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  2. 「先輩、今日もお疲れ様でした」
    「うん、お疲れ悠希」
    生徒会が終わって、悠希が挨拶してきた。

    一歳下の悠希はずっと一緒だった。
    けれど流石に高校に入ってからは、敬語を使ったりと距離を感じるように。
    姉貴分の私としては成長して嬉しいやら、ちょっと寂しいやらで、複雑だ。
    「悠希、もう外暗いから一緒に帰ってよ」
    「奏先輩の家、すぐそこでしょう?」
    「いいじゃん。行こ?」
    「…別にいいですけど」
    少し強引に誘って歩き出した。
    「最近暗くなるのも早くなったからねぇ。か弱い女子高生には危なくて」
    「それ、自分で言うんですか。…大体、危ないって言うなら、男と二人きりもダメでしょう」
    「あはは、悠希は弟みたいなもんじゃんか」
    そう笑うと、悠希の足が止まった。
    「…悠希?」
    「それ、本気で言ってる?」
    「え?」
    急に顔が近付いてきて。
    間近で。

    「俺が一番危険だって、奏の身体に分からせてあげようか?」

    きゅん

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  3. とても天気が良かったから弁当は屋上で食べよう。そう思っていたけどベンチには先客がいた。同級の佐山君だ。

    いつも不機嫌そうな顔なのに、寝転がって空を見上げる顔は、日向ぼっこする猫みたいで可愛かった。
    ちょっとドキッとする。
    って、佐山くんが寝てたらお昼食べられないや。仕方ない、諦めよう。

    小走りで戻ろうとすると、
    「おい、どこ行くんだよ」
    「えっ?」
    「昼食いたいんだろ? 座れよ、ここ」
    佐山くんが自分の寝ているベンチを示す。
    「いや、でも、そしたら佐山くんが…」
    「いいんだよ。だって――」
    そう言うと、半ば無理やり私をベンチに座らせた。
    そして、私の太ももの上に自分の頭を乗せて、
    「こーすればいいだろ?」
    無邪気に笑った。

    青空が明るくきらめく。
    日光がさんさんと降り注いでいる。
    だから、そう。
    こんなに私の顔が熱いのも、佐山くんが輝いて見えるのも。
    ぜんぶ、きっと、太陽のせいだ。

    きゅん

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