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  2. 私の好きな人は、笑う時にほぼ口に手を当てる人だった。

    「そんでなー」

    男にしては綺麗な指と短く切り揃えてある爪。私よりも一回り以上大きい手には、動く度に色気を感じる。

    「ふふっ、そうなの」

    いつからか、その仕草が気になって意識した瞬間、私も彼の仕草が移っていた。

    「あのさぁ」
    「ん?」

    たわいもない話の途中で、彼が何かに気付いたらしい。もしかしてこれは、

    「俺の仕草、移ってない?」
    「え、あ、そうかも」

    ごめん。と謝る前に彼の手で牽制された。

    「いや、いいよ。むしろ嬉しいし」
    「……そうなの」
    「うん、気が合うからなのかなーって。話してて楽しいしさ」

    良かった、嫌われてない。ホッとした私は恥ずかしくなって前髪を直した。

    「いつか」

    いや、いつかじゃないけど。そう前置きして彼は呟く。

    「付き合えたらいいなーって思ってる」

    思ったよりも真剣な声に、私の心は揺れた。

    きゅん

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