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  2. 静かに開けたつもりがシャッとカーテンがなった。
    「ん…」
    唸りながら寝返りを打つ。人が来ても起きないなんて本当に体調が悪そうだ。
    「ねぇ」
    布団の上からぽんぽんと叩いてみる。
    ゆっくりと瞼が持ち上がった。
    「大丈夫?」
    「…お前か」
    そう言って瞼が下がる。
    「おばさんから連絡来た」
    旅行中のおばさんに代わり幼なじみの私が来た。
    「歩ける?」
    おでこは相当熱い。
    「あぁ…」
    そう言ってのっそりと身体を起こす。辛そうなのでカバンは持つことにした。
    「うちの親まだ仕事上がれないみたいだからバス停まで歩くよ」
    ゆっくり歩く。
    バス停に着くとちょうどバスが来て乗車した。
    座ると肩に感じる重み。
    いつもならうざくて肘鉄をお見舞するがそんな場合ではない。
    そっと髪を撫でる。
    「落ち着く…ずっといて…」
    え?と思い覗くと辛そうな寝息が聞こえた。
    と同時に心臓の音が聞こえていないことにほっとしたのは内緒だ。

    きゅん

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  3. 「また告られたって噂流れてるぞ」
    横で焼きそばパンを口いっぱいに頬張る幼なじみが言った。
    私もメロンパンを頬張る。
    「いい加減にモテるのやめろよ」
    もごもごしながら言われても。
    「翔に言われても説得力皆無」
    昨日も告られてたくせに。
    隣からごくっと飲み込むことがした。
    「俺はいーんだよ」
    次のパンへと手が伸びる。
    「はぁ?」
    ビリッと包装を破く音がして動きが止まった。
    「実は口も悪いし寝癖よくついてるしこんな女のどこがいいんだか」
    今度はクロワッサンを頬張り始めた。
    「知らないよ」
    「あっそ」
    少しして全部食べ終わったのか牛乳のパックを潰し始める。
    「カエル手掴みできるとか音痴とかそいつら知らないだろ」
    すっと立ち上がりドアの方へ行ってしまう。
    「ちょっと!?」
    キィとドアの開く音がする。
    「だからぁ、俺にしとけばいいってことだよ分かれよバーカ」
    ダン!とドアが閉まった。
    バカはどっちよ…

    きゅん

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  4. 「おい」
    その言葉で私は現実に引き戻された。
    「寝てるだけなら家帰ったら?」
    「…す、すいません」
    そそくさと教材を片付ける。
    「あ、それ先週提出の課題だろ」
    彼が私の手元を指さした。
    どうやら同級生のようだ。
    「そうだけど?」
    しーっと指が口へと動く。
    「教えてやるよ」
    「はぁ…?」
    ぐっと肩が押されストンっと席に着く。
    「ほら見せてみ」
    教材とノートを開き催促されるままにシャーペンを渡す。刹那、するすると魔法式が書かれた。
    「魔法式……?」
    「いや、数IIの公式」
    私は必死に魔法式の応用を解く。
    横からいちいち入る指摘がうざい。
    「……お前留年じゃね」
    あぁ、うざい。
    彼が身を乗り出す。
    「だからこれは」
    優しく耳にかかる声と息。
    「分か……って、お前熱あんの?」
    「ない」
    不思議そうに首を傾げる。
    「ま、続きはまた明日やろーぜ」
    正直に言う。
    明日はきっとこのドキドキに耐えられない。

    きゅん

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  5. ガシャン!
    フェンスが音を立てた。
    「あぁぁあ!」
    私はフェンスを鷲掴みにして揺らしていた。
    「彼氏がほしいんじゃあぁあ!」
    「そんなことかぁぁい!」
    後ろで紙パックのカフェオレを飲む幼なじみが叫んだ。
    「暴れだして何かと思ったわ!静かに昼メシ!」
    ちぇっ。
    「ええ。モテるあんたにゃわからないですよ」
    どうせカフェオレが似合うような男だ。
    「つくろうと思えばぱぱっとできるだろうに」
    「はぁ?ぱぱっとつくるって料理か」
    「ちげぇよ。おら、食え」
    口に押し込まれるおにぎりを頑張って飲み込む。
    「自然にできる感じがいいの!」
    「自然?」
    「だんだん距離が縮まって告白される」
    再びカフェオレを飲み始めた彼。
    「……実はずっと前から好きだったんだ」
    「ごめん。やっぱチャラ男が言うと嘘くさいわ」
    「あっそ」
    そっぽを向いく。
    「心こめて」
    ズズっと音がしてパックをたたみ始める。
    「本心だしな。ばーか」

    きゅん

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  6. 「最近さー、静電気にハマってるんだよね」

    サンドイッチを頬張りながら言うセリフがちょっとよくわからない。

    「…静電気?」

    バチバチして痛いやつ。
    え、どうしたら、それを気に入るの?
    急な話に思わず笑ってしまった。

    「寝る前にさ電気消すじゃん」

    「消すね」

    「そのあと上着脱いだら。バチバチってなるじゃん」

    「なるね」

    「青白い光が花火みたいに暗闇に浮いてさ」

    「うん」

    「めちゃくちゃ綺麗だった」

    指に付いたソースを舌で舐めとる。
    その仕草が妙に色っぽかった。

    「そしたら、すぐに君に言いたくなっちゃった」

    へへっと少し目を垂らして笑う彼。

    「あっそ……」

    かっこいいのか可愛いのか顔を統一しろ……。

    「見せたいから今日うちに泊まって」

    きゅん

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  7. 「やっぱり寒いですよね……冬は」

    「寒いねぇ」

    「早く帰りましょう。」

    そう言って彼は私の手を取った。
    彼のぬくもりがじんわりと私を温めてゆく。

    「手、思ったより冷たいですね」

    「冷たくても寒くはないよ!」

    そう言ってニカッと笑ってみせた。
    心がぽかぽかしている。

    「我慢は良くないですよ?」

    「ほんとだって!だって、手がぬくくて気持ちいいもん!」

    ぎゅっと手に力を込める。

    「そ、それならいい…です」

    ぎゅっと握り返された手が彼のポケットへはいっていった。

    きゅん

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