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終礼が終われば、みんなこの教室からいなくなる。
誰もいなくなった教室の窓から景色を眺めるのが好きだ。
私のことなんて誰も見てないし、人目も気にしないでぼーっとしていられるから、この時間は大切。
友達もいないし、クラスの皆と話すこともない、
「……私なんて透明人間みたいなもの」
「は?ちゃんと見えてっけど」
無愛想な声。
…葉山(ハヤマ)?
同じクラスで人気者の葉山。
当然、話したことはない。
「てゆうか、」
「ずっとお前しかみえてない」
…な、なに言ってんの?
近くまできたかと思えば、頭にポンッとのっけられる大きな手。
「…透明人間になられたら困る」
葉山とこんな近くで、初めて目があった。
「好きだ」
「…私のこと好きになる人なんかいるんだ…」
思わず呟いたそのひとことに、葉山は笑った。
「バーカ…俺の初恋だよ」
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