ケータイ小説 野いちご > 野いちご学園

野いちご学園メニュー

ようこそゲストさん

  1. 69件ヒットしました

  2. 並んで微笑み合う瞬間。

    その時だけ、生きていてよかったと思える。

    いきなりの申出に付き合ってくれた貴方。

    これからもっと、好きになる。

    あなたの傍を離れたくなくなる。

    その前に…私から消えた方がいいのかな…。

    でもね?

    心が貴方を求めて止まないの。

    深々と積もる雪。

    雑踏さえも溶け合う、運命の日。 

    2人最後の約束を果たしたら……。

    きっと別々の道を歩んで行くのだろう。

    好きです。
    大好き。

    だから、失う事がとても怖い。

    貴方の笑顔をあと何回この瞳に焼き付けられるかな…。

    心の中で密かにする切ないカウントダウン。

    貴方の隣にいられるだけで幸せだと思っていたのに…本当はこんなにも欲張りな私…。

    それでも…。
    貴方を愛する気持ちに嘘はないから…。
    【その時】が来るまで…私にチャンスを与え続けて下さい。
    貴方を愛していいという、たった1つのチャンスを…。

    きゅん

    4

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  3. 『じゃあ、またね』

    この一言をあと何回貴方へと伝えられるのか…。

    好きだよ。
    好きだよ。
    好きだよ。

    だから、ごめん。

    貴方の笑顔を、ちゃんと見られなくて俯く。
    もっとちゃんと傍にいたいのに。

    私は弱虫だから、怖くて『またね』が言えない。
    それが叶わないと…知っているから。

    ねぇ、この声が届きますか?
    貴方を好きな気持ちは、届けてもいいですか?

    きっと、貴女は笑ってくれる。
    両手を広げて、一緒にいようと言ってくれる。


    でも………。


    だめ、なんだ…。


    貴方には幸せになって欲しい。
    出逢ってからどんどん知った、貴方の優しさに触れながら、私は願う。

    私との時間以上に、幸せに。
    私がいなくなってからも貴方が心から笑えるように…。


    私じゃ叶えられない願いを、どうか…叶えて。

    きゅん

    4

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  4. 2人、溶け合う雪の中で出逢ったのだから…いつか、あの…きらびやかな光のカーテンの下で、もう一度貴方にお願いをしたい…。
    煌めく世界の中、ただ2人だけの時間を下さいと。
    貴方を、想う心も。
    どんどん惹かれてゆく、この心も…。
    私にとってはかけがえない…奇跡。
    二人の間に見えない硝子の隔たりがあるとしても、壊したくない。
    どうしても貴方に恋をしていたい、切実な願い。
    残された時間はあまりにも少な過ぎて、涙が零れてしまいそうだけれど。
    それでも私は貴方の隣で、貴方の微笑みを見つめながら、笑っていたい。
    此処は、私にとって泣きたいくらい優しい小波を連れてくる、心地の良い場所。
    貴方が私を見て、私を必要としてくれるなら…。
    もうそれだけでいい。
    雪の降り頻る日貴方と出逢えた…それだけで、私は幸せ。でも、もし出来るのであれば…あの光のカーテンの下で貴方に恋をしていると伝えたい。どうか忘れないでいて…。

    きゅん

    3

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  5. 委員会で遅くなった私を待っていてくれたのは、幼馴染の孝太。その顔は、ふんわりと微笑んでくれていて、ドキドキしてしまう。

    「なんでそんなに笑ってんの?」
    「んー?美紀が可愛いから?」
    「またー、そんな事ばっかり言っても飴くらいしか出ないよ?」
    「飴かぁ…んー…じゃあさ、コレちょうだい?」

    とんとん、と、孝太が私の口唇を指で撫でていく。

    「はぃ…?」
    「可愛い美紀の、可愛い口唇で、可愛いちゅーが欲しいなぁ?」
    「ば、ばかっ…」
    「だめ?…でも、可愛いし好きだからしちゃおっかな」

    というと、孝太は私との距離をきゅーっと詰めて、背を屈めてくる。
    近付く孝太の顔。そして吐息。

    「ん、ん…っ」
    「可愛いなぁ。このまま食べちゃいたい」
    「んーっ」
    「ね、そんな涙目で見られたら我慢出来なそうなんだけど。可愛過ぎる美紀が悪いんだからね?」
    「…ばか」

    今日はもう…お泊まり決定なんでしょうか?

    きゅん

    5

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  6. 先輩は今日も格好いい。
    太陽に当たってキラキラしてる。
    そんな先輩が徐ろに私に話し掛ける。
    「ねぇ、こっち向いて?」
    「…や」
    「なんで?」
    恥ずかしいから、とは言えずに俯こうとすると、すりっと顔の輪郭を冷たい指で撫でられた。
    ぴくん、と反応すると先輩は嬉しそうにもう一度撫でていく。
    「も、せんぱ、い…ってば…」
    くすぐったくて、身をよじると今度は頭をよしよしと撫でる。
    あまりの恥ずかしさとくすぐったさで、涙目で先輩を見上げると、ふふっと微笑んで、
    「やっと、こっち見た。寂しいからちゃんと、見てて?俺のこと」
    ウィンクしながら耳元で囁かれてゾクゾクする。
    「〜っ!言われなくても…っ」
    「うん、うん…見てるよね。知ってる」
    「じゃあなんでそういうこと…!」
    「だって、そういう反応するキミが大好きだから」
    にっこりと微笑って手をきゅーっと握られ羽のようなキスをしたらもう、抵抗なんて出来ないよ。

    きゅん

    9

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  7. 「かーなーこ」
    「んー?」
    【あの時】からくぼちゃんは、私を片時も離さない。
    私はそれが嬉しくて嬉しくて仕方がない。
    「こっち向いて?」
    「んもー…仕方ないなぁ」
    なんて言いながら、顔は緩みっ放し。
    ドキドキしてるくぼちゃんの胸に、私はぽふんと顔を埋めた。
    「かなこ、かわいー」
    「くぼちゃんは、かっこいー」
    端から見たら、馬鹿みたいなやり取りだけど…。
    今の私達には、これくらいが丁度いいんだ。
    失くした私とくぼちゃんの時間を取り戻せるのなら…二人の距離を縮められるのなら。
    「ねぇ?手、繋ごっか」
    「ん…」
    くぼちゃんの大きな手が、私の手を包む。
    「離れないでね?」
    「離さないでね?」
    二人で何度も確かめるように、言葉を交わしてキスをした。
    この吐息が触れるくらい近い距離を、これから失くさないように…。
    私は瞳を閉じて、くぼちゃんの手を握り返した。

    大好きだよ、くぼちゃん。
    離れないでね。

    きゅん

    6

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  8. 今日は特別な日。今後の私の人生を決めるだろう、大切な日だ。あちこち巡って最後に大学の図書館に足を踏み入れた私は、本棚から見るからに難しそうな本を取り出している一人の男の人に視線が釘付けになった。『わぁっ…凄い綺麗…』それは、彼の指先への賛美だった。その視線に気付いたのかその男の人は此方にやって来る。
    「こんにちは」「あっあの、こんにちは!」「気に入った?」「え?」「ここの大学」眼鏡の向こうに柔らかな瞳が映る。クールそうに見えて優しい人、なのかな?「はい!とっても!」にっこり笑って答えるとくすり、と微笑まれる。「ここに来たら、楽しいよ?色んな奴いるし…色んな勉強出来るし…」そういうと…その人は私の瞳を至近距離で覗き込んで囁いた。「それに、俺みたいな優しい先輩も、ね」そして、ポンポンと頭を撫でられる。「だから、受験、頑張ってな」そういって満足そうに微笑むと「じゃ、待ってるから」と去って行った。

    きゅん

    4

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  9. 「はる、お前さ、あいつのこと好きなわけ?」
    「は?なに?急に?」
    「…だから、さとるが好きなのかって聞いてんの」
    どんどんこっちに向かってくる幼馴染1あきら。
    「な、べつに…って、え?」
    「好きに決まってんじゃん。馬鹿だろお前、なぁ?はる?」
    「さとる?」
    後ろからぎゅっと抱き着いてくる幼馴染2、さとる。
    今日は何やら二人の間が変。…なんで?
    「っ!放せよ!」
    「うるせぇよ!」
    「ちょ!二人共!いい加減にしてってば」
    そんな二人の間に挟まれて気分が悪くなり、背の小さい私は必然的に彼らにもたれ掛かった。
    「おい、大丈夫か?!」
    「大丈夫、じゃない!なんで二人共仲良く出来ないの!」
    「出来ねぇな。お前がどっちか選ぶまで」
    そんなの決められる訳ないじゃない。二人共好きなんだから。
    「認めねーよ。好きって言えって」
    困ってドキドキが止まらなくなった。

    きゅん

    6

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  10. 「ねぇねぇ、本気で好きだよ?」
    「はあー?俺のほうが好きだし」

    右と左に引っ張られて、身が裂けそう。

    「ね、ちょ、苦しい!」

    「ほら!いやがってんじゃん!放してよ」
    「お前が放せよ」

    ぐいぐいぐいー

    「ほんと、やめて…気持ち悪くなってきた…」

    「好きって言ってくれたら放す」
    「愛してるって言ってみ?」

    「はいはい、好きです、愛してるー…」

    「ほんと?」
    「まじか?」

    じっと見てくる4つの瞳。

    やー…そんなにイケメンに見つめられると照れるというか…。ドキドキが止まらなくなる。

    「……ほんとだよ?」

    半分はにかんでそう言うと、イケメン達の顔はキラキラに破顔した。

    それ、私だけにして下さい。
    …贅沢だけど、今だけはそんな環境で過ごしていたい。

    「好きだよ」
    「好きだぜ」

    その声に今は酔っていたいから。

    きゅん

    16

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  11. 目の前で火花を散らしているこの人達を誰か消し去ってください…神様、仏様。

    「いいじゃんちょっとくらい貸してくれても」
    「あぁ?こいつは物じゃねぇんだよ、猿」
    「野蛮だなぁ…そんなんだからフラれるんだよ二人友共」
    「「なにぃ?!」」

    はい、こいつらはさっきから私を無視してぎゃーぴー騒いでますが、私の存在を通り越して私の事で喧嘩するのはいい加減止めて欲しい。

    「「「お前(君)はどうなんだよ!?」」」

    …皆、同じレベルなんですけど?

    冷めた視線を送ると途端にしゅんとする3人。

    …だから、3人同じレベルなんだって。

    それって、別に想いが迷惑とかの話じゃなくて。

    「好き、かもしれない」

    ボソリと呟いた言葉に3人3様のガッツポーズ。

    「やった!」
    「勝ったな」
    「当然だよね」

    「「「なにぃ?!」」」

    …ほんと、それがなければいいのにね。

    消えて下さい。とりあえず。

    きゅん

    9

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  12. 陽菜さんは、今日も笑顔がキラキラしてる。
    「好きだよ、陽菜さん」
    「凪月のくせに生意気」
    そんな、和やかな雰囲気からいっぺん。
    「叶野さん、ちょっといいかな?」
    また陽菜さんは呼び出される。
    あぁ…たりぃ…。
    なんで、そんなにモテんの?
    つか、なんで俺がいんのに、そんな奴に告白されんの?
    やっぱ俺って彼氏じゃないの?
    そう思って、じーっと陽菜さんの後ろ姿を眺めてたら、陽菜さんは急にちらりと俺を見て、その声をかけてきた奴にこう言った。
    「あー…ごめん。今、『彼氏』といるから」
    「え…」
    「…違うの?」
    「…違わねぇし。この人俺んだから…」
    後ろからぎゅーっと抱き締めて、そいつに言うと陽菜さんはその俺の腕をぽんぽんと叩いて…。
    「なに…?」
    「すき」
    頬をぷにっとされて告白された。
    ね、それ…もっかい言って?
    甘えた俺は調子に乗るなと怒られた。
    でも、好きだって言われたい。
    もっかい言って?

    きゅん

    6

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  13. 愛してるって言ってくれた、直後。
    どうして貴方は他のコに微笑み掛けられるのだろう?私ばかりが好きみたいで、凄く凄く嫌なのに。
    「先輩ばいばい」私はまた愛想笑いをして手を振り教室に戻る。教室に戻れば、仲の良いクラスメイトの男子が、人のノートに落書きをしていて、なんだか踏んだり蹴ったり。でも溜息を吐いてからその男子に「こらー!」と笑い掛けていると、後ろから急に引っ張られる。「わっ」驚いて振り返れば、先輩のムスっとした顔。そこで一言。「これ俺のね」嘘ばっかり。私は負けじとムスっとした顔を作って先輩に言い放つ。「誰でもいい癖に」それを聞いた先輩は少しだけ黙ってからニヤリと微笑んだ。「愛してるよ」その言葉を信じたい…。だけど…。「年の差なんて関係ねーよ。俺がお前を好きなんだから」真っ直ぐな瞳に涙が出る「馬鹿。でも好き」私はやっと、自分から気持ちを言えた。

    きゅん

    11

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  14. 好きなのに。
    また、だ。
    視線を交わすことも言葉を交わすことも出来ずに。
    私達は、別の方向へと歩き出す。

    「拓海…」

    すれ違う瞬間、心の中で何度も何度も話し掛ける。
    だけど、現実には声なんて出せなくて…。

    「…っ」

    泣きたくなる。
    足元から崩れてしまいたくなる。

    「ねぇ…?いつからこんな風になっちゃったのかな…?」

    涙は頬を伝うことなく、地面に落ちた。
    だから、悲しみの温度を気付けずに、疲れ果ててしまった。

    もう、分かってるの。
    自分を殺してさえも好きなこと。
    だけど、届くことが…既にないこと。

    最初は勘違いだと思っていた、スレ違いは徐々に溝を深くして、貴方という海に溺れることもなく、私はまた息が出来ない…。

    「拓海…拓海…拓海っ…」

    こんなにも名前を呼んでも貴方の胸には届かない。

    だから、私は…。
    貴方へのアンテナを此処で閉じよう…。
    心を砕いて忘れてしまおう。

    きゅん

    6

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  15. 「おはようございます!」
    「あぁおはよう!今日も元気だな」

    朝の最高潮に緊張する瞬間。
    私はまた貴方に恋をする。

    恋?
    恋ってなんだろう?

    でも、私の想いは先輩に向かってる。
    それはもう真っ直ぐに…。

    「先輩!今日も良い天気ですね!」
    「くすくす。そうだな」

    毎日交わされるほんの少しの言葉が…これから少しずつ変わっていけたらいいと思う。

    ほら、こんな風に。

    「あき?何考えてんの?」
    「へ?」
    「俺以外のこと、考えてんなよ…妬けるだろ?」
    「っっ?!」

    くしゃくしゃ

    髪を撫でながら、そう微笑む貴方に私は溶かされる。
    悔しいくらいに余裕たっぷりの貴方。
    それを言ったら大袈裟な態度で、

    「まさか。色んなやつを牽制するので精一杯だよ」

    と返された。
    完璧な先輩にも死角あり?
    でも、色んな顔の先輩が見られるなら。
    私はそれでいいと思ったんだ。

    まだ言えない好きを早く貴方へ。

    きゅん

    6

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  16. 「いつも思うけど…天哉って、良い匂い」

    くんくんするのは、彼女の莉夏。

    「ちょ、やめろって…くすぐったいだろ!」

    照れ臭くて、首をすくめると耳をくいっと引っ張られた。

    「いたっ、な、なに?」

    「んー?け、ん、せ、い?」

    「は?」

    「いーの。天哉は知らなくて」

    「ふ、ふーん?」

    偶に莉夏はこんな事をする。
    何時もはクールなのに、いきなりぺったりくっついて来たりとか、今みたいに距離を縮めて来たりとか。

    「莉夏って、変なの」

    「失礼ねー?そういう人には、こうだ!」

    「ちょ、やめ、ははっ!はははっ」

    脇腹をくすぐられて、自然と涙目になる。
    そんな俺を見て満足気に微笑むと、莉夏は俺の椅子を半分使う形で横にちょこん、と座って俺の方を見る。

    「好きだよ」

    「?!」

    「大好き」

    今年のバレンタインもホワイトデーも、やっぱり彼女にはかないませんでした。

    きゅん

    7

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  17. 「あーぁ…」
    私の手には渡せないでいるチョコレート。制服のポケットから出したり入れたりしてたから、既によれよれ。
    「先生、滅茶苦茶貰ってたもん…今更渡せないよー」
    がくん、と項垂れると頭の上から声がした。
    「いつになったら寄越すのかと思えばこんなとこで腐ってんなよ…ばーか」
    意地悪な口調なのに、私の髪に触れる先生の指先はとても優しい。
    「だって…渡す隙がなかったんだもん」
    「二人きりなる口実なんかいくらでも作れるだろ?」
    「そんなに大人じゃないもん」
    「ふぅん?」
    ちらり、先生の瞳を見ればそこに吸い込まれてしまいそうになる。
    「じゃあ、大人にしてやろーか?」
    「………え?」
    「子ども扱い、ヤなんだろ?」
    そういって、持ち上げられたチョコも持った方の手首にキスをされる。びくり、肩が揺れるとくす、と笑われた。
    「徐々に教えてやるから…逃げんなよ?」
    冗談には取れない大人の本気に、目眩がします。

    きゅん

    6

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  18. 私は今、後輩に迫られています。
    「俺と付き合ってくれんだよね?」
    「ちょ、顔近いってば!」
    ぎゅうー!迫ってくるムカつくくらい整った顔を両手で押し退けて、ドキドキする心臓を抑え込む。
    「なんで?俺のこと好きっつってくれてたじゃん」
    「あんたの耳はどうなってんの?!」
    私は顔を赤くした。
    「だって、その紙袋…俺のでしょ?」
    「も、もう、ばかばかばかばか!」
    恥ずかしいのと悔しいのでイライラする。
    なんでこいつは人の気持ちに敏いのか。
    「先輩にバカとか、言われんの、萌える」
    「最悪!」「てか、早くちょーだい?「っ!」
    耳元に言葉を差し込まれてゾクゾクした。それで私は根負けする。
    「あげるんだから、ちゃんと食べてよね?!」
    わざと怒った顔をして見上げると、渡したチョコの包みにキスを落として、彼は言う。
    「大丈夫。先輩ごと食べるから」「?!」
    返す言葉も奪われるくらい、深いキスをされた。

    きゅん

    4

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  19. 「たーいちっ」
    私は甘い甘いチョコの代わりに、後ろから彼に抱き付く。
    「あーや」
    それ以上に甘い甘い大智の声。
    「甘えてんの?」
    「うん。甘えてんの!」
    すりすり。
    背中に顔を埋めると、大智から、凄くいい匂いがする。
    「んー?なんか甘い匂い??」
    「そうかな…?」
    「もしかして…私以外のチョコ食べた?」
    「ち、違うよ!…んもう、ほら、これ!」
    差し出されたのは、カカオ味クラッシュクッキー。
    「…これ?」
    「いっつも亜矢からもらってばっかじゃやなんだもん」
    そういう大智の指には沢山の絆創膏。
    「………」
    「こういうの、嫌い?」
    「そんなわけない!すっごい嬉しい!」
    ぎゅうっと更に抱き締めると、大智はくすぐったそうに身動いでから、ちょんちょんと私のおでこを叩く。
    「ん?」
    「こっち向いて?キスしたい」
    「ん…」
    それから貰ったキスはとっても甘くて手にしたチョコも溶けてしまいそうでした。

    きゅん

    5

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  20. 目の前にいる、奏恵は、俺と同じ幼馴染の琥太郎の事が好き。

    「あー…好き過ぎて困る」

    悩んでる奏恵も可愛い。
    でも、俺の気持ちは言えないんだ…。

    「アイツは奏恵の事、幼馴染としか…」
    「分かってるもん」

    ノートに書いた、数学の公式を乱暴に消してから、奏恵は溜息を吐いた。

    「英人の事好きになれば良かったな…」
    「それは、さ…」

    言っちゃ駄目でしょ…。
    俺だって、一人の男だからそんな風に言われてぐらりと来ないわけがない。
    しかも相手は俺の想い人。

    「奏恵は可愛いから大丈夫だよ」
    「うー…」

    本当は琥太郎の気持ちも知ってるのに…。
    俺はズルいからそれを奏恵に伝えてあげられない。
    二人が必ず結ばれる事を知っているから。

    「奏恵…?」
    「んー?」
    「頑張れよ」

    俺はそれだけを言うと、かたんと席を立って、図書室を後にした。
    こんな気持ち、今すぐ粉々に砕ければ、いいのに…。

    きゅん

    7

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

  21. 「…何怒ってんだよ?」
    寒くて堪らない、風吹き荒ぶ屋上で、私はフェンスにカシャンと手を付いて、幼馴染の広斗から視線を逸らす。
    「はーん?お前、一丁前にヤキモキ妬いてんだ?」
    「違うもんっ!」
    「じゃあ、なんでこんなとこで泣いてんだよ」
    「……っ」
    余裕綽々の広斗に、私は言葉が上手く出せなくて、きゅうっと瞳を閉じて口唇を噛み締めた。
    「そんなにキツく結ぶなよ…血滲んで…」
    「広斗には関係ない」
    「あぁ?…関係ねぇとか、まじムカつく」
    ガシャン
    そう言うと、広斗はフェンスごと私を後ろから抱き締めてきて、
    「うだうだ言ってねぇで、早く俺のもんになっちまえ」
    と、囁いてきた。
    「…なんだよ?」
    「もう、なってるもん!」
    「なんで怒ってんだか分かんねーよ」
    「もー!広斗好き!」
    「ばぁか。んなこた知ってるっての」
    「んじゃ、愛してる…?」
    「教えてやるよ、たっぷりと」
    その日は二人の記念日になった。

    きゅん

    9

    紫吹 黎音さんをフォロー

    通報する

▲