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  1. 10件ヒットしました

  2. 彼と付き合い始めて1ヶ月。


    いつもの帰り道、隣を歩く彼と一定の距離を保ちつつ他愛もない会話をする 。

    それだけでも私はときめいているのに 、彼の涼し気な顔が少し寂しくて。彼の手にそっと手を伸ばすけれど気後れしてしまう。

    「…っふ 」

    瞬きをしながら彼の方を見ると可笑しそうに小さく笑っている 。

    『?』

    「…素直に言えば?手繋ぎたいって」

    『っ』

    彼からの直球の言葉に心臓が跳ねる。


    いつからバレてたんだろう 、
    考えただけで 顔が熱くなってしまう 。


    それにしてもオブラートに言えないものか。


    「手貸してみ」

    彼にあっさりと左手をとられ 繋がれてしまう 。なんというか 意地悪でロマンチックが足りない様な気がした 。


    「手 小っさ 」



    けれど、しっかりと優しく繋がれた手が彼の意地悪さとは相対的で なんだか「好きだよ」って言われてるみたいだった 。

    きゅん

    7

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  3. 「そろそろ舌バグりそうなんだけど」

    『でも、いつも美味しいって言ってくれるじゃない。…それに他の人には頼めないし』

    申し訳なさそうにしながらも包みからクッキーの入ったラッピングを取り出す。

    「ほら、さっさと終わらせるぞ」

    彼女の手から奪い口に運ぶ。

    『どう?アドバイス通りにしてみたんだけど』

    「…涼也好きそうだな、けどまだまだ。没」

    『ダメかあ…』

    残念そうに肩を落とす彼女。

    「…ばーか。告白諦めろよ、別にアイツだけじゃねえだろ男は」

    (俺だって居るだろ)

    『…ダメ、頑張るって決めたんだから!』

    そう言い放ち、俺に背を向けて教室から出ていこうとする彼女の腕を掴む。

    「俺の方がお前の事」、

    喉まででかかった言葉は、涙目の彼女の顔を見た瞬間頭からすっ飛んだ。

    「…っ…明日はうまいの作れよ」

    『…馬鹿、当たり前』

    きっと永遠に言えない。お前が、君が…馬鹿だから。

    きゅん

    3

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  4. 「はー……痛え、」

    屋上のフェンスに寄りかかり腰をおろすと同時に騒がしい足音が入口から入ってきた。

    『…どうしたのその怪我!?』

    開口一番にそう言い駆け寄って来たのは、雨の日に拾ったペット。

    「…大袈裟なんだよお前、」

    目に涙を浮かべ騒ぐそいつの頭を無造作に撫でる。

    「…あいつら俺の命令無視したな…?」

    俺の居場所をバラしたのは押しに弱い特攻隊長か。

    『誰と喧嘩したの、…とにかく保健室行こ』

    俺を連れていこうとするチビの腕を引くと、小さな悲鳴を上げて俺の腕の中にすっぽりと収まった。

    (やっぱ拾うもんじゃねーな…)

    『へ…あ、あの、』

    先程までが嘘の様に赤くなって固まるチビ。

    「喧嘩なんかしてねえよ…」

    (よりによって相手がお前の兄貴とか…)

    「殴れねえ…。」

    心配そうに俺の顔を見上げるそいつに言えるわけもなく、ただただ誤魔化すように髪をくしゃりと撫でた。

    きゅん

    5

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  5. 新学期が始まり1週間、この時期にインフルエンザにかかり学校を休んでいた。

    『桜、見たかったな…』

    校門から数歩進みしゃがむと、地面に散った花びらを見つめる。

    「おはよう」

    突然背後から聞こえた声に振り返ると、去年同じクラスで仲の良い彼がいた。

    「体調はいいの?」

    私の横に立つと、目線を足元に落とした。

    「桜、散っちゃったね」

    『うん…』

    「…来年は、一緒に見よ?」

    『見れなかったら?』

    「そん時は、俺の髪ピンクに染めるよ」

    『ふふっ、何それ』

    「好きだよ…」

    『え』

    「え…笑顔!」

    焦ったように誤魔化すと、頭をポンポンと撫でられた。

    「来年、桜見るまでには言うから。だから、待ってて欲しい」

    プロポーズの様な言葉に思わず赤面していると、彼が手を差し出す。

    「手繋ぐ?」

    『ば、ばか』

    彼の冗談じみた言葉にすら胸を高鳴らせる私は、きっと彼に恋をしている。

    きゅん

    33

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  6. バレンタイン当日の放課後。私の幼馴染である彼は、高校に入ってから女の子に騒がれるようになった。

    (昔は、おばさんと私からしか貰えなかったくせに…)

    それが面白くなくて、去年からチョコレートを渡していない。

    『…帰ろう』

    鞄を持ち顔をドアの方向へと向けると、彼が無表情でコチラを見つめていた。

    (な、なによ)

    一瞬戸惑ったものの、反対側のドアへと向かう。だが次の瞬間、腕を掴まれた。

    「…待って。」

    気まづそうに目線をそらし、再度目を合わせた彼が口を開く。

    「…チョコ、待ってるんだけど」

    『…いっぱい貰ってるじゃん』

    自分で自分が可愛くなくて、思わず目をそらしてしまう。

    「お前のしか…」

    視線を向けると彼が赤くなった顔でそっぽを向き、決まり悪そうに頭をかく。

    「…待ってる」

    咳払いしながらそう告げると立ち去る彼。残された私の心臓だけが、妙にうるさくて仕方なかった。

    きゅん

    6

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  7. 『うう…寒い』

    (もっと厚着するべきだった…)

    突然の思いつきでコンビニに向かう途中、学校の目の前を通り過ぎる。

    (オバケいるのかな…)

    「先輩」

    ヒヤッとした手に手首を掴まれ心臓が飛び出そうになりながら、恐る恐る振り返る。
    そこにいたのは、私を慕ってくれる後輩君。

    『び、びっくりした』

    「すみません…あれ、お出かけですか?」

    『コンビニ…キミは?』

    「財布教室に取りに来たら先輩が見えて」

    何気ない会話に笑っていると首にマフラーが巻かれる。

    「…カイロ持ってきとけばよかったな」

    『キミが巻いてよ』

    マフラーを返そうと手を掛けるが、彼の大きな手によってその手を奪われる。

    「俺暑いんで、お気になさらず」

    引かれる手の先で「暑い」と白く息を吐く後輩君の優しい嘘に甘えてみたくて静かに歩幅を合わせる。『寒いよ』とキミが私のワガママに気づかないよう、口実をつけて。

    きゅん

    4

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  8. お昼休み。屋上のドアを開けると、隣の席の想い人である藤田君がフェンス近くに座って居た。

    「ふ、藤田君」

    彼に歩み寄るが、イヤホンをして目を閉じている為気づいてくれない。

    『藤田君?』

    「…」

    『藤田く』

    「何」

    二回目の呼びかけで目を閉じたまま返答する彼。

    (聞こえてるんじゃん)

    「…で、何」

    目を開けイヤホンを外すと聞き返してくる彼をジト目で見つめる。

    『じゃあ、…褒めて』

    「は?」

    『私を無視した罰。』

    「何それ…」

    呆れる彼に『早く』と催促すると少し間を置き口を開く。

    「…お前の口の動き、好き」

    『く…』

    「特に英語の発音する時とか、俺のお気に入り」


    『ば、馬鹿!』


    「褒めたんだけど?」


    普段意地悪で冷たい彼。

    今だってそう。

    なのに、優しく微笑む彼をまた好きになってるんだ。

    …私がこっそり『好き』って呟いたのは藤田君には秘密。

    きゅん

    6

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  9. 「ここ、座って」

    教室の窓の外は、もうすぐ夏だとはいえ暗く、街頭には明かりがついている。椅子に腰掛け窓の外を見ていると、不意に彼の手が私の後ろ髪に触れる。

    「やっと触れた」

    私の髪を梳きながら微笑む窓に写った彼と目が合い、思わず逸らしてしまう。

    「っと…、頭はジッとしててね」

    両手で頭を挟まれ前を向かされるとまた目が合う気がして目を伏せる。

    「昔と少し髪質変わったかな?」

    『傷んじゃったのかな、』


    「ううん…俺の好きな髪質に変わってるなって思っただけ」

    不意に彼の口から発せられる「好き」という言葉。ひとつ年上の彼にとっては、妹扱いで言っている言葉なんだろうけど、私は次第にその言葉を意識してしまう様になってしまった。

    「…なんだか最近顔赤いね」

    彼の言葉に鳴り止まない心臓。

    そんなのお構い無しに私の耳元で囁く彼。


    「ーーもっと俺のこと意識してしまえばいいのに」

    きゅん

    13

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  10. 放課後。図書室に入ると一番手前の席に座り、一つ年上の彼をいつも読書する振りをして遠くからこっそり見つめるのが私の日課。

    (そういえば、)

    席を立ち、前々から読もうと思っていた本を探すと、目が止まる。

    (あった。)

    手を伸ばすも、身長が足りない。

    ((スッ…))

    「あ…」

    後から手が伸びてきて、目当ての本が抜かれていく。

    (それ私が取ろうとしてた本…!)

    振り向くと、先輩が本を持って立っていた。

    「…君もこれ読むんだ?」

    手渡された本を受け取ると、コクリと頷く。

    (先輩が、目の前に…)

    赤い顔を隠すように俯かせると、少しして頭に((ポンポン))と、優しい重みが乗る。

    「…俺も好きだよ」

    (え…?)

    顔を上げると、席に戻って行こうとする先輩の姿が見えた。

    きっと、先輩は本のことを言ったのだろう。でも、それなら、彼の横顔が赤く見えたのは私の自惚れなのかな…?

    きゅん

    5

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  11. 今日はクリスマス。そして隣には、付き合い始めたばかりの可愛い後輩くん。
    付き合いたての私たちはキスどころか、手だって繋いだことすらない。

    「人多いッスね」

    彼のいう通り、午後五時前の今も多くの人で賑わっている。

    (そういえば…)

    「…去年も今から行くツリーを見に来たの」


    「そー…なんだ、元彼?」

    彼の問いかけに首を振り、従姉妹の子どもで幼稚園に通っている女の子だと伝える。

    「そっか、」

    私の言葉にホッとした表情を見せる彼。

    (嫉妬してくれたのかな…?)

    なんて、淡い期待を寄せてしまう。

    「急に泣き出しちゃって、ずっと手を握ってたの」

    (懐かしいなぁ。)

    「俺も…先輩と手繋ぎたい。」


    答える間も無くするりと奪われていく私の手。

    「あ…っ」

    指と指が絡んで、優しく包まれる。

    「…奪っちゃった」

    子どもみたいな笑顔を浮かべる彼氏くんは、たまにイジワルです。

    きゅん

    8

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