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  2. 「だましてたの? まさかきみが暴走族なんて」


    幼なじみの目に涙がある。

    子どものころは、おれが守られてばっかりだった。


    「だましてない。黙ってたけどな」


    「同じだよ! あたしのために、こんな……」


    ケンカなんか、日常茶飯事だ。

    やっとおまえを守れた。


    「強くなりたかったんだ」


    「あたしは、きみに危険なことしてほしくない。ケンカもバイクも」


    「その願いは聞けない。悪い」


    おれを総長と慕う仲間をかばって戦うのも、バイクを駆って風になるのも、おれのプライドだ。

    おれはリングのピアスを外した。

    おまえの左手の薬指に、それをそっと嵌める。


    「おれの女神になってくれ。そうしたら必ず、おまえのところに帰ってこれるから」


    「約束だよ?」


    指輪をした手が、おれの傷付いた頬に触れる。

    その笑顔、昔から大好きなんだ。


    「いつか、本物の指輪、贈ってやるよ」

    きゅん

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