ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 変わってしまったのは、いつからだっけ。苦しくなったのは、いつからだっけ。

     幼馴染の駿也とは、高校に上がるまでずっと一緒だった。二人でよく遊びに行ったり、ふざけあったり。なんとなくの流れで駿也から告白されて、私も二つ返事でオッケーした。

     最初はとてもワクワクしてた。今よりももっと楽しい時間が増えるんだって、彼の一番が私になるって。

     でも、思ってたように上手くいかなくて…

     話せない日々、目を合わせられない日々。付き合ってから彼と距離が遠のいた気がした。

     なんで、なんで…?

     「別れない?私たち」

     変わってしまう前に戻りたかった。楽しい日々を取り戻したかった。

     「--------」



     それから月日が流れた。あの時、彼は何て言ったんだっけ。

     私はどうすれば良かったの?どこで間違えたの?
     零れ落ちる雫をいつも拭っていてくれた彼はもう、隣にいなかった。

    きゅん

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  3. 神田外語大学のオープンキャンパスに着た私。運悪く、友達とはぐれてしまった。

    「君、見学の子?」

    ふと誰かに声をかけられる。見ると、イケメンの男の人がいた。

    「えっと……友達と、はぐれて…」

    普通ならば、なんて嬉しいシチュエーションだろう。しかし私には正直とても困った状況である。

    何を隠そう、私は男性恐怖症なのだ。

    新しい環境になるんだから、そろそろ克服しないといけないのに。今目の前にいるこの人の目も、怖い。

    どうしよう、凄い失礼な態度をとってしまっている…と考えていると

    「じゃあ、一緒に探してあげるにゃ!」

    彼はどこからかネコのお面を取り出し、真似をしてみせる。

    「え…?」

    「せっかく来たんだから、楽しまなきゃダメにゃ!お友達探すついでに、案内するにゃー」

    気を遣ってくれたのか。彼の優しさが嬉しかった。



    ネコさんのお陰で、楽しい見学になった。

    きゅん

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  4. 小さく閉鎖された学校という世界で、私は疎まれていた。ここ一帯を牛耳る暴走族、私はその総長の娘。

    今日は何となく家に帰りたくなくて、夜道を歩いていた。
    「ちょっと面かせよ」
    ナンパ、なんて生易しいものじゃない。
    家が家なだけあって、こういった輩に絡まれることは少なくない。自分の身は自分で守れるように。一通りの護身術は叩き込まれている。

    構えの姿勢に入ると同時に、目の前の男が急に倒れた。
    「お嬢、大丈夫ですかい?」
    見慣れたジャージに、聞き慣れた軽い声。
    「心配しなくても、一人なんて簡単に倒せたわ。ていうか、何でここにいるのよ」
    「そりゃあ、お嬢の帰りが遅いから。きっとまたフラフラしてると思いやして」
    「あっそう」
    「お嬢にもしもがあったら大変じゃねえですか。喧嘩がお強いとはいえ、女の子なんすからね」
    女の子扱い、なんて
    「…生意気」

    嬉しくなったことは、絶対に言わない。

    きゅん

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  5. 「ねぇ、美果はチョコ作るの?」
    「見て分かんない?本命の練習中だよ」

    幼馴染みの拓真に聞かれて、素っ気なく返す。そう、私は今バレンタインに向けて絶賛練習中なのだ。想い人には、美味しくできたチョコを貰って欲しいから。精一杯の気持ちを込めた。


    「はい。拓真、貰えないのは可哀想だから、義理チョコ」
    「まだ貰えないって決まった訳じゃないですー!」
    バレンタイン当日。私は軽口を叩きながら拓真にチョコを渡す。
    「……」
    「何?何か不満でもあるの?いらなかった?」
    「そうじゃなくて、」
    「何さ」
    「前に言ってた本命って、誰に渡すの?俺の知ってる人?」
    「さぁね、拓真には教えなーい」
    「駄目。俺、美果が他の誰かにチョコ渡すの、嫌」
    「ふふっ」
    「何で笑うのさ」
    「べつにー」


    拓真以外になんて、作ってないよ。
    なんて、今はまだ言ってやらないんだから。

    きゅん

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  6. 2月14日。女の子が恋の神様から勇気を貰って、想い人に気持ちを伝える日。

    私、琴乃もその内の一人。ずっと想いを寄せてきた彼に、今日こそは。

    何度も練習したチョコレート。私よりも旨くできる人なんて、いっぱいいる。そのぶん、大好きな気持ちを沢山詰め込んだ。少しでも、この気持ちが伝わってほしくて。

    放課後、彼を校舎裏に呼び出す。用があるのは私の方だったのに、呼び出すのは少し失礼だったかな。

    「琴乃?」
    「…来てくれて、ありがとう」
    「何か、あったの?」
    「うん、あのね。チョコ、作ったから受けとってほしくて」
    「俺に?ありがとう」
    「それから、もうひとつ。…好きです。付き合って、くれませんか?」
    「えっ…、」
    耳まで赤くなっている彼。ねぇ、恋の神様。いるのなら、この恋を実らせて?

    「…好きだよ、奏多」

    きゅん

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  7. 筆記具を走らせる音だけが響いていた空間。それを破ったのは幼馴染でもあり、女生徒達から人気の先輩、春斗だった。

    テストの近づいてきた放課後、私は彼に勉強を教えて貰っている。

    「佳菜。暗くなってきたし、そろそろ帰るか?」

    「まって、もうちょっと。今回の範囲、苦手な所多いから」

    テストがヤバイのは嘘じゃない。でも本当はそれより、春斗と居られる時が終わるのが嫌だった

    「あーあ、これで秘密の勉強会も終わりかー」

    「何で秘密なんだよ」

    「学校の王子様ともあろう人が、私なんかと一緒にいるって知られたら良い噂立たないでしょ」

    「…佳菜。私なんか、っていうな。俺の好きな人を、卑下すんな」

    「え、どういう事?」

    「俺、佳菜の事好きだ。」

    「何いきなり?_っ…」

    唇に触れた、暖かい感触。甘い、あまい、それは…

    「秘密の勉強会、なんだろ?」

    _ずるいなぁ、先輩って。

    きゅん

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