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  1. 13件ヒットしました

  2. 「おはよ」上履きを出しながら高瀬が言った。
    「おはよう」
    「そう言やぁ、ホワイトデーって何あげるの?」
     何? 唐突。
    「え? 飴とかクッキーとか?」
    「ふーん。松永もらうの?」
     高瀬は眼も合わさずに話している。
    「いや、あげてないから…」
    「好きなヤツいないの?」
    「あ…えっと…用意はしてたけど…タイミングを逃した、てゆうか…」
     まさか、こんな話…。顔が熱くなる。
    「た、高瀬はあげるの?」
    「もらってねーし」
     バタン! と音をさせて、高瀬がロッカーを閉めた。
     高瀬が背中を向けた時、
    「 あげたかった人がいるの?
      あげたいヤツがいたのか? 」
     振り向いた高瀬と、同時に同じ言葉が出た。
     眼が…同じ気持ちを言ってる…?
     二人して顔が赤くなった。

    きゅん

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  3. 「内田さん! 久しぶりです! あたしの事忘れてないですか?」
    「二ヶ月しか経ってないのに大げさ」
     呆れて笑った。
     高校の制服姿の先輩は大人っぽかった。
     他の先輩達は内田さんを置いて行ってくれた。そして沢山質問をした後…
    「か…か…彼女は…」
    「カ、カ、彼女?」
    「彼女はいますか?」
    「いない」
    「ほしくないんですか?」
    「そりゃ、ほしいね」
    「じゃあ! あたしを彼女にして下さい!」
     言った!
     先輩は驚いてあたしの顔を見つめた。
    「何か良い事あんの? ウリは?」
     え?
    「尽くします!」
    「ウザいな」
     えぇぇーーっ⁉
    「ウリは若いです!」
    「ハハハ、そりゃそうだ。中学生だもんな」
     ダメだ。相手にしてくれない…。やっぱ高校生同士が良いのかな?
     他にウリは無いけど…
    「けど…内田さんがスキ」
     恥ずかしくて顔は見れなかった。
    「卒業のボタンって、効果あるのかな?」
    「え?」

    きゅん

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  4. 放課後の教室に二人きり。

     ど、どうしたら良いだろう…。

     玲吾は弁当箱の入った鞄を手に取ると「持って帰るの忘れちゃって」と、訊かれてもいないのに、教室に引き返して来た理由を一人でしゃべる。そしてそそくさと教室を出て行こうとした。が、ドアの近くまで行って足を止めた。

    「あ…えっと…青春の1ページ? あ…じゃなく…時間が解決してくれる的な…。もっといい男連れて見返してやるとか?」

    「安埼?」

     呼ばれて玲吾は愛の顔を見た。

    「ブフ…ッ!」

     妙な間の後、愛は堪らず吹き出した。

    「ありがと」

     玲吾の気遣いに礼を言った。

     その笑顔は、まだ泣き顔が残っているのを感じさせ、玲吾には少し痛々しく思えた。

     あぁ…こういう時に何か言えるヤツがモテるんだろうなぁ〰。

     髪の毛をくしゃくしゃと撫でながら俯いた。


     安埼玲吾。2月14日 チョコレートの数…ゼロ。

    きゅん

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  5. 中3の2月。

     誰もいない教室で、彼女が一人、席にいた。オレの気配を感じて、何かを机の中に仕舞った。多分あれは…渡せなかったのだろう。

     彼女の気持ちを考えると…見てはいけないものを見てしまったような…申し訳無い気持ちになった。

     けれど翌日、彼女は笑顔で、何時もと何も変わらない様子で登校して来た。本当の彼女はどんな想いだったのか、彼女はどんな人なのか、その時からきっと気になる存在になっていった…。


     進学しても同じ高校で、縮まらない距離を保ったままだった。けれど、高校最後の思い出にと、文化祭を前に意を決した。

     下駄箱置き場にいる彼女を見つけて声を掛ける。

    「…話したい事があるんだけど」

     多分、今はあの時の彼女の想いがオレにも判る気がする。

    きゅん

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  6. 去年は同じクラスだった佐藤と今年は離れてしまった。

     クラスが違うと話す機会がぐっと減る。休憩時間に顔を覗きに行けば、“何をしに来たんだ”と女子の冷たい視線が刺さる。

     けれど、そんな事気にしていられない。だって自分から行動しなきゃ、佐藤にとってその他大勢の人になってしまう。

     それは寂しい。

     そこから抜け出す為、佐藤の部活終わりを待ち伏せようと校門に向かうと、

    「…バカしてたいし、マメにできないよ?」

    「いいの! あたしも佐藤くんの友達とも仲良くしたいと思ってたし」

    「…まぁ、それでいいってんなら」

    「本当に? 嬉しい!」

     告白の真っ最中? …そして成立?

    「あ、小野」

     居合わせたあたしに気づいた。

    「…ああ」

    「気をつけてな!」

    「うん。バイバイ」

     …送り出されてしまった。

     あたしの気持ち…。

     これで本当にその他の人になった…?

    きゅん

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  7. 「…こんなんじゃ、彼女っていえないよ」

     みんなと別れ、二人になった帰り道、遂に爆発してしまった。

    「最初に言ったよね? 部活あるし、友達との時間も大事にしたいって。それでもいいって言ったのそっちじゃん?」

     ハルくんは眉を反らせる。

    「けど…これじゃあ…寂しいばっかりで、辛いよ」

     気持ちが昂ぶって、鞄を掴む手が小刻みに震えてしまう。

    「じゃあ、どうしたいの?」

     別れたくない。

    「…もっと一緒にいたい」

    「………」

    「なんで黙ってるの?」

    「変えられない」

     ハルくんは視線を逸らす。

    「…あたしの事好き?」

     こんな事言うつもりなかったのに…これじゃ、嫌な女だよ。

    「ふきちゃん…」

     ハルくんはあたしの震える手を握った。

    「オレの事嫌いになったら、いつでも振って」

     ズルイ。

     あたしはその手を振り払えなくて、残りの帰り道、手を繋いだまま歩いた。

    きゅん

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  8. ショックだ…。

     モテモテだけど、いつも男子と屯しているから、彼女はいないと思っていた。なのに…最近、彼女ができたらしい。こういう噂は女子の間であっという間に広がる。

     はぁ…。

    「おはよ」

     いつもの調子で隣の席に着く。

    「おはよ…」

    「何? 元気なくね?」

     君が原因だ!…とは…言え無い…。 

    「朝飯食わなかったのか? 力出ねーぞ。それとも、失恋でもした?」

     笑顔を向けて言ったが、図星で応えられないあたしの顔を見て、サトちゃんの笑顔が萎んだ。

    「あぁ…、世の中、男は五万といるし、時間が解決する…みたいな?」

     ぎこちない口調で気遣ってくれる。

     や…だから、サトちゃんが言っても…。

    「ありがとね」

     慰めてくれて。

    「元気なれ!」

     あたしの頭をクシャッ! として、どっかへ行った。

     そういう事されると…癒えるまで当分時間が掛かりそうだ。

    きゅん

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  9. 「へぇ〜、編み物するんだ? 意外」

     ん?

     工藤が近づいて話し掛けて来た。

    「何、作ってんの?」

    「モチーフのマフラー」

    「ふーん、上手いじゃん」

     あたしが編んでいる物の端を掴んで見て言った。

    「ねぇ、オレにも作ってよ」

    「え? 別にいいけど…これが終わってからでいい?」

    「ホント? 作ってくれるの? やった!」

    「じゃあ、長さだけ測っておくね」

     メジャーで工藤の長さを測っていると、

    「長めがいいな。そしたら放課後に二人で巻いたりできるじゃん」

     ああ、彼女と?

    「判った」

     席に着くと、工藤はあたしの机に両肘を着いて、

    「ねぇ、それって松本の?」

     と、指差した。

    「うん」

    「じゃあ、それを長くすればいいんじゃね?」

     ん?

     その言葉に顔を上げると、目の前に赤面している工藤がいた。

    「ダメ?」

     えっ⁉ えぇぇぇ〰〰!⁉

    きゅん

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  10. 「事故で電車止まっとるって!」

    「えー⁉ どうするん?」

    「バスしかないよ」

    「あたし、お金ない」

     こんな事初めての事で、同中で他校の友達3人とどうしたらいいのか、軽いパニックになっていた。 

     あ! 椿野と梅田だ…彼らはどうするんだろ? 

    「しょうがないの」

    「どっか行く?」

     えっ? サボるの? ゔ〰同じクラスの人がいないのは心細い…。

     あ

    「一緒に行くか?」

     あたしの視線に気づいて、椿野が言った。

     えっ?

    「あのバスじゃ! あれに乗らんかったら、はぁ遅刻するよ!」

    「乗ろ! 乗ろ!」

    「え?」

    「はっちゃん、お金、貸してあげるけぇ」

     友達に背中を押され、慌ただしくバスへと向かう。

     あたしはさっきの言葉が気になって…。

     冗談だった…?

     椿野を振り返る。すると…

     あ

     椿野と目が合った…。

    「………」

    きゅん

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  11. 「いらん」

    「なんでー⁉」

    「甘いもんは好きじゃない」

     そんなーーっ!

     タカちゃんは背を向けてスタスタと歩き出す。

    「けど、これ宿題なんよ! 調理実習で作ったクリスマスケーキを食べて、その感想を書いてもらうって。じゃけ、先生、一口でええけぇ食べてや」

    「他の人に食べてもらえ」

     ひどーい!

    「………」

     いつもこれだ…。タカちゃんは冷たい。

     持って行き場のない気持ちを抱えながら、このままついて行こうかどうしようか迷っていると…

    「寒いけぇ、風邪引くなよ」

     と、一言。

     もぉぉ〰〰‼‼

     これだよ。

    きゅん

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  12. あたしの通っていた幼稚園が廃園になるって。それを知って寂しくて、一目見ておこうと、日が暮れる中、足を運んだ。

    「わーちっちゃい!」

     そこは記憶の中と違って、塀や遊具が小さく、あたしはガリバーになった気分。

     ふふふ。 

     講堂前の小さな塀に腰掛け、微かに残る思い出に浸っていると、一人の男子が園内に入って来て…

     カシャッ! カシャッ!

     色々な場所をケータイで撮り始めた。

     辺りは薄暗くて相手の顔もよく見えない。

     一人で思い出に浸りたかったのに…やだな…。

     なんだか急に居心地悪くなって、帰ろうかと思った時、相手が目の前を通り掛かり、ふと視線を向けた。

     あ……

     瞬の間、目が合い…場面が止まった。

    「あれ? …同級生?」

     声を掛けたのは向こう。

     心臓のバクバクが止まらない。

    「うん」

     初めて話す…。

     初恋の人。

    きゅん

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  13. あ〰〰やっぱなぁ〰!

     撃沈。

     先輩…困ったような笑顔してたな…。

     思い浮かべると胸がチクッとする。


     げっ! 渡辺…。

     階段を下りた先に、同じクラスの男子。

     さっき先輩と一緒にいた時に通り掛かった…、見られた…よね…やっぱ…。

     気まず…。

     俯いて視線を外し通り過ぎようとした時、

    「眼鏡外してコンタクトにしたら増すよ」

     と、あたしの顔を覗き込んだ。

     えっ⁉ なになになに〰〰⁉

     一気に顔が熱くなる。

     あ、石鹸の香り?

     あたしは両手で頬を覆い、離れて行く渡辺を視線で追う。

     すると、渡辺は振り返り、あたしに笑顔を向けた。

    きゅん

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  14. 告白ってどうやってするんだろ? した事ないから判んないや…。

     頬杖をついてぼぉ〜っと思いを巡らせていた。

    「おはよ」

     カタンッ、

     佐藤が登校して来て、後ろの席に座る。



     授業中、後ろを向いて佐藤と雑談していたら…、

    「ところで鈴木は好きなヤツいないの?」

     な、な、なに突然⁉

    「いる…けど…」

    「どんなヤツ?」

     ど、どんな…て……。困ったな…。ええいっ!

     思い切って佐藤のノートの端に、

    《 目の前にいるよ 》と書いた。

    「マジで⁉」

     佐藤の顔がみるみる赤くなり、耳まで赤い。

     ああ…こんな授業中に…さすがにタイミング悪いよね。

    「ごめんね」

    「なんで謝んの? 嬉しいのに」

    「えっ?」

    「え ⁉」

     佐藤の耳が更に赤くなってゆく…。

    きゅん

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