「わぁ~、ホワイトクリスマスだ!」
私は白く染まった地面とツリーにテンションが上がって走り出した。
つるっ。
「わっ……!」
転んじゃう……!
そう思った時。
どんっ。
背中が誰かにぶつかった。
「あ、すみませ……」
「危なっかしいな。俺が笑えなかったら困る」
その声に私の心臓が飛び跳ねる。
「い、一希……」
一希は私の彼氏。
なんでこんなとこにいるの?
そう思っていると、ぎゅっと抱きしめられた。
「……っ」
「大好き」
小さな声で耳元で囁かれた。
私の顔はきっと今ものすごく赤いだろう。
一希に見られていなくてよかった。
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