみ。

    「何でエアコンつけないんですか…」
    「節電活動にご協力ください、って念押しされてんだよ」

    嫌味ったらしいハゲ教頭の顔が浮かぶ。

    「それパワハラ通り越して虐めですよ」
    ピッとボタンを押して冷房をつける。
    それを咎めることなく、先生は私に呆れたような目を向けた。
    「せっかくの長期休みなのに学校来る物好きはお前くらいだぞ」
    「家にいても暇なんですもん。それに人と会えないし」
    「会えるだろ。電話なりSNSなりで友だち誘うとか…」

    じゃあ先生の連絡先教えてください。

    ーーなんて。

    きゅん

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  17. とにかく気持ちを伝えたい。
    「大好き」
    でも小さく笑ってキスをしてくれるだけ。
    全然、それもいいけど。
    「圭吾は? 好き?」
    また笑って、キス。
    思えば告白も「好きなの、付き合って!」私からで。
    彼は「いいよ」って言っただけ。
    会いたいって。
    部活の合間にココで会おうって言ったのも。
    デートしたいって。
    夏休みだから海に行こうって言ったのも。
    声が聞きたくなって電話するのも。
    想いを伝えたくてメールするのも。
    全部、私から。
    「ねえ、好き?」
    やっぱり優しくキスをしてくれるけど。
    何だか寂しくなる。
    「どうしたの?」
    珍しく聞いてきたから。
    「好きって言って欲しい」
    めいっぱい懇願する。
    すると手をぎゅっと握り。
    「実は黙ってたことがある」
    真剣な顔で言われ。
    もしかして別れちゃう?
    聞かなきゃ良かった。
    後悔した私の手の甲に、優しく唇を押し当てたあと呟いた。
    「好きになったのは、俺が先」

    きゅん

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  18. 3日前から夏休みに入った私は、彼氏と行く夏祭りの準備をしてる真っ最中…去年は親友と行ったけど、今年は彼氏と行く。
    ちょっとでも可愛いと思ってもらうために、今日は浴衣を着て、普段はそこまでしないメイクもしたし、昨日の、夜はパックまでした。

    可愛いって思ってくれるかな…

    「あっお待たせ…」
    「全然待ってねぇよ。浴衣、似合ってる///……ほら、いくぞ。」
    「うっうん///」

    彼の私服を見るのは初めてで、凄くカッコいい……

    「どした?」
    「なっ何でもないよ!」
    なるべく普通にしようと思うのに出来ない…

    「どうしたの?」
    そんな優しそうな目で見られたらもっと赤くなるよ〜///

    「カッコ良すぎるからその…見惚れてました…///」
    「じゃあもっと俺に見惚れてろよ」

    「そっそんなこと言うの反則…でも…大好き///」
    「そう言うお前の方が反則だっつうの……俺も///…」

    きゅん

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  19. 「先輩、夏です、どうします?
    先輩の家に遊びにいきます?
    それとも先輩のお家に行っちゃいます?」

    「夏とか関係なく、俺の家行きたいだけだろ。」

    「そうです。一緒に冷たいスイーツ作りましょ、先輩のお家で。」

    「それでスーパーまで行って色々買いあさってたんだな。」

    「はい、いっぱいスイーツ作りたいですから。」

    「食べる専門じゃだめ?」

    「だめです。」

    「そうかよ、じゃ、冷たい飲み物作ってやるよ。」

    「先輩優しいですね。さすが男の中の男です!」

    「褒め方独特で、なんか変な気分だな。」

    「えー、なんでですかー。」

    「俺の家行くだけでそんなに嬉しいのか。」

    「嬉しいです!」

    「ちっ、可愛すぎて腹立つ。」

    「せんぱい...!」

    頭ぽんぽんしてくれる...。

    「そういうあざといこと言うの、俺だけにしろよ。」

    「せんぱいもですよ...?」

    「ばーか。」

    夏楽しみ!

    きゅん

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  20. 「火、貰ってい?」
     そう尋ねてきた彼の手持ち花火に、手元の激しい火を近づけた。二本の赤い光が辺りを彩る。
     今日はバスケ部による花火大会。ある男子部員の発案で開かれたらしい。
    「なんだよ」
     クールなイメージと花火が似合わず、つい笑ってしまった。ううん、と誤魔化す。
     そんな時、体育館から男子部員の会話が。
    「今日のさ、誰が言い出したんだっけ?」
    「確か……」
     彼の名前が挙げられ、えっ、と思わず隣を見る。ばつが悪そうにそっぽを向いていた。
    「合宿で全員、今度の花火大会に行けねえからって。イケメンで気遣いもできる。モテるわけだ」
    「でもあいつ、部内に好きな奴いるって噂あるぜ」
    「なるほど、建前か。今頃そいつと一緒かもな?」
     勝手な噂だと同情しながらも、勘違いしないように必死だった。
     だって今、一緒にいるのは……。
    「……なんだよ」
     彼の顔は、火が消えても真っ赤に彩られたままだった。

    きゅん

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  21. 「君、可愛いのにこんなことして、彼氏いないの?」
    さっきナンパされて、1度だけ寝た男がきいてくる。
    「いる」
    「悪い子だね。また会いたいな」
    「お断りよ」

    3ヶ月前に彼氏の海都に浮気された。
    「ごめん。2度としない」
    「わかった」
    物分かり良く頷いた私。
    あの時、私の中で何が起きたの?

    それから海都は今まで以上に優しくなった。電話やメールも頻繁に来るし、夏休みの予定も張り切って決めてくれる。笑ってる。

    海都、大好き。
    だから、別れない。
    だから、許さない。

    それから私は意味もなく街をふらつき、声をかけてきた男の人とホテルに行くようになった。
    もう10回ぐらい…?

    自分でもどうしてそんなことをするのかわからない。

    早く気づいて、海都。
    ドロドロで臭くて真っ黒い海で溺れているみたいなの。

    そして私を軽蔑して、容赦なく突き放して、1度も振り返ることなく捨て去って。

    海都、助けて。

    きゅん

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