ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

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  2. 「先生!こいつ早弁してます」
    (やばい!ガリ勉ヤローにチクられた!)
    「凄い匂いだ!こらキヌタ!それもって廊下立ってろ!」

    (しめしめ。やっと手に入れた“期間限定大量ガーリック薬膳カレーラーメン塩辛トッピング付”。教室は空気入れ替えで大混乱中!ズルッ・・美味い!朝練で腹ペコのままじゃ勉強なんかできませ~ん)

    ガラッ
    「おい、テニスバカ娘」
    (ゲッ、告げ口ガリ勉ヤローだ。あれ?スープに何か入れてきた?)
    「オレの作った特製スパイスだ」
    (どれどれ、、う、うまい!そして顔!近い!)

    「オレのおかげでゆっくり朝食にありつけただろ?」
    (確かに・・おっと、更に近い!そして割とイケメン)

    「破天荒なおまえ見てると気分いいんだよ。あ、後でこれ舐めとけ。ビタミンCだ」
    (何だ?告げ口しといて。ん?これって確か、、)

    テニス大会で優勝の度に机の中に入っていたキャンディ。もしかして??ま、いっか。

    きゅん

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  3. 「あ~あ。涙だか鼻水だか」
    「だって~」
    ブヒー!
    放課後の屋上。幼馴染のカイトの差し出したハンカチに、マヒロは迷わず鼻をかんだ。

    カイトはマヒロの涙を親指で拭いながら
    「お、このまつエクいいじゃん。この涙量でもばっちりカール効いてるぞ!」
    「ほんと?(鏡を取り出し)わぁ、ばっちりだわ。
    このお店ね初めて行ったの!カナに紹介されて..ウェ~ン」

    泣き声が更に大きくなった。
    (やばっ!思い出させちまった。憧れの先輩と親友が実は恋人だったとは..しかし、うちの学校は山に囲まれてのどかだよなぁ。まぁ、田舎だけどこうして良い空気吸って、夕焼け見て)

    カイトはマヒロの頭にそっと手を置き柔らかくクシャリとした。
    「おまえが安心して俺の隣で泣いてるって、なんか..うん。悪くないや!ハハッ」
    「何よそれ~わけわかんな~い」
    甘えたように言うマヒロ。満足げなカイト。茜色の光が優しく二人を包んだ。

    きゅん

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  4. 「こんなとこで寝たら風邪ひくぞ。
    2年C組の子だね。
    ハロウィンパーティーはとっくに終わってるよ。」

    「ん・・生徒会長!
    どうして私のクラスご存じなんですか?」

    「さっき彼らが、誰かを探してるみたいだったから」

    バレンタインの時、下駄箱にチョコ入れただけの後輩なんて、わかるわけないか。

    「送って行こう」
    ドラキュラはマントを広げると、フワッと私を包み込み優しくハグした。

    すると耳元で
    「チョコありがとう」の声。

    「お返しのキャンディは今渡すね」
    先輩は口に含んでいたあめを、舌の上に口伝えに押し込んできた。

    膝ごと崩れ落ちそうな私を、逞しい腕が支えた。
    「明日から生徒会長の彼女。大丈夫だよ、俺が守るから・・」

    かすかに声が聞こえるけど、先輩の腕にしがみついてるのがやっと。
    ひとつだけ、はっきりわかる。
    恋人たちにとって、あめは甘くていやらしい。

    きゅん

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  5. 「まったく、ハロウィンだからってハシャギ過ぎよ。
    ほとぼり冷めるまで本読もっと」

    「さすが、全校一位の生徒は違うな~」

    「キャッ!
    机の下に隠れてるなんて!
    あ、メガネ落としちゃた」

    ぼんやり見えるドラキュラ伯爵が、私のメガネを持ちながら
    「おっ?不思議の国のアリスちゃん。
    メガネない方が可愛いなぁ~」

    「いいから返して!
    ・・・あ!先生」

    「君、いくら私が新任だからって、ため口はないだろ?」

    「す、すみません。
    先生たちも仮装してたとは知らず」

    「ハハ、冗談。
    今日はハロウィン。
    このやさしいドラキュラが特別に、君の願いを一つ叶えよ~」

    「じゃぁ、ここでキスして」

    私は先生に抱きつき唇を合わせた。
    深く。
    長く。


    「プハッ。
    まったく・・今日だけだぞ。
    明日からは、また僕たちの秘密を守るように!」

    「わかってます。
    あ~、早く卒業して先生と一緒に暮らしたい!」

    きゅん

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  6. バタッ

    「ちょっとタイム・・
    わぁ!全体重かけておっかぶさってくるな~」

    「よし、妖怪狐の尻尾をつかん・・ぐ、ぐるぢぃ~」

    片手で私を抱きしめ、もう一方の手でもぎ取った猫娘のしっぽを振りながら
    「ハハッ!作戦成功~!」と、リョータ。

    「わかったから離して」

    「やだっ。
    ナナオこそ体の力抜いたら楽になるよ」

    「ん?ほんとだ」
    リョータの胸、広くて気持ちいい。

    「こっち見て。ナナオ」

    おでこにキス。リョータの温度が伝わる。

    「痛て!」

    が、顎めがけて頭突きを一発。

    「こっちだよ~」

    キョトン顔のリョータを置いて屋上から駆け降りた。

    あ~びっくりした!
    心臓が飛び出そう。

    小っちゃい頃から、私はリョータのお嫁さんになるって決めてるんだから。
    あわてないで!

    きゅん

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  7. 卒業後はアメリカでダンスの修行をすると、親にも学校にも宣言した。
    県内屈指の進学校で私は完全な異端児。
    まぁ、それもあと数ヶ月だけど。

    さて、夕方のレッスンの為にちょっと寝とこ。

    「器用だな。立ちながら寝てる」
    わっ、目の前に人!
    せっかく退屈な教室から逃れて廊下に立たされてると言うのに。

    ・・確か音楽の非常勤講師。みんなイケメンって騒いでたっけ。

    「沙耶香、おまえ廊下で休めてラッキーって思ってるだろ」
    なんで私の名前知ってるの?
    高3は音楽の先生違うのに。

    「おまえ見てると、昔の俺みたいでな」
    前髪をクシャッとされた。

    「来年バークレー行くんだ。
    回り道したけど。
    同じアメリカだ、どっかで会うかもな」

    がんばろうぜ、と言い残し先生は職員室へ向かった。

    なんだ、ありゃ。
    でも、いやな気はしない。
    心配ではなく、信じられてると伝わったから。

    きゅん

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  8. 私が転校することを校長以外誰も知らない。
    みんな、ごめんね。
    大好きなクラスだったから、さよなら言うのがつらすぎたの。

    「一緒に帰ろうぜ!」

    よりによってトオルくん。
    一番さよなら言いたくない人。

    彼のポジティブな口調が、彼の声が・・彼が好き。
    いつも周囲を、私を笑顔にさせる。

    「手、つなご」
    言うより先につないでる。
    えっ?と顔を上げると、トオルくんは真っ赤な顔で
    「毎日電話する。いいな」
    チラと様子を伺うようにこちらを見た。

    「俺んとこのとーちゃん、校長と幼なじみでよ。
    クラスのみんなは、明日淋しがるだろうけど」

    「ごめん」

    「えっ?あ、そういうんじゃなくて。
    毎日、電話はしていいよな、あれ?」

    クスッ。
    さみしさと、うれしさと、おかしさと、いろんな感情でちょっと泣いちゃった。

    でも、つないだ手のぬくもりはトオルくんそのもの。
    温かいとはっきりわかる。

    きゅん

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  9. 「ああーー!」
    「ああーー!」

    「別の仮装しろよ!」

    「いくら剣道部の主将だからって譲れません!
    ドラキュラ気に入ってるんすから~」

    「女子なんだからこんな時くらい妖精とかお姫様とか、
    ・・そういうの着ろよ!いいな!」

    「はいはい、わかりました~と、見せかけて」

    先輩の首筋めがけてガブリと噛むフリをした。

    「隙あり!
    ハハハ~わっ!」

    体が宙に浮いた。
    先輩にお姫様抱っこされてる?!

    「同じかっこじゃ、いまいち雰囲気出ないが」

    首筋を甘噛みされてそのまま唇へ。

    「好きだ。俺と付き合え」

    もう一度キス。

    「拒否したら、明日からおまえだけ素振り100回追加・・」

    今度は私からおしゃべりな唇を塞いだ。
    「冗談じゃない!素振り100回追加なんて」

    びっくり目の先輩。
    その後、すぐに爆笑な二人。

    めでたしめでたし。

    きゅん

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  10. ガラッ!

    「ここにいたのね、ルカ!
    まぁ!まるで本物の天使。
    この羽もすごい!推薦した私も鼻が高いわ」

    この演劇はハロウィンの目玉なんだから、と言ってるとパッと電気が消えた。

    えっ?
    暗闇にルカだけが白く浮き上がっている。
    呆然としていると、その美しい輝きは私を抱きしめキスをした。
    意識が遠のいた。

    「今日だけ、本当の僕でいさせて。
    明日からまた人間として、遠くから委員長にあこがれる転校生に戻るから」

    ・・・

    大きな歓声で我に返る。
    カーテンコール中のルカと出演者たちが舞台そでの私に手招きしている。

    「委員長、早く!」
    脚本と演出を受け持った私も舞台中央であいさつした。

    隣のルカを見る。
    作り物の羽を背負い、人なつっこい笑顔で見つめ返された。

    夢か。私ったらまったく。
    クスッと笑ってると耳元で、

    「内緒だよ。一生堕天使のままになっちゃうから」
    と、ささやく声がした。

    きゅん

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  11. 「犯人はドラえもんに仮装した理事長先生、あなたです!
    生徒限定販売のカボチャプリンを仮装をした学生に成りすまし購入しましたね。
    ほらココ!理事長室の机にカボチャプリンの跡が残ってます!」

    「クックックッ・・」ドラえもんの不気味な笑い声。

    「魔法使い姿の探偵君、私が理事長に見えるかね!」
    着ぐるみを脱ぎ捨て、私はジャーンと登場した。

    「せ、先輩!何で!!」

    「ハッハッハー!
    これぞまさにTrick or Treat!
    なんてね~」

    「先輩の変装をこの僕が見抜けなかったなんて。
    何が探偵だ!また、修行してきます」

    「ジョークよジョーク!」

    「ううっ、先輩のことはすべてわかってるつもりだったのに。
    恋は盲目。名探偵の眼さえくらましてしまうんですね。
    一人にしてください!」
    そう言い残すと、彼は駆け足で出て行った。

    えっ?今のって告白??
    な~んかかわいくて笑っちゃう!

    きゅん

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  12. 「はい、マミちゃんお待たせ~」
    「やたっ!学食個数限定クリームパン」

    よくやった、お~しお~しって、まるでワンちゃん誉めるように顔中撫でまわされる。

    「ハヤト、『おい、よせよ!』とかって言わないね

    うちらもう高3だよ」

    「だって気持ちいいんだもん。
    あ、これ隣のクラスの男子から」

    手紙を渡すと鉄拳が飛んできた。
    おっ、なかなかの威力。

    「いつまでこう言うことしてんだっつの!」

    もう一発・・これはさすがにパーで受けるね。
    僕、これでも空手有段者なんで。

    「マミちゃんは我が校のアイドルなんだからモテて当たり前だろ?」

    「知らない!」
    僕をにらみながパンを食べる。
    この表情、幼稚園の頃からちっとも変わってない。
    かわいい!

    「もう言っちゃえば?」
    「?」
    「僕だけのものになりたいって」

    ほら、耳まで真っ赤。
    君はとっくに僕のもの!

    きゅん

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  13. 先輩が同級生と付き合ったって聞いたのは1週間前。
    以来、放課後になると屋上から二人が下校する姿をこうして見送るのが最近のマイブーム。

    暗い。そしてイタイ。
    でも、やめらんない。なんでだろう。

    納得したいのかなぁ
    二人が居るところを見て、もう私の手の届かない人だと。

    整理したいのかなぁ
    自分の気持ちを。
    私の『中心』だったから。
    先輩のいなくなった心の場所を他の、もっと自分らしいもので満たすために。

    な~んて、ね。

    あれ?もうとっくに校門出てる時間のはず

    「そんなにいっつも見られてたら」
    いつの間に隣に・・ぎゃっ!先輩

    「気づかねぇ奴は相当鈍感だよ。しかもめちゃ涙目ジャン」
    人差し指でやさしく私の涙をぬぐうと

    「おまえのことほっとけないって言ったら振られちゃったよ。
    どうしてくれる?ん?」

    夕陽に照らされた先輩の笑顔。
    胸キュン通り越して死にそうです。

    きゅん

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  14. 「おい」

    よりによって、今一番会いたくない人!

    「何やってんだ、こんなとこで。
    昼になると真っ先に学食に駆け込むおまえが。
    飯は?食ったか?」

    「先生、さっき理事長室にいたあの女性、先生の婚約者だってみんなうわさしてるけど」

    「そうか。
    そんなことより、飯だ飯!!
    まだならほら、一緒に行こう」

    ふいに手をグッと引っ張ると、そのまま自分の胸に私の頭をうもらせた。

    「それでふくれてたのか?
    あれは俺の姉貴だよ。今朝パリから帰国したばかりなんだ」

    ぎゅつと抱きしめ、私の頭に口づける。

    「姉貴には言ってあるんだ。
    卒業したら結婚したい子がいるって。
    ・・・会ってくれるよな?」

    「えっ」

    見上げる先に、先生の笑顔。

    はにかんで、小さく頷く私。

    イチョウの黄色い葉がさらさら揺れて、光がこんなに澄んでいる。

    今日の
    この秋を忘れない。

    きゅん

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  15. 「一年のきみにとって彼女は先輩じゃないか」

    「フン、なによ!あの子ったら、二年のくせに私より子供っぽくて!!それにあの子の心が別のところに向いてるの知ってるでしょ?」

    「君!」

    「ごめんなさい。こんな姿、自分でもイヤ。
    でも、先輩があんまりあの子のことばかり気にするから」

    「僕が?そう見えるか・・」

    いや!そんな遠い目をしないで!
    ・・やっぱり、あの子のことが好きなのね。
    先輩も、片想いのつらい恋をしてるのね。

    涙があふれた。
    自分と先輩をこんなに苦しめるあの子が憎らしい!

    けど、なぜだろう。こんな時なのに、
    誰かを本気で想ってる先輩の姿がいつになく美しく見えた。

    少しハッとして、すぐにいつもの笑顔になった先輩。

    私の頭をぽんぽん。
    「部活、遅れるな。先行ってるよ」と去って行った。

    ああ、大好きです先輩。
    先輩が誰を好きでも、この気持ち、少しも揺るがない。

    きゅん

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  16. 「もっと腹に力入れろ。
    もしかして、腹減ってるのか?
    アンパンあるぞ、食え」


    とりあえず、食べて時間を稼ぐか。

    「モグモグ...
    どうして私なんかを?
    先生の歌のレッスン受けたい子なら他にたくさんいるのに」

    「おまえじゃなきゃ、意味ないんだ」

    「・・・」

    「よし、食ったな。急に動くと良くないからちょっと休憩」

    先生は「消化にいい音楽」だと言う持論で
    ドビュッシー『月の光』を弾く。

    なんて美しい音色 旋律 そして 姿。


    曲が終ると、先生はじっと私の眼を見つめた。

    「二度と」

    「え?」

    「私なんか、なんて言うな。
    誰よりもおまえの才能を信じてる俺に失礼だぞ」


    未来に対する不安を一掃してくれた
    宝物のような一言。

    きゅん

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  17. 放課後。
    立ち入り禁止の屋上であいつは寝そべっている。私は隣に仰向けになった。

    「空がきれい」ミントの煙が鼻をくすぐった。

    「バカ、なにやってんだ!こんなとこ見られたらおまえまで退学になるぞ!」あいつは慌てて上半身を起こし、くわえてた火を消した。

    「パパーン」軽くクラクションの音。
    校門が開き、ぬめっとした黒い車が校内に入ってきた。

    「中学に入って急に転校しちゃうんだもん」
    「仕方ねぇだろ。ガキは非力だ。ほら、迎えが来たぞ」

    わたしはあいつに唇を重ねた。
    ずっと時間が止まればいいと思った。

    「ずいぶん探したわ。
    日本が恋しいって駄々こねて3ヶ月だけこの学校に入れたけど
    ・・今度ニューヨーク戻ったら数年は日本に来れない。
    でも必ずまた会いに来るから」

    立ち去ろうとする背中をふいに抱きしめられた。

    「ああ、またな」

    その言葉。腕のぬくもり。

    見えない確かな絆を感じた。

    きゅん

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