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  1. 7件ヒットしました

  2. 数学の宿題を忘れた私は放課後教室に残って問題を解いていた。

    「頑張ってください先輩!」

    「莉央、終わったらアイス奢ってやるから頑張れ」

    そう言って私をのぞきこむ二人は、後輩の旭くんと幼馴染みの竜。

    最近、私がこの二人のどっちかといると、いつの間にかもう一人も現れる。

    「旭、どうせお前2年の内容なんて分からなくて退屈だろ?さっさと帰れ」

    「心配頂かなくても大丈夫です。竜先輩こそ先にお帰りになっては?」

    接点なさそうな二人、楽しそうに話して…いったいどこで仲良く?

    聞いてみると

    「仲良くないです!…ただ僕が好きな人と二人になろうとするといつも邪魔しに来るんですよねぇ、竜先輩は」

    「こっちの台詞だ」

    「え?二人好きな人がいるの?」

    知らなかった!私が驚いて聞くと、一瞬沈黙が流れた。そして

    「「伝わってねぇ~」」

    二人は同時に私の方を見て、ため息混じりにそう言った。

    きゅん

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  3. 「京司くん!あ、じゃなくて東条センセ!」
    「…美希?」

    驚いた顔の京司くん、もとい東条先生に、私はニッと笑ってみせる。

    京司くんは、近所に住む昔から交流のあるお兄さんで、働き始めて2年目の教師。そして私の好きな人。

    彼が勤める学校に入るために、内緒で死ぬほど勉強したのだ。

    「びっくりした?」

    絶対喜んでくれると思ったのに…

    「…なんでいるんだ?」

    あれ、機嫌悪い?

    先生は強引に廊下の隅の方へ私を引っ張って行く。

    「お前なぁ…何でうちの学校に…とにかく、あんま学校で話しかけんなよ」
    「…はい」

    厳しめに言われて落ち込む。

    「ったく…生徒と教師の関係じゃ、好きだって言えねぇじゃん」
    「え?」
    「何でもねぇよ」

    彼のぼやきは小さすぎてよく聞こえなかった。

    まあ、良い。
    絶対に、私がこの学校に入ってくれて良かったって、東条先生に思わせてみせるんだから!

    きゅん

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  4. 母校の文化祭。これだけ大勢の人がいるのに、すぐに彼女に気づいたのは、我ながら不思議だと思う。

    玲也には、彼女だけは見間違えない自信があった。

    近づいて、彼女の名前を呼ぼうとする。しかし──

    「優羽ちゃ…」

    「赤崎さん!」

    玲也が彼女の名前を呼ぼうとしたのと、焦げ茶色の髪をした男子生徒が彼女に駆け寄って行ったのはほぼ同時だった。

    男子生徒に気づいて会釈し、親しげにする優羽を見て、玲也は胸がズキッとするのを感じた。

    今、優羽が見せている顔は、学校というこの空間でしか見せない、特別なものに思えた。

    普段、店でしか会わない玲也には知ることのできない、優羽の顔。

    (俺、こう考えると、優羽ちゃんのこと、全然知らないんだな…)

    きゅん

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  5. 手作りチョコって初めてかもしれない。
    今まで誰かにあげたのってコンビニの10円のヤツくらいだし…
    ま、今回も友達の美羽が作るのに協力したついでに作っただけなんだけど…
    つまり、あげる相手がいない

    「はあ、せっかくだから誰かにあげたかったけど…自分で食べるかな」

    あたしはそう呟きながら所属する美術部の部室に入る。
    部屋には、イケメンで有名な川野先輩が一人で窓際に座っていた。

    「川野先輩!ちょうど良かった。チョコ、余らせちゃって…もったいないから貰ってくれませんか?」

    先輩はチラリとこっちを見て言い放つ

    「嫌だ」

    え、そんなハッキリ?ちょっとショック

    「そんなこと言わずに…」
    「本命じゃなきゃ、嫌」
    「え…どうして」

    川野先輩はフッと笑う

    「決まってんじゃん、俺はお前が──倉本里菜のことが好きだから」

    気がつくと先輩の顔がすぐそこにあって、その唇があたしの唇に優しく触れた。

    きゅん

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  6. 俺は廊下に立ち尽くす美羽を見つけ駆け寄る。

    クラスの連中が「赤崎美羽がチョコを持っていた」と騒いでいたのを聞いて慌てて探しに行ったとは格好悪くてさすがに言えねぇ

    だから…美羽がそのチョコを俺に渡してきたのにはかなり驚いた。

    これは、友チョコってやつか?
    美羽に限って本命は期待できねえか…


    「剣斗のことだからたくさん貰ってるとは思うけど」


    喜びに浸っている時、美羽にそう言われて思わずムッとする。


    「っ…俺は美羽以外から受け取るつもりはねえよ」


    言ってから気がつく
    これ、ほぼ告白じゃねえか

    だが肝心の本人には伝わらなかったらしい。


    「そうか…里菜からは貰ってたような…」

    「あいつの近所で買ってきた駄菓子のチョコはノーカンだろ」


    苦笑すると、美羽もつられるように笑った。


    やべぇ、それは反則。かわいすぎる

    とりあえず今はこのチョコと美羽の笑顔で十分か…

    きゅん

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  7. 私は廊下に立ち尽くしていた。

    手には友達の里菜と妹に協力してもらって作ったチョコ

    …あいつに──幼なじみの剣斗に渡したいけど、何て言って?

    いつものお礼であって他意はない…はずだ。


    その時、背後から名前を呼ばれた


    「美羽?」

    「うわ、剣斗!」

    「うわって何だよ」


    そりゃ考えていた人が目の前に現れたら驚く。

    私は思いきってチョコを手渡す。


    「え?俺に?」

    「ああ、うん…剣斗のことだからたくさん貰ってるとは思うけど」


    私がそう言うと剣斗は声を荒くした。


    「っ…俺は美羽以外から受け取るつもりはねえよ」

    「そ、そうか…?里菜からは貰ってたような…」

    「あいつの近所で買ってきた駄菓子のチョコはノーカンだろ」


    そう言って笑う剣斗につられて、私も自然と笑顔になる。


    同時に、私からしかチョコを受け取らないと言われて、安心している自分に気がついた。

    きゅん

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  8. 「美羽!一緒に帰ろ♪」


    後ろから抱きついてきたのは幼なじみの里菜だ。


    「里菜。剣斗は?」


    私はいつも一緒のもう一人の幼なじみのことを聞く。
    二人は自他共に認める「変わり者」の私とずっと仲良くしてくれている。


    「ふふ、告白されてんのよ!美羽も油断してるととられるよ?
    …噂をすれば」

    「悪い、待たせた」


    走ってきた剣斗が私の肩を叩く。


    「告白されるとか、生意気ー」

    「あ?里菜、お前まさか美羽に言って…断ったからな?」


    剣斗は何故か必死に私に弁明する。


    「モテるんだな…剣斗」


    どうしてか分からないが、胸のあたりがモヤっとする。


    「あのなあ、俺は昔から美羽一筋…あ」

    「?」


    何かを言いかけた剣斗の顔が真っ赤になる。


    里菜はそんな私達のやりとりを見てニヤリと笑う。


    「美羽って人の気持ちにも自分の気持ちにも鈍感…
    さっさとくっつけばいいのに!」

    きゅん

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