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  1. 10件ヒットしました

  2. 「・・・いて・・の?」


    「・・・?・・!!!?」


    突然の先輩の登場に慌ててイヤホンを外す。


    「なに聞いてるの?」


    「・・・え・・え~っと・・。」


    答える前に、片方のイヤホンが取られた。


    「あ、Cycloneじゃん!
    お前も好きなの?」


    「・・・ハ、ハイ・・。」



    聞いていたのは好きなバンドがハロウィンに合わせて出した新曲。


    勇気を出して好きな女の子をハロウィンデートに誘った男の子が、フラれてしまう悲しいラブソング。




    「・・やっぱCycloneは神曲ばっかだよなぁ。」


    「・・・ハ、ハイ・・。」



    イヤホンが返されると、先輩がいつもの眩しい笑顔を私に見せた。




    「お前はこの曲みたいに俺の事フルなよ?」


    「・・・え・・?」


    「じゃあ明日空けといて。
    授業終わったら教室まで迎え行くから。」



    先輩の笑顔に、私は今日も恋してます。

    きゅん

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  3. 「高校卒業したら、趣味じゃなくて本気でそれで勝負するバンドを組む。」


    「え・・・。」


    「・・・じゃあな。」


    「あ、ちょっと・・・。」








    「悪りぃ待たせた!・・あれ?本郷は?」


    「・・・・・・・。」


    「おーいカスミ。」


    「・・あ、ごめん。本郷は先に行っちゃった。」


    「なんだよ、待っててくれてもいいのに。」


    「・・・・・。」


    「・・あいつから聞いたか?」


    「・・・・うん・・。」


    「で?どうすんの?」


    「どうするって・・?」


    「・・・本郷め・・。
    肝心な事は俺任せかよ・・。」


    「??どういうこと?」


    「お前も俺達と一緒に来いよ。」


    「え!?」


    「本郷が言ってたぞ。
    “カスミ以外にボーカルはあり得ない”って。」


    「・・・ホント・・?」



    「 “メジャーデビュー”・・・だったか?
    俺達がお前の夢叶えてやるよ。」

    きゅん

    3

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  4. 「・・チョコ、渡せなかったの?」


    「・・・フラれちゃった・・・。」


    「そっか・・・。」


    「・・・ッス・・・グスン・・。」


    「・・・それ俺が食べようか?」


    「・・・・カンちゃん甘い物嫌いなくせに・・。」


    「まぁ~・・でも・・・。」


    「・・・もういいよ!ほっといてよ!!
    ・・・こんな物・・・・!!」


    「あ!何するんだよ!
    一生懸命手作りしたやつなんでしょ!?」


    「・・・・・・ッス・・・グスン・・・。」


    「あ~あ~。グチャグチャだ。
    なにも、水たまりに投げ捨てることないのに・・。」


    「・・・・・ッス・・・ッス・・・。」








    「・・・うん。美味しい。」


    「・・え・・・・!?
    カンちゃん何やってるの!?」



    「・・・・ゴクン・・・ご馳走様でした。
    スゲー美味しかったよ。
    ナオちゃんよく頑張ったね。」


    「・・・・・バカ・・・。」

    きゅん

    4

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  5. 3歳の時、俺達は出会った。

    いつも一緒にいた。
    気付けばお互い恋に落ちていた。





    8歳の時、彼女は故郷を去った。

    皆に見送りされる車を遠くで見つめながら、
    無力な自分に涙が止まらなかった。






    毎月手紙のやり取りをした。

    新しい場所、新しい学校、新しい友達。
    楽しかった事、嫌だった事。

    文字を通して俺達は繋がっていた。









    20歳の時、異変を感じ取った。

    大学生活の事、就職活動の事。

    何ともないよう内容だったけど、
    彼女が書く文字が俺に訴えてきた。

    【助けて。】



    「何があった?」
    一言だけ書いて手紙を出した。






    次に送られてきた手紙を読んで、
    声を枯らして泣き叫んだ。

    彼女が故郷を去ったあの時と同じように。


    だけどもう俺は子供じゃない。
    無力じゃない。




    「お前には、俺がいる。」

    手紙を出すと共に、故郷を飛び出した。

    きゅん

    3

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  6. 「美味しかったね!ホントにお金いいの?」

    「いいよ。バイト代入ったばっかだし。」

    「ご馳走様でした。ありがとね!」



    「早く帰るぞ。駅混んじまう。」

    「ねぇ!今日ぐらい手繋いでよ!」

    「嫌だよ恥ずかしい。」

    「ケチ!・・・どこ行くの?駅こっちだよ!」

    「近道。」







    「・・なんかすっごい遠回りしてない?」

    「してない。」

    「わぁ・・・綺麗だね!」

    「そうだな。」








    「・・・・・駅すごい人だね。」

    「クリスマスだしな。」



    「・・あ!電車もう行っちゃってる・・・。」

    「仕方ない。次の電車まで待つか。」

    「もう!"近道”って言ったくせに結局遠回りだったじゃん!」




    「・・・お前とイルミネーション見ながら帰りたかったんだよ。」

    きゅん

    9

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  7. 「おはよう。」

    「おう!おはよう。」
    「おはよーショウ君。」
    「・・・・・」




    ・・あれ?


    「サヤ!おはよ。」

    「・・・・オハヨ。」




    ・・なんだ?



    「ちょっとタマダ、何かサヤめっちゃテンション低くね?」

    「俺も知らないよ。ナガツカは知ってる?」
    「うーんとね。ミルクティーが売り切れだったから落ち込んでるの。」


    「あのいつも飲んでるやつ?」

    「自販機売り切れだったの?」
    「そうそう。だからめっちゃ落ち込んでるの。」




    そういうことか・・・・よし。


    「俺、買いに行ってくるわ。」

    「は!?今から?」
    「どこに?」


    「売ってる所探すよ。学校の近くの自販機とかコンビニとか。」

    「いや、そこまでしなくてもいいじゃん!」
    「タマダも行ってきなよ。」




    「サヤがあんな顔してたら俺が困るんだよ。」

    きゅん

    7

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  8. 降水確率20%。
    そんな今日の下校時刻、土砂降りの雨が降った。


    クラスメイトは悲鳴にも似た騒ぎを起こす。


    ・・・俺は今日傘を持ってきた。
    朝、家から出たとき一瞬、雨の匂いを感じたんだ。







    下駄箱に行き、自分の傘を取る。



    「ねぇ、傘持ってきたの?」


    いきなり声を掛けられ、後ろを振り返るとミユキが立っていた。


    「持ってきたけど・・。」


    「お願い!駅まであたしも入れて!」

    「タクヤと一緒に帰らなくていいの?」

    「今日は急いで帰らないといけないから大丈夫!」









    まさかこんな形で、ミユキと相合い傘することになるとはな。


    学校から駅までの15分間、なんだかミユキの彼氏になれた気がした。












    「お兄ちゃんお帰り~・・・ってめちゃくちゃ濡れてるじゃん!
    傘持って行ったんじゃないの?」


    「男の方はな、濡れてもいいんだよ。」

    きゅん

    5

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  9. 「10㎏痩せたらあの子のアドレス教えてあげるよ。
    痩せてる人が好きだからね~あの子は。」






    「久しぶりー!なんかすごい痩せたね!
    13㎏!?すごーい!」


    「え、そんなこと言ったっけ?
    あーごめん・・あの子もう彼氏いるんだ。
    うん、ホント。」


    「ごめんって!
    でもそんなに痩せて格好良くなったんだから、すぐに良い子見つかるよ!」








    「おひさ~。あれ・・・リバウンドした!?
    超ウケるんだけど~。ダッサ!」


    「ちょっと、冗談だって。
    そんなに怒らないでよー。彼女は出来たの?」


    「そっか・・。
    だからそれはホントにごめんって!
    ・・・・・待ってよー!!」









    ずっとあの子の事を想ってるんだね。



    私は体型なんて気にしないよ。


    あの時からずっと・・・
    ずっと君の事が好きなんだから。


    私の気持ちには気付いてくれないんだね。

    きゅん

    1

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  10. 別に好きでも何でもなかった。

    「お前、好きな子誰だよ。」

    そんな話になるから。
    みんながそれぞれ名前を挙げるから。
    「別にいない」なんて答えると場が盛り下がるから。


    ただちょっとだけ仲が良かったあいつの名前を挙げただけなんだ。





    「俺も・・・あいつが好きなんだ。」









    やめろ。こんなことでお前との友情を終わらせたくない。

    やめろ。なんであいつにも話が伝わってるんだ。

    やめろ。なんで俺を選ぶんだよ。








    別に好きでもなんでもなかった。

    あいつとは友達で良かった。
    それ以上にならなくても良かった。



    時が戻るなら、あの時に戻りたい。

    「お前、好きな子誰だよ。」




    俺のせいで、
    親友の恋は片思いに終わった。

    きゅん

    2

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  11. たった4文字が言えなかった。

    何でこんなに一歩が踏み出せないんだろう。

    無視されたらどうしよう。嫌な顔をされたらどうしよう。
    そんな悪いことばかり考えて。

    少し先に自転車置き場に着いた君は、
    私に気付かず教室へと向かう。

    興味が無いテレビ番組を録画して、何度も見直して。
    名前も知らなかったバンドのアルバムだってたくさん聞いた。
    君が「好き」って教えてくれたから。

    いつだって話す準備は出来ているのに。



    たった4文字が言えなかった。

    君の姿を見つけて、一生懸命ペダルをこいで、
    追いつきたくて、君と話したくて。

    声を出せば気付いてもらえる。そんな距離まで近づいたのに。



    たった4文字が言えなかった。

    家族にだって友達にだって先生にだって、
    息を吐くように言えるのに。

    君がいる教室を素通りして、自分のクラスに行って、
    今日も1日が始まるんだ。

    この気持ちを抱えたまま。

    きゅん

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