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  2. 「……ごめんね」

    そう言いながら愛しき我が子の頭を撫でる。

    この子は私の子なんだ。
    私の血を受け継いでくれた子供。

    今まで,必要とされない人生だった。
    私は身体が弱かった。そして五女だったから期待なんてされなかった。

    そんな私の人生は18歳でガラリと変わる。
    なんとこの大国に嫁ぐことになるなんて。
    陛下にとっては私はただ跡継ぎを生み出す機械だった。

    でも,この子だけは私を初めて必要としてくれた。
    この子はまだ3歳。
    幼い,壊れてしまいそうな子供。

    髪の毛は銀髪,目は青色。
    髪も目も茶色な私とは大違い。

    それでいい,容姿だけはくれてやる。
    でも,それ以外のこの子の全ては私のものだから。

    ポタリ,と白いシーツに小さなシミを作る。

    「…私,死ぬかもしれない。」

    でも,この子が生きてくれるならそれでいい。

    辛くても,苦しくても,前を見て,生き抜くんだよ?

    絶対……だからね。

    きゅん

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  3. 「もう...知らない!」
    私は、図書室を飛び出した。
    なぜか、喧嘩に巻き込まれやすい彼。
    そんな彼はとてもお人好し。
    優しいからっていろんな人に頼られて、
    自分がボロボロでもお構い無し。
    いつも、心配していたけど、もう無理。
    でも...
    やっぱり、気になってしまった。
    (鞄を取りに来ただけだし)
    そう、自分に言い聞かせてそっと図書室を覗く。
    彼は、机に突っ伏して寝ていた。
    そんな彼の横に私の鞄。
    私は、彼を起こさないように近づき、
    鞄を手に取ると、そのまま出口へ...
    「え?」
    寝ているはずの彼の手が、
    私の手首をつかんでいた。
    「さっきはごめん...
    気を付けるよ、がんばって...」
    (がんばって、か...)
    ちょっとあきれながらも、彼を愛しく思った。
    「じゃあ、すきって...」
    「すきだよ」
    そういって、捕まれていた腕を引っ張られた。

    きゅん

    8

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