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  2. 外暗い…。クラス委員の集まりが予定より伸びて最終下校時刻まであと15分。急いで教室に戻ると席で寝ている希沙良くんを見つけた。まだ寝てたの?

    「希沙良くん、もうすぐ学校閉まるけど。」
    「……榎本さん?」
    「あと15分で閉まるよ。」
    「もうそんな時間?」

    本当、マイペースだなあ。
    よろよろ立ち上がり、カバンを肩にかけた希沙良くんは。
    ポケットから何かを取り出した後その手を私につきだした。

    「……なに?」
    「手、出して。」

    言われた通り手を出すと手のひらにチョコが置かれた。

    「いつもありがとう榎本さん。」

    暗いから気をつけてね、と言った後希沙良くんはそのまま教室を後にした。

    先生に頼まれてるから起こしているだけなのにそんな事言われたら嬉しくなっちゃうじゃん。さっきまでの疲れが一気に吹っ飛んだ気がした。チョコを口内に放り込むと甘いチョコの味がした。

    希沙良くんは今日もマイペース。

    きゅん

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  3. 「……ごめんなさい。」

    その声にびくっとする。放課後の掃除の時間、中庭当番だった私は希沙良くんの告白現場に遭遇していた。振られた女の子は涙ぐみながらこの場を去っていった。

    「なにしてるの榎本さん。」
    「えっ。」

    上手く隠れていたはずなんだけどそうでもなかったみたいで、すぐに希沙良くんに見つかってしまった。

    「なんで振ったの?あの子可愛いって有名じゃん。」
    「んー。」

    少し考えた後希沙良くんはまったりこう言った。

    「寝る時間、減りそうだから。」

    彼女より睡眠。希沙良くんは今日も今日とて希沙良くんだ。希沙良くんの彼女になれる人なんていないんじゃない?

    「……あ、でも。榎本さんなら平気かも。」
    「はあ!?」

    ふわり笑った希沙良くんはそのまま校舎へと戻っていった。な、なんなの!?不覚にもときめいてしまった私は深い意味はないんだって言い聞かせた。

    希沙良くんは今日もマイペース。

    きゅん

    2

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  4. 『1年2組の希沙良くんがかっこいい』

    そう話す女子たちの声がきっかけで、希沙良くんが女子に人気だと言う事を知った。隣で寝ている希沙良くんをこっそり見る。

    確かに顔整ってるしハーフっぽいしかっこいいし。でも四六時中寝ている人にときめいたりしない。

    「数学の課題集めるので出しに来て下さい。」

    係の声でみんながノートを出しに行く。

    「希沙良くん、数学のノート。」
    「……」
    「希沙良くん?」
    「……っ待って!」
    「えっ!?」

    夢とごっちゃになったのか飛び起きた希沙良くんは私の腕を掴んでぎゅっと引き寄せた。意外と強い力に私はよろけて希沙良くんとの顔の距離が急接近した。

    「あ、ごめん。寝ぼけてた。」
    「う、ん。」
    「……宇宙人が。」
    「……は?」

    それだけ言うと希沙良くんはまた夢の世界へと戻っていった。……私のときめきを返せ!心拍数はまだ上昇したまま。
    希沙良くんは今日もマイペース。

    きゅん

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  5. 「……」

    現在4時間目、1時間目からぶっ通しで寝ている希沙良くん。寝ているのをいい事に希沙良くんをまじまじと見つめる。

    髪の毛は染めているのか綺麗な銀髪。太陽の光で透けていて溶けてしまいそうなほど柔らかい。睫毛も長くて……女の私より綺麗。なんか、むかつく。

    「___じゃあここの問題を希沙良。」

    げっ、希沙良くん当てられてるじゃん。数学の上田厳しいで有名なのに。

    「希沙良くん当たってる。」
    「……んぅ。」

    こっそり教えると、寝ぼけ眼でよろよろ立ち上がる希沙良くん。ぼうっと黒板を見た後、数式を唱えはじめた。

    クラス中が唖然とする。だって起きてるのが稀な希沙良くんが正解の答えをスラスラ言ってるんだもん。言い終えた希沙良くんは、座る途中思い出したように私の顔を見て言い放った。

    「あんまりじっと見られると恥ずかしい。」

    ……起きてたなら言ってよ!
    希沙良くんは今日もマイペース。

    きゅん

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  6. 「希沙良くん。」
    「……」
    「希沙良くんってば。」
    「……なに、榎本さん。」
    「次、移動教室だけど。」
    「……へえ。」

    次の授業開始まであと3分。
    私の隣の席。
    1番窓側の後ろの席。
    隣の席の、希沙良くんはいつまでたっても起きようとはしなかった。

    ……希沙良くん移動しないと私鍵閉められないんだけど。

    「鍵閉めたいんだけど。」
    「……閉めたらいいじゃん。」
    「希沙良くんが出てくれないと閉められないの。」
    「俺、ここにいるから。」
    「……は?」
    「今、風との調和がいい感じで……移動なんてしてるひ……ま……」
    「えっ、ちょ、ちょっと!?」

    移動教室より昼寝。
    希沙良くんは今日もマイペース。


    野いちご学園で何か書こうと思いたち、『なのに、希沙良くんは。』をシリーズで書いてみようと思います。
    どこまで続くかわかりませんが、のんびり書いていく予定です。
    よろしくお願いします、!

    きゅん

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