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  2. 「水谷さんって、ほんと本好きだよねー」


    放課後の図書館に、林くんのそんな感心の含んだ声が波紋のように響き渡る。
    その言葉につられるように、私は読みかけの小説から視線だけを外し彼を見つめた。

    三秒も満たない短い間、二人の視線が糸のように絡み合う。
    先に視線を外したのは私からだった。


    「その横顔好きだなぁ、俺」


    降りかかってきたその言葉に、自然と字を追っていた視線がピタリと止まる。
    ……まるで爆弾を投下された気分だ。


    「……好きとか簡単に言わないでよ」

    「だって本当のことだもし」


    あっけらかんとした彼の態度に拍子抜けしそうになる。
    不意に投下する爆弾発言に、私の心臓はきっと幾つあっても足りない。


    「読書をする水谷さん、好きだよ」


    ……ほらまた、そんなこと言うから。
    心臓が悲鳴をあげて寿命が一年減った。

    【隣の彼はかまってちゃん】
    よろしくお願いします!

    きゅん

    3

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  3. 「椛乃ちゃん」


    そう呼ばれて振り返る。私のことをちゃん付けで呼ぶ男子はただ一人。


    「なに、前田くん」


    時は放課後、教室には私と彼の二人きり。


    「前々から思ってたんだけどさ____」


    ______クシャリ


    「……っ!」

    「椛乃ちゃんって髪サラサラだよね」


    徐(おもむろ)に伸びてきた手は、私の頭をクシャリと撫でる。
    突然のことに頭はショート寸前の状態だ。

    照れているんじゃない。突然のことに驚いただけだ。
    ……多分。


    「ははっ、顔 真っ赤」

    「……うるさいなぁ」


    普段は誰よりも意地悪なくせに、たまに見せる砂糖のような王子様的一面に
    甘く溶かされそうになる。

    しかし、騙されてはダメだ。
    だって彼は______。


    「そんな反応されると、ますますいじめたくなる」


    悪魔のように意地悪だから。

    【意地悪なくせに君はずるい。】
    よろしくお願いします!

    きゅん

    13

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