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  1. 39件ヒットしました

  2. 横を歩く寡黙な棗くん。彼の笑ったところ、付き合ってから見た事がない。
    「笑ってよ」
    「突然何」
    引いたような目で見られる。
    「棗くん笑わないなーって」
    私なんかといて楽しくないのかも。悪戯しては怒られ、なんの取り柄もない。
    思い当たる節がいっぱいある。

    そのまま会話もなく駅に着く。
    「じゃあね、また明日」
    手を振ってホームに入ろうとする。しかし、突然後ろから大好きな香りに包まれる。

    「な、つめくん?」
    「奏といて楽しいから。…表情が乏しいだけだから」
    だからごめん、と。

    「あははっ、いいよー、全然。少しはつまらないのかなって思ったけど棗くんは私のこと大好きだもんね!」
    と、冗談交じりに言う。

    「…好きだよ、奏」

    「え?」
    「誰よりも、一番」
    いつもは軽くかわして好きって言わないのに。そう告げた彼はいつもと同じ無愛想な顔をそっぽに向けている。ただ、その耳はりんご色に染っていた。

    きゅん

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  3. 「月麦く君ってさ、イケメンだよね」
    友人がそう呟く。
    「そうね、顔だけはね」
    そこだけは認める。外面はいい。
    「付き合ってるんでしょ?」
    あ、……と友人はニヤリとした。

    _________月麦君が告られたことに妬いてる?


    「はぁ!?」
    「…へぇ」
    あ。
    サーっと血の気が引いていくのが分かる。
    「月麦君じゃん。じゃあね、陽葵」
    「あ、ちょっ!!!」


    「妬いてくれてたの?」
    「そんなわけないし」
    ムキになって言い返す。


    「ねぇ、たまには素直になってみて。…妬いてた?」
    耳元でゆっくりと囁かれる。

    「…っ妬いてたけど!! いっつもさぁ…」
    声が震えていくのが分かる。良かった、彼が後ろにいて。そう思っていたら後ろから抱きしめられた。
    「ごめんね」


    「陽葵に妬かせるためにわざわざ話を聞きに言ってたとしたら?」
    「許さないから」
    言葉ではそう言いつつ彼に弱い私はきっと許してしまう。

    きゅん

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  4. 「葵さん、聞いてます?」
    「聞いてる聞いてる」

    浅日 槙。毎回都合のいい時に何かと出会う。しかも大体私が1人の時に。後付けているんじゃないかってくらいの頻度で。

    「…ストーカーなのか」
    「…?葵さんにストーカーですか?物好きな人がいるんすね」
    意地の悪い笑顔で悪意しかない言葉を平気で吐く。そういう男だ。……顔だけ見れば好みだったり。まぁ性格が残念だ。

    「でも、一応女性ですしね」
    「そんな物好きいないから平気よ」
    嫌味ったらしく言い返してやる。

    「はぁ…全く葵さんは分かってませんね」
    どれだけ俺が苦労しているのか知ってます?と、わざとらしくため息をつく。


    「…ねぇ、いっその事閉じ込めてしまえば俺の気持ちに気づくの?」

    腕の中に包まれ、耳元で囁かれる。いつもと違う口調、脳に響くような甘い声で顔に熱が集中してしまう。




    「もう限界なんですよね、いいですよね持ち帰っても」

    きゅん

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  5. 「あの、また聞きにいってもいいですか…?」
    「うん、いいよ」
    「っありがとうございます!!」
    深々と頭を下げて去っていく後輩くん。

    「可愛かったな…」

    「誰がっすか?」
    「っ!」
    後ろから掴まれた。と、いうより抱きしめられた。
    「渕く、離れ…っ」
    「あー、だから後輩って嫌なんすよ。可愛いからって夏葵さんに構ってもらえる」
    俺だって構って欲しいのに、と首元に顔をうずめるから髪が当たって擽ったい。
    「やぁ…離れ、て…」
    「いいっすよ」
    ゆっくり拘束が解け、開放される。が、
    「そのかわり…」

    口元に柔らかい感触がした。

    「〜っ!」
    「後輩よりずっとずっと夏葵さんの方が可愛いっすね」
    恍惚とした表情で見つめ、再び抱きしめられる。

    「絶対新人なんかに渡さない」

    後輩に対抗しなくても、私は渕くんだけなのに。
    そう言わなかったのは、もう少しこのままでいたかったから…なのかもしれない。

    きゅん

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  6. 「ほらパフェ奢りだよ」
    私は結城くんをストー、いや追ってるだけなのに、私が行くところ全てに現れるこの男。

    「稔、ストーカーやめて」
    「葵ちゃんがそれ言う?」
    笑いながらほらほら、と催促されパフェに手をつける。

    「おいし…」
    「でしょ、もっと食べていいよ」

    満面の笑みで正面に座る稔。

    「何?」
    「ふふ、食べてる姿が可愛いなぁって」
    「あっそ」
    「あ、頬に付いてるよ」
    と、拭ってくれる稔。
    「彼氏か」

    「どういう風の吹き回し?」
    「え、だって葵ちゃん甘いの好きでしょ?」
    「理解のある彼氏か」

    なんなんだ、この男は。

    「なんなんだ、って思った?」
    「な…んんっ」
    急に口付けされる。
    テーブル越しだからって油断した。

    「最高に甘いね」
    そう言い唇の端を舐める。
    「最低…」
    「そんな男を彼氏にしたのは葵ちゃんだよ」

    「じゃ、デザートいただきまぁす」

    全て稔の計画通りだったようだ。

    きゅん

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  7. 今までは学校まで結城先輩と一緒だったけど。
    「はぁ…」

    憂鬱。

    「あっ!朱胡先輩!!一緒に行きませんか?」
    後輩の裕翔君だ。
    「うん、一緒にい、」

    _____グイッ。

    「悪いね、後輩君。この子は俺のだよ」

    目を塞がれていて見れないがこの声は…。

    「ゆ、結城先輩!?」
    「朱胡は誰の?」

    こ、ここで聞いてくるのか…。

    「裕翔君いますけど…」
    「知ってる」
    先輩は爽やかそうだが腹黒い。

    「ほら、早く」
    「〜っ私は先輩のです!!」

    言った。言ってやったぞ…。

    「じ、自分はこれで…っ!」

    裕翔君行っちゃった…。

    「先輩、なんでここに?」
    「朱胡が気になった」
    そして、そっと背中に腕を回す先輩。

    「嘘、図った」
    「え、」
    「一緒に行きたかったからこっち方面の大学選んだ」
    だから、新学期入っても一緒だよ。とキスを落とす先輩。

    まったく…。
    「寂しがり屋はどっちでしょうね」

    きゅん

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  8. 「だぁから、危ないって」
    「ご、ごめん!久しぶりで…」

    晴くんと付き合った年はバレンタインの時私が入院してしまったため、チョコが渡せなかった。
    だから、今年はホワイトデーに昔の制服を着て渡すつもり。
    付き合ってた頃に渡せた感じを出す、ということで茉莉ちゃんの提案だ。

    だけど…、
    「早く」
    バレてた…。

    「受け取ってくれますか?」
    「受け取るに決まってるじゃん」
    優しく微笑んで受け取ってくれる。

    「じゃ、俺から…」
    目閉じて、と言われる。
    きゅっ、と目を瞑るが何も変化はない。

    「いいよ」
    恐る恐る目を開けると…。


    _____________チュッ。


    「えっえっ、あぅ…」

    目開けていいって言ったのに…っ。
    顔が熱くなる。


    「首元見てよねぇ」


    首元見てみれば綺麗なネックレス。
    「これって…」
    「欲しそうに見てたから」
    気に入った?とのぞき込む。

    「…っ大事にします」

    きゅん

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  9. 「あ、こんなとこにいたんだ」
    ホワイトデー期待してたのにさ、全然来てくれないじゃん。

    そう言うと微笑んだ。

    はぁ、秋のお菓子すごく美味しいのに。

    「ホワイトデー、欲しいの?」
    「欲しい」
    「だからデ「うるさい」」

    するとちょいちょいと手招きされる。
    「横座って」
    「はいはい」
    ゴロンと秋が横になり結局膝枕をさせられる状態。

    「ねぇ、ケーキ食べたい」
    「なんで」
    「甘いものが欲しい」

    「甘ければなんでもいいの?」
    上を向きながら答える秋。
    じゃあ…、と言った。
    少し期待した。くれるのかなって。

    だけど伸びてきたのは腕で。
    頭を優しく下げられて口を塞がれた。

    「…っん……………」
    「んっぁ………」

    甘い。
    ケーキなんかより全然甘い。

    「家に帰ったら、もっとやろうね」
    「………チョコ」
    「甘かったでしょ?」
    これがホワイトデーね。


    家に帰れば甘々なホワイトデーを貰った。

    きゅん

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  10. 「ねぇ、ゲームしようぜ」
    「別にいいけど」
    お互いゲーム機を持ちながら話す。
    私も彼も重度のゲーマー。

    「じゃあ俺の言ったことにイエスオアノーで答えて」
    「発音悪いね。Yes or No 、でしょ」
    「どっちでもいいだろ、あ負けた」
    「やった勝った。で、早く続きは?」

    「○○○の四面は最短で40秒でクリアできる」
    「Yes」
    「○○は裏ボスである」
    「Yes」

    なにこれ全部Yesじゃん。


    「桜は俺のことが好きである」
    「Yes…………は?」

    くっそ、何も考えてなかった。
    まぁ否定するのも面倒だし。


    「え、まじで?」
    「マシですよ〜、あ、また勝った」
    「くぁあっ!また負けた!」
    「じゃあ私からね」
    「あ、おいっ」
    「翔也はわたしが好きである」
    「………Yes」


    「はい成立」

    きゅん

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  11. 「はいはーい、チョコ欲しい人並んでね」
    私はモテる。これは断言出来る。

    「まぁたやってんの」
    「まぁね」
    「薫くん嫉妬するじゃん」

    そう、私には付き合って二年になる彼氏がいる。
    それを知ってみんな並んでいる。

    「悪趣味だよね」
    「だって、薫が……」
    「俺が何?」
    「きゃっ、ちょっ、」
    後から抱きしめられる。

    「あーぁ、また来ちゃったよ」
    「俺ら退散か」

    散っていく男性陣。

    「俺じゃ不満なわけ?」
    「ふふ、どーだろ」
    「……冗談でも怒るよ」
    「ごめんって」

    私は彼の怒るところを見たいのだ。
    それだけ思ってくれてると分かるから。

    「で、俺はねぇの?」
    「ん?」
    「チョコ」
    「はいはい、あげ、」

    まったく…、最後まで喋らせなさいよ。

    「やっぱいい、もっと甘いの食べるわ」
    「……家に帰ってからね」

    こういうのを自分がいるのかもね。
    家に帰ってから思う存分愛されてあげようかな。

    きゅん

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  12. 「なぁなぁ、チョコちょーだい」
    「うるさいな」
    今頑張って作ってるのに。
    ていうか、これは先生方への感謝のチョコで授業のもの。
    ちゃんとしたもの、用意してるから。

    「…普は先生の方が大事なのか?」
    「これは授業だから」
    「普のケチ!」
    「はぁ!?」

    子供か。

    「じゃあもういい」
    拗ねちゃったかな。
    まぁ、後でチョコあげれば機嫌直るでしょ。
    「これで我慢する」
    すると、指を持ってかれた。
    あーん、と私の指が口に含まれる。
    え…?

    「なっ、ちょっと!」
    「チョコついてたから、後でちゃんとチョコくれよ!」
    「……ちゃんと用意してるから」
    ぱあぁ、と効果音がつくくらいの嬉しそうな顔。
    少し面倒だけど、こういうところに惹かれたのかもしれない。

    __________チュ。

    「ホワイトデー、期待してろよ」
    唇を奪って、不敵に笑う君。
    さっきとのギャップに唇だけじゃなく、心も奪われた。

    きゅん

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  13. 幼馴染が倒れたので連れて帰ろうと保健室に向かえば規則正しい寝息。

    「はぁ…、ちょっとは女であること意識するべきだね」

    なんでこんなに無防備な格好で寝ているのだろう。

    そっとベッドに近づく。

    「幼馴染だからって油断しないでよ」

    そっと囁く。

    「オレだって、朱里のことが好きで我慢出来なくなることだってあるんだよ」

    気づいているだろうか、オレの気持ち。

    「そんな格好で寝てたら襲っちゃ、!」

    頭と頭がぶつかる。
    突然起き上がった朱里。

    「最初から起きてたでしょ」

    顔を覆ってさて蹲る朱里。
    幼馴染から進展したいって気持ち分かったかな。

    だが、反応はない。

    「あー、悪戯しすぎた?ごめんね」

    朱里の顔をのぞき込む。

    「〜〜っ」

    加虐心を掻き立てるような真っ赤な顔。

    目を合せて、触れるだけのキスをする。

    「我慢出来なくなっちゃった」

    幼馴染の壁、乗り越えちゃおうか。

    きゅん

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  14. 「普っ!」
    恥ずかしげもなく叫んでくるのは偶然出会った彼氏さん。
    「ちょっ、玖音!静かに!」
    今幼馴染といるんだから。

    「普、誰…?」
    嫉妬深い幼馴染の侑也に火がついた。

    「お前こそ誰だよ!」
    「は?僕の方が普と長くいるよ」

    やめて、道端で。

    「うぅ…、普、こいつ何とかして」
    押しに弱い玖音はすぐに助けを求める。

    「ごめん、この子幼馴染だから」
    「行こ、普」
    「また明日説明するから!」
    「ぜったいしろよ!!」
    そう言って離れてく。

    「普、あの人と付き合ってるの?」
    「うん」
    「そっか…」
    すると俯いてしまう侑也。ボソッと何かを呟く。
    「え?」

    「こうなるくらいなら僕が先に告白してた」

    えぇ!?
    「僕だって、ずっと好きだったんだから」
    「え、いや、待っ、」
    「いつかあの人よりもいいって認めさせるから」
    覚悟しておいて、と宣言。
    彼氏同様押しに弱い私は頷くことしか出来なかった。

    きゅん

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  15. 家に帰り、リビングに入ると先客がいた。
    「ねぇ、なんでい、」
    言い終わらないうちに私を膝の上に乗せ正面から抱きしめるのは恋人の蒼依。
    例の先客だ。

    いつも素直じゃないのに…。
    「急にどうし「うるさい」…はい」
    首元に顔を埋めてじっとしている。

    絶対重いよね、私。知ってる。

    「体調悪いの?」
    「はぁ!?……彼女に甘えたらダメなわけぇ?」
    ほんのり頬を赤らめながら呟く恋人が可愛すぎる。
    いつもツンツンしてるのに…っ。

    「声に出てるけどぉ」
    ごめん、と言おうとしたが言い終わらないうちに蒼依の長い綺麗な指が私の口に入れられる。
    その潤んだ指を、次は蒼依の口内に含んだ。
    「甘い」
    「ちょ、何してっ……んぅっ」
    口を塞がれる。
    わざとらしくリップ音や水音をたてながらいやらしく啄む。

    「…っはぁ、今オレは甘えたい時期なの」

    最近の子供は欲求不満ですか。

    でも、彼氏の意外な一面頂きました。

    きゅん

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  16. 「あーまねっ!」
    「何」
    「こっち向けよ〜!」

    しつこい。
    私だってやりたいことがあるのに。
    私、西條 普(さいじょう あまね)は東雲 玖音(しののめ くおん)と家にいた。

    「なぁ?オレのこと嫌いになったのか?」

    不安症な彼はすぐこうやって聞いてくる。

    「…さぁ、どうでしょうね」
    「え…、嫌い?」

    玖音のことを虐めたくなるんだよね。

    でも、すぐに声はしなくなる。

    「…何?不貞腐れちゃっ、」

    振り向けば口を塞がれた。
    頭を固定されて動けない。

    ていうか…、甘いっ!?

    これって、チョコレート?

    「んっ、んぅっ…っ!ちょっ、」
    「これでもダメ?」
    「…っ私は糖質制限してるの!」
    「甘かっただろ?」
    「〜っ!甘かった!!」

    玖音からのキスはいつも甘い。

    「オレは普のこと好きだけど、普はオレのこと嫌い?」

    そんな目で見ないで。

    「きっ、嫌いなわけないでしょ!」

    きゅん

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  17. 「柚衣さん、音楽会の作曲は終わりそうですか?」
    そう。私は今度開催される音楽会の作曲を任されてしまった。
    だから、その作曲中。

    「ちょっと、待ってください…。あともう少し、」
    「そう言って私は1時間半近く待ちました」
    「ごめんなさい!」
    だけど、これだけ終わらせないと帰れない。

    そして、十分くらい経っただろうか。

    「紀依くん!出来ました!」
    「さすがです!おめでとうございます」

    やっと帰れる。
    そう思い後ろにある鞄を持とうとすると背中に温もりを感じた。

    「やっと、一緒にいられます」
    付き合って初めてのクリスマスですね、と耳元で言われる。
    「ひぅっ、み、耳元は…っ」
    「柚衣さん、こっちを向いて」
    腕が緩む。そんな甘い声で呼ばれたら振り向くしかないでしょう。

    「んっ…」
    「Merry Christmas、柚衣さん」
    幸せそうに微笑む紀依くん。
    「えへへ、メリークリスマス、ですね」

    きゅん

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  18. 「ねぇ、その格好誘ってんのぉ?」
    秋弥先輩は意地悪だ。
    だから私も仕返ししようと思って。
    「ふふ、秋弥先輩が居ない間に友達がやってくれました」
    「その友達は?」
    「優くんです!」
    優くん、私の双子の弟だけど、先輩に教えてない。だから、妬いてくれるかも。
    すると、綺麗な空が。え、空?
    「せ、先輩!」
    「はぁ。俺はここでめちゃくちゃにしてあげてもいいんだよぉ」
    「〜っ先輩!?」
    「ほら、本当の事言ったら?」
    先輩の顔が近づいてきて反射的に目を瞑ってしまう。そして、重なる唇。
    「ん…んぁ…や、だぁ」
    「ん、ちゃんと言う?」
    私の上で妖艶に笑う。
    「優くん、は、弟…んっ!」
    また口を塞がれる。
    「大事な彼女の情報は知ってるに決まってるでしょ」
    その格好は?と、次は触れるギリギリで問われる。
    「…仕返しです」
    「へぇ、俺は騙されたしなぁ」
    俺も仕返ししないとねぇ。

    そのまま私は深く深く愛された。

    きゅん

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  19. 「せーんぱい!」
    この可愛い子は僕の彼女。
    「どうしたの?」
    「見てください!貰っちゃいました!」
    大きなくまを抱いて笑う優衣ちゃん。
    「誰から貰ったの?」
    「綺麗なお姉さんです、ね、まーくん」
    まーくん、という名前を呼びながら顔を埋める優衣ちゃん。そして、キスする素振りを見せる。
    嫉妬しちゃうよ。
    「優衣ちゃん、僕にはキスしてくれないの?」
    「えっ、せ、先輩!?」
    「この子、まーくんでしょ?僕を意識してる?」
    「せ、先輩…っ」
    「僕の名前は?」
    「ま、真緒、先輩…です」
    すぐ顔を赤らめる彼女はとても可愛い。
    「優衣ちゃん」
    「な…んっ」
    駅前とか気にしない。
    浅いキスを何度も降らせる。
    「ね、僕にキスしてほしいなら言ってよ」
    「ま、まーくんはぬいぐるみです」
    「じゃあ、僕のことも、まーくんって呼んでよ」
    ぬいぐるみだとしても、妬いてしまうからね、というと顔を俯く彼女。
    本当に愛おしいよ。

    きゅん

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  20. 「はぁ…」

    高校を卒業して、社会人になった私は彼氏である夏目くんの家にいた。

    「仕事、大変だもん」

    有名なモデルの夏目くんはテレビでも引っ張りだこだ。
    「寂しいよ…」

    「なぁにが寂しいの?」
    「な、なな夏目くん!? 仕事は!?」
    早めに切り上げた、と言って夏目くんは私の頭を撫でる。
    「仕事ばっかでゴメンな」
    「…大丈夫、寂しいけど頑張ってる夏目くんが好きだから」
    「オレも早く帰ってきたいのに」
    と、髪をすくい上げ、キスを落とす夏目くん。

    「ねぇ、今度から、二人で待っててよ」
    「え、」
    「意味、分かるでしょ?」

    分かる。
    分かるよ…。

    「オレは紬を幸せにできるかな?」
    「私なんかでいいの?」
    「オレが好きなのは、紬だけだし。今まで好きになったのも、これから好きになるのも紬だけ」
    約束、と言って指にはめるのは綺麗な指輪。

    「オレと、結婚してください」

    「はい、よろこんでっ!」

    きゅん

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  21. オレとあいつは犬猿の仲。
    顔を合わせては言い争い。
    「なんでそこの音程外すんだよ!」
    「翔湊だってそこのリズム狂ってたわよ!」
    あいつがピアノの旋律を作曲し、オレがそれに歌詞と音程をつける。

    しっかり歌って欲しいのは、オレの恋心の関係。
    どれだけあいつの事を思って曲を作っても。
    あいつには許嫁がいて、オレにも婚約者がいる。
    なんでこんな時代に、なんて思うけど。
    それがしきたりだから。

    「なんで翔湊が作る曲は恋愛系が多いのよ」
    「知るか、お前だって恋愛系の曲の時は感情込めまくってるじゃん」

    あいつが作った旋律をオレが弾き、オレが作った歌詞をあいつが歌う。
    それだけがオレとあいつを繋ぐただ一つの悲しい関係だ。

    一生結ばれない、悲しい、悲しい関係だ。


    「ねぇ、もしも、私が翔湊のこと好きだって言ったら?」
    中学生の頃の言葉、今でも覚えてるからさ。
    オレの曲だけを歌っていて下さい。

    きゅん

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