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  1. 33件ヒットしました

  2. 幼馴染の翔といつから話さなくなったのだろう。

    確か中学生の頃、
    いつも通りに話しかけたら
    まさかの無視。

    それから一緒に帰らなくもなった。

    中学卒業したから完璧に関係がなくなった。
    そう思っていた矢先に、
    入学式で翔を見つけた時は
    舞い上がっていつものように話しかけた。

    でも無視された。

    翔の事を考えながら
    ただ廊下を歩く自分の足を見つめ、
    ふと気づくと目の前にドアが。
    避けれないと目をつぶった瞬間、
    手を引っ張られ誰かの胸に飛び込んだ。

    「下見てたらぶつかるぞ」

    懐かしい声。

    「翔! やっと話せた」

    「意地張ってた。ごめん」

    「何の意地だよ」

    泣きながら答えた私を強く抱きしめる。

    「高校どこ受験するのか、探るのすっごく大変だったんだぞ」

    「普通に聞けばいいのに」

    「一緒に帰ろう」

    自分の中に溜まっていたモヤモヤが、
    翔の腕の中で溶けていった。

    きゅん

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  3. 「なにしてるんですか、先輩。
    もうクリスマスイベント始まってますよ」

    「上から見下ろすクリスマスツリーもいいもんだよ」

    柵の網に手をかけて目を下に向けると、色とりどりの光が輝いている。

    「綺麗」と思わず口にしたくなるほどの輝きに心を奪われた。

    「だろ。下に行けば賑やかだけど、
    ここは静かだし......」

    柵の網に手をかけた上に先輩の手が重なり、
    後ろから先輩の温もりを感じる。

    「二人っきりだしな」

    「せ、先輩!」

    「お前と一緒に見たかったんだよ。
    よく俺の居場所がわかったな」

    「私、先輩のこと」

    先輩の手は私の目を覆い、目の前が急に暗くなった。

    「好きだ」

    暗くなった世界で先輩の言葉だけが頭の中を駆け巡った。

    きゅん

    13

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  4. 「明日どこ行くー?」
    「んーとね、私は彼氏とクリスマスツリー見に行くんだ」
    「私も」

    今年最後の授業が終わり、
    クラス中はクリスマスの予定を
    自慢気に話している。

    予定もだけど、彼氏もいない私には縁のない話。
    早く帰ろう。

    「どーしたんだよ。しょぼくれた顔して」

    「しょぼくれてないし、何か用?」

    「なんだよ、お兄様が迎えに来たというのに。
    何でも相談しろよ」

    「別に悩んでないけど、クラスのみんな彼氏とクリスマスデートだってさ」

    「ふーん、羨ましいんだな。
    だったらお兄ちゃんと一緒に行こうな」

    「なんでよ!」

    「だって俺らそこまで似てないし、デートごっこしよ。お前ごっこ遊び好きだろ」

    「だいぶ昔の話でしょ!」


    「可愛い女連れてるって......」

    兄は私の肩に手を置いて

    「自慢したいんだよ」

    少し声のトーンを落として
    耳元で囁いた。

    「なぁ、いいだろう?」

    きゅん

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  5. “好きだった”

    気がつけば好きになってた。

    想いを伝えたら、どうなるんだろう。

    伝えた先が怖くて、
    言いたい気持ちを押し殺した。

    何度も、

    何度も。

    そうしたら、いつの間にか
    好きって気持ちを感じることがなくなってしまった。

    でも笑うお前を見ると、
    名前を付けたくない感情が
    胸から湧き出てくる。

    その感情の意味を知ってしまうと
    また苦しくなる。

    だから知らないふりをする。

    ありのままの自分を受け入れない。


    「演奏、すごくかっこよかったよ」


    そんな事笑顔で言わないでよ。

    心が揺さぶられる。

    偽った感情の殻に閉じこもった俺を、
    また外に出たいって思わせないでくれ。

    きゅん

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  6. 「お疲れー。
    今日はやけにはりきってるね」

    彼は校庭を走り終わり、珍しく1番に帰って来た。

    「別に。ただ...」

    「あっ先輩! お疲れ様です」

    先輩の側に行こうとすると、手を掴まれた。

    「あとで、ちょっと話あるから。
    校舎の裏にきて」

    片付けが終わり、校舎の裏へ行くと
    首筋に一筋の汗を流して、
    校舎に背を預けた彼が立っていた。

    「話って何?」

    「お前、先輩の事好きだろ」

    「えっ。好きじゃ...」

    私の答えを防ぐように、
    間髪いれずに彼は言葉を発した。

    「俺はお前の事が好きだ。
    でも今は俺に興味なんてないかもしれないけど、
    絶対先輩より良い成績とって、
    俺の事しか見れないようにしてやるから」

    彼は去り際に私の肩に手を置いて、
    耳元で囁いた。

    「覚悟しとけよ」

    きゅん

    10

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  7. 「ちょっと返してよ!」

    「返さないよー」

    馴染みの背中を追うために、
    長い廊下を人を縫いながら駆ける。

    「やっと追い詰めたよ」

    膝に手をついて息を整えながら言った。

    「『追い詰めた』か、いや
    俺を『追い詰めるよう』に仕組んだんだけどね」

    息も整い、なぜ?と問い、彼に近づく。

    「だって、少しでもお前に
    俺のこと見て欲しいんだよ」

    彼は少し震えながら強く抱きしめた。

    「離したくない。
    離したらお前、先輩のところに行っちゃうだろ」

    少し静かな時間が流れた。
    聞こえるのは彼の浅い吐息。


    強く私を抱きしめた腕をするりと解く。

    「もう気持ちを伝えるしかないんだ。

    好きだ。

    俺を選んでくれ」

    初めて見る真剣な彼の目に、
    心が揺れるのを感じた。

    きゅん

    12

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  8. 夕日が差し込む教室に
    鞄を取りに入ると、
    腕を枕にして寝ている生徒がいた。

    「もう誰もいないよ。
    寝るなら家で寝なよ」

    彼の肩を揺らして言うと、
    ゆっくり起き上がった。

    「寝てねぇよ。
    お前が部活から帰ってくるの待ってたんだよ」

    待たれる筋合いなんて見当たらない。
    思わず首をかしげる。

    「これ。お返し。バレンタインの」

    「チョコあげたっけ?」

    「くれたっていうか、勝手に貰ったっていうか」

    当時の事を辿りながら、
    青いリボンを緩める。

    「なぁ」

    「何?」

    彼の方に顔を向けると、差し込む夕日が私の影で彼を隠す。

    教室に響き渡る空を割くようなイスを倒す音。

    青いリボンを纏った小さな箱が
    机から落ちると同時に、
    冷たい唇が温かくなっていく。

    「俺の気持ち、やっと気づいた?」

    きゅん

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  9. ここは印刷室のカーテンの中。

    「静かにしないとバレちゃうよ」

    いつもと違う匂いに包まれて、
    彼の腕の中で隠れている。

    「亮介。さっき俺の彼女ここに入ったの見えたんだけど知らない?
    ってかカーテンの中で何してんの?」

    「今電話中ー。見てないけど」

    息が吸えない。声が漏れる。

    「そっか。邪魔してごめん」

    ドアが閉まる音がした。


    「『邪魔してごめん』だって、
    俺たちがこんな事してるのも気づかずに」


    逃げなきゃ。
    でも、体が動かない。

    「罪悪感で潰されそう?
    伝わってくるよ。心臓の音、体の震えが。
    でももう戻れないよ」

    指が絡む。まるで体全体を縛るような。


    「この距離越えたらね」


    吐息を塞がれ、全身に火花が散る。


    「もう俺から逃れられないよ」

    きゅん

    9

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  10. チョコレートは甘くて心を癒す。
    一粒口に含めば、その瞬間
    思い通りにいかない世界にいる事さえも、
    忘れさせてくれる魔法のお菓子。

    そんな幸せを渡せたら、良かったのに。

    「なんで1人でチョコ食べてんの?」

    「渡せなかったの、先輩に」

    「一個ちょうだい」

    「あんた散々貰ってたでしょ。だめ」

    「好きな人から貰えなかったし。
    そいつ先輩に渡すつもりだったらしいけど、渡せなかったみたい」

    「そうなんだ」

    と、最後のチョコを取り
    口に運ぼうとすると、腕を掴まれた。

    「待って。 それは俺の」

    掴まれた私の腕は誘導され、
    そのまま彼の口へ運んだ。


    「おかしいな。これ食べたら、
    俺の気持ち抑えられなくなってきたんだけど、何か入ってる?」


    チョコは魔法のお菓子。
    一粒食べれば、魔法にかかる。

    きゅん

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  11. 毎年恒例、幼馴染家族とのクリスマスパーティー。
    夜も更けて、気分は最高潮。

    「なのに、なんで寒い中買い出しに行かなきゃいけないの!」

    「まぁまぁ。俺もいるし」

    無数の通行人が踏んだ雪の上を、
    鈍い音を立てながら歩いている。

    「クリスマスの日に外に出たくなかったのに」

    「どうして?」

    「恋人がいっぱいいるから、自分が虚しくなる」

    手を入れている服のポケットの中に、
    暖かい大きな手が入ってきた。


    「俺たちも恋人に見えるかもよ?」


    ずっと兄のような存在だった人が
    恋人に変わる瞬間というのは、
    彼の目に吸い込まれて
    まるで別世界に誘われたかのよう。

    恥ずかしさのあまり
    お互い顔を見合わせる事なく、
    恋人がたくさんいる街に
    溶け込んでいった。

    きゅん

    10

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  12. 「動くなって言ってんだろ」

    「そう言われても~」

    美術部の部長であり私の彼氏は、
    私をモデルに鉛筆画を書いている。

    「ちょっとポーズ変えようか。
    絶対動くなよ」

    動くなって言われても、
    そんなに見つめられたら、
    恥ずかしくて体が震えるよ。

    「違うな」

    彼は紙を変えて、私の元にゆっくりと歩みより、
    キスをし首筋を舌で滑らせる。

    「ちょっとダメ...」

    息が漏れる。
    されるがままに身を任す。

    「俺の言うことが聞けないのか?
    お前は今俺の人形。
    だから動くな」

    彼は席に戻り満足気な顔をして

    「この表情の方が可愛い」

    心から熱いものが湧き出る。

    「それじゃあ、1時間くらい
    そのままでね」

    どんな要求にも答えてしまう私は、
    俺様王子に虜なのです。

    きゅん

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  13. 「気がついたか?」

    声のする方へ目を向けると先生がいた。
    そして私は少しだるい体を起こす。

    「たぶん貧血だと思うけど、
    一応熱計っとくか」

    先生は私の首筋に手を当てる。
    触れられた所から、体じゅうに
    熱が駆け巡っていく。

    「これくらいなら大丈夫か」

    手を離そうとした瞬間私は先生の手を掴んだ。

    「待って、熱ある。
    先生が触るから...」

    するとカーテン越しに生徒の影が映る。

    「先生、菜々の具合どうですか?」

    先生は私にキスをしながら答え始める。

    「熱があるから、親御さんに連絡してほしいと担任の先生に伝えてくれないか?」

    友達は返事をし、保健室を出る足音が聞こえた。

    「先生私の事...」

    「好きだ...。ぶっ倒れんなよ」

    溺れてしまいそうな吐息まじりのキスに、
    私はまた熱が上がる。

    きゅん

    27

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  14. 「お前スカート短すぎ!
    膝が少し見えるくらいにしろって
    いつも言ってんだろ」

    「もう毎日毎日うるさいな!
    あんたに言われる筋合いないから!」

    「兄に向かって、あんたとは何だ!」

    父の再婚相手の連れ子なんだから、
    兄だって思ったことないっつうの。
    私はすぐさまその場を去る。

    「おい! まてよ!」

    待つわけないでしょ。

    「ちょっ危な」

    逃げる事に必死で前を見てなく、
    気づいた時には階段を踏み外していた。

    「痛く...ない?」

    「大丈夫か?」

    「お兄...ちゃん...」

    兄の膝の上で、
    少し照れくさくて涙交じりに
    初めて口にした。


    「泣くなよ。
    ...やっとお兄ちゃんって言ったな」


    そっと微笑む兄の顔を見て、
    胸が騒ぐ私はもう二度と兄として見れなくなった。

    きゅん

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  15. 朝の通勤ラッシュは辛い。
    今日は特に雨が降っていて、
    電車はお得意の遅延が発生している。

    すぐに降りれるように
    ドアに近い所にいつもいるけど、
    出たり入ったりする人で
    もみくちゃになる。
    深くため息をついた。

    「どうしたの? 」

    「あっ先輩!
    見ちゃいましたか? 」

    「見ちゃったよ。
    今日は混んでるから大変だよね」

    微笑む先輩の顔を見ると、
    とってもドキドキする。

    「人たくさん乗ってきたから、
    ちょっとつめるよ」

    先輩の心臓の音が聞こえるくらい
    距離が縮まった。

    すると突然電車が揺れ、
    先輩はドアに手をつき、もう片方の手で
    私を抱え込んだ。

    「危なかった。もう少しで頭打つところだったよ」

    「あっありがとうございます」

    ドアに体重をかけていた手を
    そっと私の肩へ回し耳元で囁く。

    「もうちょっとこのままでいていい? 」

    きゅん

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  16. 「何の用? 」

    「そんな言い方しなくても......。
    ちょっと会いたかったの」

    「いつも会ってんじゃん」

    「それは先生と生徒としてでしょ」

    「こんな所見られたらやばいの、わかってんだろ? 」

    「わかってるけど......」

    やっぱそうだよね。
    でも、

    「俺だってな、我慢してんだよ」

    先生は私が流した涙を手で拭い、
    優しくキスをした。


    「お前が俺の授業受けてる時、
    可愛いくて仕方ないんだよ」


    「お前が真剣な顔してたり、
    たまに眠そうな顔したりとか」


    先生は壁にもたれかかり
    膝を立てて床に座り込み、
    長い前髪の隙間から
    虚ろな目で私を見ている。

    「くそ、こんなカッコ悪い事言うなんて。
    次の休みの日、俺のストレス発散させろ。
    俺の腕の中から1mmも離れさせたりしねぇからな」

    きゅん

    19

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  17. 「先輩、卒業しちゃうんですね」

    「そんな悲しい顔すんなよ」

    いつものように私の頭を優しく撫でてくれる。

    だから慣れないマネージャーの仕事も頑張ってきた。

    だけど、もうこの手に触れることもできなくなる。

    最後だから笑って言わなきゃ。

    「卒業おめでとうございます」

    涙が溢れ出てしまう前に去ろうとした。

    「そんな寂しい別れ方ないよ」

    卒業証書が入った黒い筒が素早く視界に入り、
    後ろから強く抱きしめられた。

    「学校は卒業するけど、ずっとお前といたい。
    だめか......?」

    先輩、私の事を......。
    肩を少し震わせながら、首を横に振った。

    「これからもずっと一緒だから。
    大好きだよ」

    きゅん

    18

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  18. 今から一ヶ月前。

    好きって言われたことがない彼に、
    初めてチョコを渡した。
    絶対食べてくれないと思ってたら、
    あんな甘いキスが待ってたなんて。

    「何顔真っ赤にしてんだよ」

    「えっ真っ赤になってた?」

    あぁそうだよ、とまるで魂が入ってないかのような返事をして、
    壁にもたれかかり、
    ポケットから棒付きキャンディーを取り出し口に含んだ。

    「今日何の日か知ってる?」

    「知らねーよ」

    「だよねー。頑張ってチョコ作ったけど、
    美味しくなかったよね。
    お返しが欲しいなんて...」

    「あーもう、うるさい」

    彼が口に含んでいたキャンディーを、
    話を防ぐかのように私の口に入れた。

    「それがお返しってことで」

    彼が意味を知っていたかわからないけど、
    お返しのキャンディーの意味は、
    『お前の事が好き』

    きゅん

    15

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  19. 私の密かな楽しみ。
    それは校庭の隅にあるベンチに座って、
    部活に勤しんでいる先輩を見ること。

    先輩は階段から落ちそうになった私を助けてくれた。

    今思い出してもにやけてしまう。
    あの時の先輩とってもかっこよかったな。

    「何にやけてんだよ」

    「航! いつの間に後ろに」

    「お前がどこに居ようが俺にはわかるんだよ。
    幼馴染なんだから」

    そう言いながら隣に座った。

    「お前あの先輩の事好きなんだろう?」

    「ほへっ? 」

    「俺が知らないとでも思ったのか。
    言っとくけど、先輩には彼女がいる」

    私は目を丸くする。

    「鈍感だな。校内で有名なのに。
    本当にお前は鈍感だよ」

    航は私の頭を支えながらベンチに押し倒す。

    「これがどういう意味か
    もうわかってるよな? 」

    きゅん

    20

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  20. 「悠、これ」

    不安で手に汗がにじみ、チョコの入った箱をぎゅっと掴んで、
    彼の目の前にぐっと腕を伸ばした。

    「作ったの? 」

    「う、うん。 作ったよ」

    緊張してうまく喋れない。
    彼の目も見れないよ。

    「ちゃんと作ったのか?
    俺が食べる前に毒味しろ」

    思いもよらない言葉に声も出なかった。
    そうだよね。
    私が作ったチョコなんて食べないよね。
    私は少しクシャっとなっている包装紙を無造作にあけ、チョコを一つ口に含んだ。

    「食べても何ともないよ」

    食べてくれないんだと諦めていると、
    夕日に照らされた廊下の中で、
    彼の影がぐっと近くなる。

    「なら、食べてやるよ」

    まだ口の中にチョコがあるのに。
    彼は私の頭の後ろに手を回し、強引にキスをした。

    「甘いな」

    普段感情を表に出さない彼が、
    目を少し細めて微笑んでいる。

    「よくできました」

    きゅん

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  21. 趣味で小説を書いてるのはいいけど
    そろそろネタが尽きてきたな。
    だいたい全て私の妄想だし、
    何一つ経験したことない。
    それに今好きな人もいない。
    ヒロインはどんな気持ちなんだろう。

    「どうしたの? そんな厳しい顔して」

    「あっ隣のクラスの。
    恋愛小説のネタがなくて考えてるの」

    彼はふーんと言うと、私の前の席に座った。

    「恋してないから、書けないんじゃない? 」

    「ちょっばかにしないでよ! 」

    恋なんかしなくたって書けるもん!
    私は机をバッと叩き、立ち上がった。

    「じゃ俺と恋してみない? 」

    「えっ? 」

    「こういう告白の仕方、小説のネタになるでしょ? 」

    「えっ今の嘘の告白? 」

    「さぁー、どっちでしょ? 」

    今まで感じた事のない気持ちが
    心の中で生まれた。

    私が書くヒロインも
    きっとこんな気持ちを感じているのかな?

    きゅん

    8

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