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  1. 172件ヒットしました

  2. 「あっちゃん、進路決めた?」
    「いやまだ。睦美は?」
    「看護師さん!」

    睦美のナース姿かぁ。
    想像してみると…うん、可愛い。
    でもちょっとドジだから心配だな。
    ま、医者がしっかりしてれば大丈夫だろ。

    『睦美君、特別に個別指導してあげるよ』

    なーんてキザな医者だな。
    あ、ちょっと待てよ、
    おい、睦美、イケメン医者だからって、
    そんな簡単に……っ

    「でね、結婚式はー」
    「ダメだ!そんなの許さない!」
    「あっちゃん?」
    「…あっ?」

    やばい、妄想が先走って!
    いやでも結婚?
    やっぱダメだ!

    「おじいちゃんおばあちゃんになってもずっとあっちゃんと一緒にいたいのにな…」

    進路希望の枠の外に、可愛い文字で
    『あっちゃんのお嫁さん』って書いてある。

    「いや、むしろ死んでも離さないし」
    「ほんと!?子供もいっぱい作ろうね!」
    「意味分かってる!?」
    「…?」

    焦らず2人で大人になろうな!

    きゅん

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  3. 昼休みとはいえ1月の屋上は風が冷たい
    お箸を持つ手がかじかむ…

    「教室で食べたかったな…」

    これはいわゆるラブレターというやつ
    初めて貰って嬉しかった

    でも、それが女子達を怒らせちゃうなんて…
    皆、私を睨んでた
    思い出すと涙が…

    「…ぐすっ」
    「のん、1人で何してるの?」
    「~洸ちゃん!?」

    いつの間にか幼馴染の洸ちゃんがいた

    「何でもないよ…」
    「ふーん。あ、のんのおばちゃんの卵焼き、も~らい」

    美味しそうに食べるなぁ…

    「でさ」
    「ん?」
    「あんな奴らほっとけよ」
    「洸ちゃん、知って…」
    「友達なんて面倒くさいだけだし」
    「でも…あっ」

    ラブレター取られちゃった

    「これものんには必要ないだろ」
    「そんな事言ってたら私一人になっちゃうよ…」
    「あーもー泣くな」

    洸ちゃんは俯いて髪をクシャってした後、

    「のんには俺だけいればいいの」

    チラッと視線を向けてこう言った

    きゅん

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  4. 「おいしい~」

    冬に食べる肉まんは格別!

    「おい、丸子。肉まんみたいな顔してまだ太る気か」
    「あっ、海斗も食べる?」

    私、繭子なんだけど。
    この幼馴染の口の悪さは慣れっこ。
    スルーして肉まんを差し出すと…

    「バッ…!誰が丸子の食べかけなんかっ」
    「じゃあ、俺が貰うね」

    ひょいっと私の腕を掴んで肉まんを頬張ったのは海斗の双子の兄。

    「風斗もいたんだ」
    「うん。ご馳走様」

    「風斗!テメーそれは俺のっ」
    「繭子の食べかけはいらないって言ったの海斗だろ?あ、繭子…」
    「なぁに?」
    「ついてる」

    風斗の親指が私の口元についた肉まんの具を掬い取ろうとしたその時。

    「繭子は俺のだっつってんだろ!」
    「海斗!?」
    「俺のだよね?」

    海斗の唇が近付いたと思ったら今度は風斗に引っ張られて!?

    睨み合う2人。
    私だってどっちも大好きなのに…
    肉まんみたいに仲良く半分こなんて出来なくて辛い…

    きゅん

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  5. 「りっくん、帰ろー」

    幼馴染のすぅが手を振って駆け寄ってくる

    ちょー可愛い
    可愛すぎて何か…

    「やだ。今日はすぅとは帰らない」
    「え、何で…?」

    急に苛めたくなった
    我ながら子供っぽいとは思うけど

    「私、りっくんを怒らせるような事した?」
    「怒ってはない。困ってはいるけど」

    その顔
    俺に冷たくされて、しゅんってしてる
    可愛すぎて困る

    「クラスの女子と帰るわ」

    もうちょっとだけ苛めたい
    絶対すぅはヤキモチ妬いてほっぺた膨らますじゃん?
    そこで俺が優しく抱きしめて甘く囁く
    ギャップ萌えってやつで、すぅはもっと俺の事を…

    「分かった。私も他の男の子と帰るっ」
    「へっ!?」

    ほっぺた膨らませて俺に背を向けて走り出す
    ちょ、ちょっと…

    「すぅ、待って!ごめん!俺が悪かった!嫌いにならないで!」
    「仕方ないなぁ~」

    ニタッと笑うすぅ
    俺かっこわる…

    惚れたもん負けってやつっす

    きゅん

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  6. 小さい頃よく繋いでた渉の手
    その手が今、私を壁際に追い詰めている

    「お前、何のつもり?」

    怒気を孕む声
    いつの間にか声変わりしてた

    私を見下ろす冷たい目
    身長抜かれたのはいつだったっけ

    ずっと隣の特等席で見てきた


    「いつまでも周りウロついて説教ばっか。うぜぇ」
    「渉が心配ばっかかけるからでしょ。おばちゃんだって…」
    「はぁ…これだから幼馴染とかめんどくせぇ」
    「幼馴染とか関係ない。私は渉の事…」

    想いが溢れそうになった私の口を渉の手が塞ぐ

    「俺はお前なんか…」


    ねぇ、私が欲しい言葉は『好き』なんかじゃないよ
    そのまま『嫌い』って言って

    眼鏡の奥の瞳を揺らさないで
    唇を震わせないで
    早くその手で突き放して

    お願いだから…

    嘘。やだ
    『好き』って言って…

    ずっと隣で見てきたのに渉の気持ちだけが分かんない
    ずっと残酷な優しさで私を縛り続けてる

    無自覚な渉はずるいよ…

    きゅん

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  7. バタバタと廊下を走る音。
    ドアの前でブレーキ音。
    勢いよく開くドア。

    「先生、トリックオアトリート!!」
    「どっちもお断り」
    「えぇ~っ!?」

    息を切らした梨奈がガックリと肩を落とす。
    そこまでは想定内だったんだが…

    「はぁ…」
    「先生、どぉしたの?」

    まさか俺まで溜息を吐く事になるとは…

    「何でナースのコスプレしてないんだよ」
    「え、先生、ナース萌え?」
    「悪いかよ」
    「じゃあ、保健の先生じゃなくてお医者さんになれば良かったのに」
    「大人には大人の事情があるの」
    「そっか。でもそのおかげで先生と出逢えたから嬉しいよ♪」

    可愛い事言いやがって。
    仕方ないな。

    「ほら、お菓子」
    「ありがと!」
    「梨奈からは?」
    「ないよ」
    「じゃ、悪戯していいんだよな?」
    「えぇ!?」
    「これ。包帯女とかどう?」
    「フェチすぎる!」

    俺の腕の中で包帯に絡まる梨奈は、禁断の甘いお菓子みたいだ。

    きゅん

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  8. 一度聞いたら忘れられない、癖のある声。
    インディーズの頃から応援してた彼らの歌がテレビから聞こえない日はない。
    だから私は今日もテレビの電源をそっとオフにする。


    『元カノも好きだったバンド』
    嘘をつけないアイツが言った。

    『もう忘れてるから大丈夫』
    嘘つき。

    『いつか一緒にライブに行こう』
    嘘つきなアイツと一緒にライブに行ったのは、アイツの事を”嫌い”とふったはずの嘘つき元カノだった。

    やっぱり嘘つき同士お似合いだね。
    アイツらが好きなものなんて大嫌い。
    もう何も聞きたくない。


    「おーい、聞いてる?」
    君の声で意識が現実に引き戻される。

    「な?このインディーズ、いい感じだろ?」
    耳に当ててくれたイヤフォンから聞こえるのは、あの声よりも私好みの癖になる声。

    「お前も好きになってくれたら一緒にライブ行こうな」

    君とアイツは違う。
    信じたいのに…

    大好きだからすごく怖いの。

    きゅん

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  9. 「うん、上手になったね」
    「響先輩のおかげです」

    放課後、響先輩にピアノのレッスンをお願いしてる

    去年のコンクール
    緊張で指の震えが止まらなかった
    あの時の周りの冷たい視線を思い出すとまた息が…

    怖い怖い怖い怖い…っ

    「なーのはちゃん」
    「響先輩…?」

    背中に温もりを感じる
    先輩がぎゅってしてくれてるんだ…

    「指、震えてるよ」
    「大丈夫です。今年こそは…」

    力を込めて指をグッと握りしめる
    すると響先輩の手が私の両手を包み込んだ

    「じゃんけんみたいだね」
    「え?」
    「僕パー。なのはちゃんはグー。僕の勝ち」

    急にどうしたんだろう?

    「僕が勝ったからお願い聞いてくれる?」
    「えっと…?」
    「本番、僕の為だけに弾いて欲しいんだ」

    そして私の指にちゅっと唇をつけた

    「緊張しないおまじない」

    顔見えてなくて良かった…
    でも震えは止まったけど、次は指先まで真っ赤になってるかも…

    きゅん

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  10. 「総ちゃん、そこに座ってください!」
    「ん?」

    ちっちゃい頃は私より背が低かった総ちゃんに久しぶりに見上げられてる

    えっと…
    『彼氏の肩に手を置いて唇を近付け――』

    ちゅっ

    「芽衣!?」
    「ど、どうですか?」
    「…めっちゃ嬉しい」
    「良かったぁ」

    雑誌に書いてた通り!

    「芽衣、こっち。よいしょ」
    「うゎ」

    総ちゃんに抱っこされて机に座らされる
    おっきな手が私のほっぺを包んで…

    ちゅっ

    「ふふ、ほんと嬉し…っん?」
    「芽衣、口開けて…」

    え、待って…キスってこんな…
    こんなの雑誌に載ってなかったよ!?

    「っふぁ…総ちゃ…何でそんなに慣れてるの…?」
    「あー…」
    「…そっか、彼女いたもんね」

    幼馴染が私の知らないとこで先に大人になってたのがちょっと寂しい

    「ごめんな」
    「私こそ何か…ヘタでごめんね?」
    「芽衣の事大好きだから今までで一番気持ちいい。俺、今めっちゃ幸せ」

    きゅん

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  11. 「10分休憩です」

    よし来た!
    タオルを握りしめて彼氏の元へ走る。

    「おーい、ひなた君。あれ?」

    女の子がひなた君にタオルを差し出してる?

    「お疲れ様、どうぞ」
    「いいの?ありがと」

    いやいや、よくないよ!

    「あ、あこ先輩」
    「べーっだ!」

    ひなた君が私に気付いたけど。
    もう知らない!

    そっぽ向くと部長がいた。

    「部長、汗だくですね」
    「外は暑いよなぁ」
    「これ、タオル使ってください」
    「お、サンキュ…」

    「何で部長に渡すんですか」

    ひなた君!?

    「じ、自分勝手な事言わないでよ!先に浮気したのはそっちでしょ!?」
    「俺はただ渡されただけでどこにも行ってないよ。でもあこ先輩は自分から他の男に渡しに行った。そんなの俺が許すと思います?」

    ほんと自分勝手な彼氏!
    でもね。

    「うん。もうどこにも行かない。ずっとひなた君の傍にいる」
    「よく出来ました」

    大好きなんです。

    きゅん

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  12. 陽平と一緒に登校出来る幸せ。
    でも学校が近付くと不安が増す。

    「陽平くん、おっはよ~」
    「うゎ、抱きつくなよ!」

    今日の子は可愛い系。
    あれ、でもこの子って確か彼氏が…

    「おい、他の男に抱きつくなって!」
    「だって陽平くん、かっこいいんだもーん」
    「浮気だ浮気!」
    「はいはい。じゃ陽平くん、教室でね~」

    嵐のように去った2人。
    彼氏の方はまだ拗ねてるみたい。
    でも、腕を組んでなんだかんだ仲良さそう。

    「相変わらずモテるね」
    「浮気相手にされて泥沼見るとこだったんだぞ」
    「昨日の美人さんは?」
    「あ~、あの子は結構マジ…」

    照れ顔の陽平

    「浮気…」
    「ん?」
    「したらダメだよ」
    「気が早いって!」

    ずっと隣にいるのに。

    『陽平のお嫁さんになる!』
    『いいよ!』

    約束したのに。

    「浮気者」って言う資格すらなくて胸が苦しい。
    どうして双子の兄を好きになってしまったんだろう…

    きゅん

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  13. 「うち来る?」
    「えぇ!?」

    同じクラスの淳と付き合い始めて一か月。
    無口だし、ぶっちゃけ何考えてるか分かんない。
    そんな淳から突然のお誘い。

    「行く!」
    「電車こっち」
    「うんっ?」

    緊張して声が!
    だって彼氏に家に呼ばれるっていう事は…

    「今日ご両親は…?」
    「いない」

    その時、淳の携帯が鳴った。
    私の心臓も大きく鳴る。

    「ごめん。ちょっと待って」
    「どうぞどうぞ!」
    『もしもし、姫香?』

    え…誰?

    『分かった。泣くな。お前の事ほっとけない。すぐ行く』
    「な…にそれ!」

    電話を切った淳のほっぺを思いっきり引っ叩いた。

    「いた…」
    「堂々と他の女に会いに行くなんてバカにしてんの!?」
    「違う」

    私の手を力強く掴んだ淳は真剣な顔。

    「妹が熱出した。俺の彼女に移したくないって泣いてる」
    「妹さんが…?」
    「それでもお前に一緒に来て欲しい。大事な妹に紹介したい。ダメ?」

    きゅん

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  14. まただ
    颯先輩を迎えに3年の校舎に行くと女の子に囲まれてる

    「…颯先輩」
    「あぁ、蜜。何?」
    「今日、映画観に行く約束…」
    「あ、その映画こいつと観たわ」

    女の子を指差して言う

    「そんな酷いです…それって、う、浮気…」
    「はぁ?こんくらいで浮気とかお前心狭いのな」

    やっと付き合って貰ったのに
    こんな事で怒らせて捨てられたくない…

    「ごめんなさ…」
    「謝んなよ」
    「…澄人先輩?」

    私の言葉を遮ったのは颯先輩の友達の澄人先輩

    「蜜が謝る必要ないだろ。颯が悪い」
    「澄人には関係ねーだろ」
    「あるね。だって…」

    グイッ

    「きゃっ」

    澄人先輩に肩を抱かれる

    「蜜は俺のもんだもん」
    「は?蜜、お前こそ浮気してんじゃん。こっち戻れ」

    颯先輩が私に手を伸ばす

    「今更惜しくなってもダメ。蜜は俺が貰う」
    「澄人先輩っ?」
    「じっくり時間かけて颯より俺に溺れさせてあげるから覚悟して?」

    きゅん

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  15. 放課後の職員室。
    せっかく先生と2人きりだったのに…

    「先生、お菓子あげる!」
    「僕なんかの為にわざわざありがとうございます」

    『僕』だって、そんなの…

    「似合わない、って?」
    「そんな事っ」
    「桜はすぐ顔に出る」

    貰ったお菓子を早速開けながら先生は笑った。

    「桜も食べる?いっぱいあるし」

    そう、これだけじゃない。
    先生の机の上には調理実習のお菓子が山のようにある。

    「いらないです。どれも先生への気持ちが詰まってるから…」
    「皆、可愛いよな」
    「先生のバカ!浮気者!」
    「桜?」
    「誰にでも優しくして勘違いさせて可愛いとか…!」

    すると先生が私の顎をクイッと持ち上げた。

    「生徒を大事にする『僕』は嫌いですか?それとも桜だけを大事にする『俺』が好き?」

    本当は分かってる。

    「ごめんなさい…どっちも好き…」
    「桜のその浮気は俺を喜ばせるだけだな。可愛すぎるから許してやるよ」

    きゅん

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  16. 「リカ、何で上級生と喧嘩なんかしたの?」

    理事長室で先生…従兄弟のハル兄ぃが尋ねた

    「…別に。」
    「ふてくされてたってしょうがないでしょ」

    私の頬を優しく撫でる

    「リーカ?ほら言って?」
    「ハル兄ぃには関係ないって!」

    思いっきり跳ねのけた手
    ハル兄ぃはそれをじっと見つめて…冷たい目をした

    「あ、ごめ…きゃっ」
    「そんなに口閉ざしたいなら手伝ってやるよ」
    「…んっ」

    私をソファに押し倒して唇を奪う
    いつもは優しいキス
    今は何度も何度も荒々しく私の口の中を犯す

    「…っんはぁ…」
    「言う気になった?」
    「…だって先輩達が…理事長のおじい様のコネでハル兄ぃはここの先生になったって…」
    「何だ、そんな事」
    「そんな事じゃ…っん」
    「こうやってリカと2人きりになるために理事長室を貸切に出来るんだから、俺はおじい様の権力に感謝してるけど?」

    今度は優しいキスをしながら悪戯っぽく笑った

    きゅん

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  17. 「今夜9時屋上のプールな!女子は可愛い水着必須だぞ」

    夏休み、プールに忍び込む計画。

    「めぐ、羽鳥くんは誘わなくていいの?」
    「羽鳥はこーゆーの興味ないから」

    幼馴染の羽鳥をチラっと盗み見るけど無関心な顔。
    ま、いーけど。


    「ひゃ~、夜中のプール最高!」

    気持ち良さそう!
    早く入りたいけど、でも…

    「めぐ、どうしたんだよ?」
    「早くパーカー脱ぎなよぉ」
    「俺が脱がしてやる♪」

    「あ、待ってっ」

    男子にパーカーを奪われてしまった…

    「おぉ、水着可愛いじゃん」

    皆は思ったより普通の水着…
    1人気合い入れ過ぎて恥ずかしい!
    涙出そう…

    「めぐ、何してんの」
    「羽鳥…何でここに?」

    私にパーカーを被せ、ふわりとお姫様抱っこする。

    「バカだな」
    「うるさい…」
    「バカだろ」
    「…うん、ごめん。ありがと」

    羽鳥はくすっと笑って私のおでこにキスして屋上から連れ出してくれた。

    きゅん

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  18. 「なーなー、瞬」
    「何ですか、藍先輩」

    キャンバスに向かってる瞬に尋ねる。

    「どうして私なんかを描くんだ?もっと良いモデルいるだろ?」
    「…?藍先輩が綺麗だからに決まってるじゃないですか」
    「~なっ!?」

    ガタッ

    「あっ、動かないで!」

    あまりにビックリして立ち上がってしまった…!

    瞬は『当たり前の事聞かないでください』って顔してる。
    と、とりあえず座りなおそう。

    「藍先輩、あの…」

    ん、今度は顔真っ赤にしてるぞ?

    「足閉じて座ってくださいっ」

    あ~なるほどね。

    「ほら、私ガサツだろ?綺麗なんてお世辞いらないよ」
    「綺麗です!」
    「綺麗じゃない!」
    「あ~も~!」
    「瞬!?いったぁ…」

    壁に押し付けるなんて何考えてんだ!?

    「藍先輩は綺麗です。俺が証明してあげます」
    「…んっふっ太腿をなぞるなっ…」
    「ほら。声も顔も色っぽい」

    舌を出す瞬の笑顔が意地悪すぎる…!

    きゅん

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  19. 同じクラスの麗くん。
    夏休みになって毎日図書室に来てる。

    「ジロジロと何?」
    「あ、ごめんっ。何か意外で…」
    「課題多いからな。ここクーラー効いてるし。別に構わないだろ、図書委員さん」
    「も、もちろん」
    「サンキュ」

    怒らせちゃったかと思った…
    初めて喋ったけど案外怖くないかも。

    数分後。

    「寝ちゃってる…」

    やっぱり勉強苦手で飽きちゃったのかな。

    「くしゅんっ」
    「あ、クーラーの風が…」

    ベストを脱いでそっと麗くんの肩にかけた。
    あれ、ノート…課題全部終わってる?

    「何してんの?」
    「起きて…きゃっ」

    腕を掴まれ図書室の奥へ連れていかれる。

    ドンッ

    本棚に押し付けられた。

    麗くん、怒ってる…?

    「ごめんね勝手に見て!課題終わってても涼みに来ていいからっ」
    「違う、バカ」
    「え?」
    「お前に会いに来てるのに他の男の前でベスト脱ぐとか俺の為でも許せない。覚悟しろよ」

    きゅん

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  20. 真夏は、何故だろう
    太陽の光は煩い位眩しいのに
    からりと晴れた青空はとても静かに感じる
    __静か過ぎて耳鳴りがする程に


    「蝉の声。夏って感じだね」

    先輩が窓の枠に寄りかかって外を眺めている。

    さっきまでこの音楽室には先輩の奏でるピアノの音が緩やかに流れていた。
    夏休み。
    他の部活動もまばらで静けさは加速している。

    「ほんと暑いなぁ」

    胸元のボタンを1つ外しパタパタとブラウスで扇ぐ。
    首筋に垂れた汗をピアノを弾くように白い指先で拭う。

    「先輩…」
    「ん、なぁに?」

    顔だけこちらへと振り向ける。

    「それじゃダメなんだよ…」
    「え?」

    汗でしっとり濡れたブラウス。
    透けて見える下着が暑さも相まって変に欲情を煽る。

    「何でもないです…」
    「ふふ、変なの」

    先輩は窓の外へ視線を戻した。

    ごくりと喉元が鳴る。
    俺は髪をクシャっと一握りした。

    __夏の静けさで理性も狂いそうだ

    きゅん

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  21. 「今日も暑いなぁ」

    校舎裏の花壇にお水をあげるのが私の仕事
    夏休みだからってサボっちゃダメだよね

    「ふふ、お水浴びて気持ち良さそ~」

    「睦美、何1人で喋ってんの?」
    「ひゃっ!?」

    ほっぺたに冷たい缶ジュース
    犯人は…隣に住む幼馴染のあっちゃんだ

    「窓から学校行くのが見えたと思ったら…水やり?」
    「うんっ。あっちゃんは?」
    「俺は…」
    「部活?」
    「あーうん」
    「暑いのに大変だねぇ」
    「睦美もほら。体弱いんだからしっかり水分摂れよ」
    「わぁ、ありがと!」

    私の大好きなオレンジジュースだぁ♪

    「後で迎えに来るから」
    「私もう終わったから帰るよー」
    「え、あー…じゃ帰るか」
    「部活は?」
    「あー…」

    あっちゃん、スポーツバッグ持ってない?
    それに…寝癖ついたまま?

    「ふふ」
    「何だよ」
    「なんでもなぁい、帰ろっ」

    鈍感な私でも、あっちゃんの優しい嘘に気付いちゃったのでした。

    きゅん

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