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  1. 3件ヒットしました

  2. 「施錠の時間なんで教室開けてください。」

    「聞いてます?」

    「おーい?」

    やばい。
    誰か来てしまった。

    さっきから声をかけている彼ははどんどん私に近づいてくる。

    「あの…」

    とだけ言って彼は固まってしまった。
    そうだよね。急に泣いてる人なんか見つけたら、そりゃ戸惑うよね。

    それでも、私の涙は止まらない。

    「だ、大丈夫ですか?

    って大丈夫なわけないですよね。」


    急に、ふわっとした香りと共に、なにか温かいものに包まれた。

    気づいたら私は彼の腕の中にいた。

    「きっとつらいことあったんだよね。

    そんな時はね、思いっきり泣いていいんだよ。

    でもね、一人で泣いてたらもっとつらくなっちゃうよ。だからね、誰かにぎゅーってしてもらうと、心が軽くなるんだよ。」

    彼は、私が泣き止むまでずっと抱きしめてくれていた。

    つらかったらまた俺のとこおいで。

    そう言って彼は去っていった。

    きゅん

    4

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  3. 大丈夫。大丈夫。
    ずっと心に言い聞かせてきた。


    辛いことあったら、我慢しなくていいんです。

    辛いっていえばいいんです。

    甘えたっていいんですよ。


    って年下の俺じゃ頼りないですよね。
    そう言って私の隣を立ち去ろうとした彼。

    思わず彼の服をつかんだ。
    見上げた顔は、きっと涙でぐちゃぐちゃだ。

    "大丈夫じゃない"

    そう一言だけ言った。


    よく出来ました。
    彼は優しく微笑んで、私を強く抱き締めた。

    年下のくせに。
    彼の胸の中は大きくて、あったかくって。


    誰もいない体育館で私は子供みたいに声を上げて泣いた。

    きゅん

    2

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  4. あー、そろそろ限界かも。

    熱があったのに無理やり学校に来た私が悪いんだけれど。

    頭はぼーっとするし。
    授業の内容は全く頭に入ってこない。

    でも、今授業止めたら先生も迷惑だよね。
    このタイミングで保健室に行きたいなんてとても言えない。

    無理して学校なんて来るんじゃなかった。
    絶対熱上がってる。

    「先生、こいつ体調悪そうなんで
    保健室連れてってもいいっすか」

    隣からそう声が聞こえ、顔を上げる。
    突然のことにポカンとしてしまう。

    「あら、顔真っ赤じゃない
    悪いけど頼んでいいかしら」

    先生がそう言うと、隣の席の彼は私を教室から連れ出した。

    廊下に出るとお前大丈夫か?と彼は私の顔をのぞき込む。

    って、大丈夫じゃなさそうだな。

    彼はそう続け、私をひょいっとおぶった。
    それに反抗できなかったのは体調が悪かったから。

    それだけの理由ではない。
    そのことに気づくのはもう少し先のお話。

    きゅん

    11

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