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  2. マネージャー業務にも随分と慣れてきた。

    男子への苦手意識も薄れてきて、最近テーピングを頼まれることが多くなった。

    「山田君はバスケは中学からなんだ!なんか意外」

    「え、そうかな!?」

    和やかな空気の中でテーピングをしていく。
    でもなぜか山田君と目が合わない事が気になった。

    「佐倉。これ着とけ。」

    急に掛けられた声は、気になっている先輩のものだった。
    差し出されたジャージに驚く。

    「どうしたんですか急に?」

    「いいから着とけ」

    強引に押し付けられたそれを羽織ると
    先輩の匂いがして、きゅんと胸が弾む。

    「どうしたのかな、先輩」

    「えーっと…言いづらいんだけど…」

    下着、見えてたからだと思う。

    山田君の発した言葉に見る見るうちに顔が火照る。

    「俺以外に見せんじゃねぇってことかもね。独占欲強いな、先輩」

    その言葉に顔が更に火照った。
    カッコよすぎます、先輩。

    きゅん

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  3. 「凛、帰らねぇのか?誰か待ってんの?」

    「特に誰も……もうすぐ帰る。」

    真生(まお)君が私の顔を覗き込んだ。

    「嘘は良いから。俺にはばれるって分かってるだろ?」

    「誰待ってんの?」

    「…御崎君。」

    「最近一緒に帰ってたっけ。でもそろそろ完全下校なるし、一緒に待つよ。」

    隣の席の椅子を引いて座る彼。

    「髪、乱れてんぞ。貸せ。」

    器用に髪をまとめてくれる。

    首筋に触れる指がくすぐったい。

    不意に、髪に柔らかいものが触れた気がした。

    「真生君、なんかした?」

    「してねーよ。ほら出来た。」

    「ハーフアップ?」

    編み込みも混ぜていて、少し凝っている。

    「綺麗だな。」

    「え?」

    「ッチ、髪がな!」

    「あはは、ありがとう!」

    彼は目をそらす。照れた時の癖だ。

    「もうそろそろ行くね。ありがとう。」

    手を振って教室をでた。


    「クソ。可愛くするんじゃ無かった。」

    きゅん

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  4. 「凛ちゃん、遅いわ。」

    「御崎(みさき)君!なんでここに?」

    寒さのせいか御崎君の鼻は真っ赤だった。

    「最近、暗いやろ?危ないかなって。」

    「こんなに寒いのに…なんかごめんね。」

    「こーゆー時は、素直に甘えてや。てか、俺が一緒に帰りたかっただけやし。」

    彼の口元に出来たエクボが、優しい笑顔を引き立てる。

    「フフッありがとう。」

    「いや冷静になってみたら俺、ストーカーみたいやわ。わー……ほんまにごめん!」

    「ううん。嬉しい。」

    冷たくなった彼の手を握ると、強く握り返された。

    「ほんまに、もう!」

    「どうしたの?」

    「そんなに可愛いことせんといて。」

    言われ慣れない言葉に、こちらまで赤くなってしまう。

    「罰として、このまま帰るで。」

    不貞腐れたようにいう彼。

    「全然、罰ゲームになってないよ。」

    「こら。そんなん言うたら、俺、嬉しくて死んでまうわ。」

    きゅん

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  5. 鹿島(かしま)先輩がいる空き教室のドアを開ける。先輩はしかめっ面で挨拶をしてくれた。
    「お待たせしてすみません!」

    「そんなに待ってねーから大丈夫。」

    「それで、その今日の特訓のなんですけど……先輩が私に三分間壁ドン、だそうです。」

    そういった途端、先輩の眉間にぐっとシワがよった。

    女子が苦手な先輩と、男子が苦手な私。

    同じ男バスで、一緒にマネージャーをしているけれど、ぶっちゃけ仕事に支障があるのは言うまでもない。

    それを解消するために主将が企画したのがこの特訓。

    お題は主将から。

    「えっと、壁ドンってあれだよな……。」

    「主将から見せられた少女マンガのやつですね……。」

    「……じゃあ、やるぞ。」

    トン、と優しく壁に触れた先輩はきっと私が怖がらないようにしてくれたんだと思う。

    ずっと上にある先輩の顔は真っ赤だった。

    三分間がこんなに長く感じたのは初めてだ。

    きゅん

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  6. 「おっと、お前荷物持ちすぎ。マネージャーだからって無茶すんなよ。」
    憧れの先輩から声を掛けられて、持っていた大量のボトルが手から零れた。
    「あーあ、ほら。」
    呆れた顔でも拾ってくれる先輩はやっぱり優しい。
    「ありがとうございます!」
    ボトルを受け取ろうと伸ばした手は先輩に掴まれた。
    「駄目。俺が拾ったから俺が持ってく。」
    「いやいや、私の仕事ですから。」
    断った途端にドンっという音が耳元で響く。これは……いわゆる、壁ドン。
    「いーから、俺に任せろ。」
    何も言えない私に先輩はにやっとして、いくぞ、と一言。
    「最近流行ってるからやってみたけど、お前チョロすぎ。そんなんだと悪い男にだまされそう。」
    「心配するから俺以外にはさせんなよ。」
    そっぽ向くようにして呟いた先輩は、耳まで真っ赤だった。

    きゅん

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