ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. ……ほんの一瞬、気を抜いた隙に。
    床に縫い付けられるように押さえ込まれた両腕と、目の前にある洸の整った顔。
    細いと思ってた腕だけど、どれだけあたしが力を入れて抵抗してもびくともしない。

    「アズ……黙って。口塞ぐよ?」

    今まで聞いたこともないような低い声で、耳元で囁かれぞくぞくする。
    長いまつげが色っぽくて、あたしはぶんぶんと首を縦に振った。

    「俺が男だってこと……誰かに言ったら、わかってるよね?」

    さっきまでいた美少女の面影なんてなくて、そこにいるのは1人の性悪な男子。
    なんだか甘いその声に、体が緊張する。


    ……あたしのルームメイトは、美少女ではなく美少年でした。

    きゅん

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  3. 「アズ」
    「ん?」

    「好きだよ」

    放課後、寮への道。
    突然隣を歩く紺に告げられる。

    「ちょ……な、何!?」
    「アズが好きだって」

    桜花の制服にはないはずの男物の制服を身にまとってあたしの手をつかむ紺。
    思考が止まって、でも体は正直に体温を上げていく。

    「……アズ」

    そのまま壁に押し付けるように、近づいてくる彼。
    距離が近くなって、前髪がかかりそう。
    そしてそのまま紺はあたしに……。


    「待ってええええええ!」

    ばんと押しのけた。
    そこはベッドの上、目の前に部屋着の紺。

    「ど……どうしたアズ? 寝てたから何か掛けようとしたんだけど……」
    驚いた顔の紺。
    すべてを察して、夢の中と同じように赤くなる。

    「変な夢でも見た?」

    そう意地悪く笑った紺は、くいっとあたしの顎を持ち上げ、静かにあたしにキスを落とした。

    きゅん

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