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  2. 花火大会、誘ってみた。

    彼氏と行くって断られた。

    失恋確定かよ。


    「おい、離れんな! 誘拐されっぞ」


    結局おれは花火大会に来てる。

    いとこのチビどもに、連れてけって騒がれて。


    「にぃに、見て。あの人、泣いてる」


    手を引っ張られて振り返る。

    鳥居の陰に、浴衣に咲いた朝顔柄。


    「おまえ、何で……?」


    「浮気男にけじめつけてやったの」


    吹っ切れてるようで、苦しそうで。

    ほっとけねえ。


    「おい、チビども、こいつも一緒に花火見るぞ」


    はーい、と声をそろえて。

    チビどもは首をかしげた。


    「この人、にぃにのお嫁さん?」


    「ばっ、ち、違……!」


    ふふ、と笑う声。

    朝顔みたいな、少し濡れて明るい笑顔。


    「にぃには優しいから、お嫁さんなら幸せだろうね」


    ドキッとした。

    気持ちがあふれる。


    「優しくできんのは、おまえだけだ。好きだから」

    きゅん

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