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  2. 「っ!、ゴホゴホッ」

    昼食中、盛大に咳込む彼をみた。なぜ彼は辛そうに、かつ驚いたような表情をしているのか謎だけど。
    私はただ隣にいる友人の質問に答えただけなのに。何か気に障るようなことを言っちゃったのかと不安になった。

    「…何か変なこと言った?…てか大丈夫?」
    「や、別に?…いや、まあ、うん。ははは…」

    ぎこちない返答に首を傾げるけど、私はそれを素直に受け入れた。少しのモヤモヤを除いて。

    午後ラストの授業を終え、帰宅の支度をすると、誰かの影が私を覆った。見上げると彼がいた。途端に鼓動が速くなる。

    「やっぱさっきの気になるから」
    「え?」
    「好きなヤツいるって本当?」

    いつもと違う表情でみる目には動揺してる私が映っていた。逃げ出したくて堪らない。でも彼はそうしてくれなかった。
    だって――。


    「ごめん。でも、他のヤツに取られたくない」

    そう耳元で囁き私を優しく包んだから。

    きゅん

    3

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  3. とある放課後のこと。

    私は親友と帰る約束をしてたので、速攻教室を出ようと席を立ち上がった。

    が、しかし。

    「キミちゃーん!一緒に帰ろー!」
    「おいキミ、帰るぞ」
    「キミさん一緒に…」

    と、3人の声が同時に重なり私の元へやって来た。

    私は心の中で息をつく。

    はぁ、本当はコレから逃げたかったんだよね…ついてなさすぎ……。

    「ごめん、先約がいるから」そう言って私は素早く逃げようとした。

    だけど掴まれた手首が異常に熱くて。止められてしまったんだと認知する。

    「先約って誰?(かな?)(ですか?)」と口を揃えて言う3人。

    し、視線が痛い…。というかなんでこの3人は私を構うのか分からない。

    「誰だっていいでしょ?親友を迎えにいくの!だから離して!」

    キッと睨むと緩んだすきにその場からダッシュした。


    追ってこない代わりに、3人が私を「好き」と言い争う声だけが、追っかけてきた。

    きゅん

    5

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  4. こいつと一緒に並んで帰るのいつぶりだろう。
    そんな疑問を抱えながら私とこいつはとあるショッピングモールへ来ている。

    そんなことより…。

    「ねえ、なにしにここに連れてきたの?」
    「なにって、買いにきたんだよ」
    「買いに?…あー、なるほど。…ってなんで私まで連れてくる!?」

    少し顔を上げればすまし顔でなぜか楽しそうな横顔がみえた。
    それに少し胸が高鳴る。

    「あんたモテるもんねぇ?で、いくつ返すの」
    「んー…………」

    長い沈黙とともにちらっと横目で私を見るから思わず視線をそらす。

    「ひとり」

    やっとでた答えはその一言で。思わず変な声が辺りに響いてしまった。

    そんな私をよそに、彼は何かを手に取り足早にレジへ向かって帰ってきた。

    「はい、これ」
    「………。バームクーヘン?なぜ?」
    「まぁ、あとで調べてみれば?」

    さらにハテナを浮かべる。

    「はぁ……いい加減気づけよな、…ばーか」

    きゅん

    3

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  5. 僕は、キミに恋をしてる。


    ひとめぼれだった。


    その、声に。


    ほら、今日もキミは僕に笑いかけて。



    「おはよう!」

    「おはよう」



    だけどね。キミと出会って、近くで触れ合っていくうちに、すべてを好きになってたんだ。



    ねえ、キミの見ている世界に僕はちゃんと映ってる?
    僕はしっかり映ってるよ。


    この気持ち伝えたいから僕は毎日言うんだ。



    「ほんと僕、キミの声好きだな~」



    こんな風にしか言えない僕は、最高にダサいと思うけど。


    それを素直に受け止めてしまうキミは最高カッコイイと思うよ。



    だから、いつか、真っ直ぐに〝好き〟と伝えられるように、練習させて。

    きゅん

    2

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  6. 「おーい馬鹿…」

    放課後、誰もいない図書室でたぬき寝入りをしてる私に、そう耳元で囁いた。

    くすぐったかった。それでも堪えた私は素晴らしく褒め称えるべきなのでは?

    そんなことより。
    私、絶対、起きてやんないんだから。
    なに〝おーいお茶〟みたく呼んでるのさ!

    てか、完全に起きるタイミング逃したし…。


    「おい。起きろ」

    「……」

    「はぁ。…ったく……」


    椅子を引く音を聞いた。鈍い音が隣から聞こえてきた。
    いまカレは隣に座っている、んだ。


    「ねぇ、起きてるでしょ?」

    起きてません。起きるものか。

    「……」

    あ、黙った。はやく気付け!!この拗ねてる理由を。


    「──ハル」

    「…っ!?」

    「ふ。やっぱ起きてた」

    「…起きてない」

    「ふーん。声出てるしこの指だっていまピクってしてましたよ?」

    「…チッ」

    「目覚めのキスはどうだった?」


    ──ズルカッタデス。

    きゅん

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  7. 「わあ、あの男子めっちゃすごいよ!ねえ、先生!」

    放課後、学習室に呼び出された私は勉強もせず、窓の外をのんきに眺めていた。

    「おい、そっちばっか見てねぇでさっさとこれ解け」

    「エー。だって外うるさいから気になるし、そもそもなんで呼び出されたのかサッパリだよ先生」

    シャーペンを手に取るもやっぱり顔は窓の外へ向いてしまう。

    あの男子のドリブルすごいな。
    …おっ、いま5人抜きした!すご!

    そう心の中で拍手する。

    てか、いまものすごく視線を感じる……。
    チラッと右をみると呆れ顔の先生が見えた。

    とっさにグラウンドで走り回る男子をみた。

    ななに、あの視線。一瞬で射抜かれたし…。やっぱまだ慣れないや…彼氏さんの視線には…。

    もう一度横をみた。けどそこには姿がなくて、不意に耳元に息がかかった。


    「なあそれわざと?」

    「え、」

    「あんま構ってやれないけど、……浮気、すんなよ?」

    きゅん

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  8. 「ねぇ、カイ。もう帰ろうよっ」
    「は?何言ってんだよ。お前が気になるって言うから来たんだろ?」
    「そ、そうだけどっ。こんなに寒く感じることないよ!?」


    時刻はまもなく0時を迎えようとしているだろう。
    そんな中私たちは今朝の怪談話の影響により、興味半分でやってきた。

    まさか、こんなに暗いだなんて思わなかったし!しかも緑の蛍光ランプが怪しげにチカチカしてて、不気味だし…。


    「ヒッ」
    「おま、やめろよっ」
    「ご、ごめんっ…やっぱ帰ろ?怖いし寒いし、4階にまで来ても何も起こらな、」


    ──ギギギ…


    「「っ!!?」」


    「ねねねねえ今音っ」
    「あ、ああ…」
    「もやだ、ムリ帰、──キャアアア」


    怖さのあまり階段を駆け降りようとしたその時、足を踏み外した。
    しかし、痛みより真っ先に感じたぬくもりに目を見開いた。


    彼と私の唇が…。


    あの、これが、噂のカイダン話、ですか!?

    きゅん

    8

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  9. 只今、彼氏くんと勉強中。

    私たちしかいないから、ほんの少し甘い雰囲気になるかな~とか期待してたり、するんだけど…。

    静かすぎる!ねえ!キミ!無口も程々にして!?

    とか言いたいけど、見てよ。この垂れた前髪から覗く伏せられた瞳。

    はぁ…なんてカッコイイの…好き……。


    「おい、ぼーっとしてんな」
    「あたっ」

    オデコを押さえて前をみる。
    今日の二言目がこれとかぁ…最高っ。カッコイイから何でも許しちゃう!!

    ねぇ、と口を開きかけた時。アナウンスがかかった。


    《サハラミズキ、至急俺んとこにこい!!》


    っ!私!?えっ。……ああ!!そうだ、提出物!!

    慌てて教室を出ようとすると、手を掴まれ彼の手が私の腰に回った。


    Why!?


    「…いってら」
    「…え、あ、はい…」


    足早に出ていった私の背後から笑う声を聞いた。
    スカート丈長くなったその理由に意味があるなら、それは…──!

    きゅん

    9

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  10. 無我夢中でひたすら足を動かす。
    息苦しくなっても足は決して止めない。止めたくない。

    数分前、友人と別れて帰宅した私は部屋で寝転がってると着信を聞いた。
    メールだった。
    中を開いてみれば絶句した。

    【〇〇倉庫に来い】と彼らしくない文だったから。

    でも、嫌な予感がしたから家を飛び出したんだ。

    倉庫の前に来ると、扉の向こうから微かに聞こえる声に沸沸と怒りを覚える。
    息を整えて、私は思い切り開け放った。


    「マキちゃんっ!?」

    そんな声に目だけ向けた。徐々に距離を縮めていく私は平然としてる。


    「よぉ」と下品な笑い声で言う元仲間。

    友人と目が合った。私の好きな人だ。


    「サク、ちょっと目を瞑ってて…」


    せっかく隠してきたのに。ここでまた失うんだなんて。笑うね。


    私は結っていた髪を解いた。

    これが、本当の私だ。


    「さあ、かかって来な!」


    だって元姫なんだから──。

    きゅん

    19

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  11. ふとオレンジ色の空をみて思い出した。
    小5のときの放課後、仲のいい友達とかくれんぼをして遊んでた。
    体育館の舞台のカーテン裏。
    そこでひっそり声を潜めている間私の心臓はハンパなくて。

    だって隣に好きな人がいたから。

    すると、「あのさ、好きな人いる?」って急に言ってきた君。それに目を見開いて、私はゆっくり頷いたんだ。

    錆びついた鈍い音で我に返る。

    ドアを引いたのは委員会から帰ってきた彼氏だ。

    「遅かったね」

    「まーな。って何してた1人で」

    「ん、ボーッとしてた」

    君の告白を思い出してたなんて言いたくないから適当に答える。

    「あっそ。帰るぞ」

    その答え方にちょっとガッカリ。だから。

    「龍に告られたこと思い出してた」

    「は?」

    「龍、覚えてる?」


    それに小さく息を吐き、近付いてくる。そして私の腕を引っ張ってカーテンの中へ2人で入った。


    「菊池が世界で一番好き」

    きゅん

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  12. 担任に呼ばれた朝日を教室で待っていること10分。
    やっと戻ってきた。


    「遅かったね」
    「ハゲに捕まったから、隙みて逃げてきた」


    教室を出ようとすると呼び止められた。振り向くと手を突き出した彼がいた。
    瞬時に理解した私はこう言う。


    「もうその手には乗らないし!」


    何を言い出すかと思ったら…。


    「なんだよー。はい、お返し」


    私の前に来た朝日は小さな箱を差し出した。


    「開けてみれば?」とそう言われ開けてみると…。


    「ないじゃん!」
    「だからさジャンケンしてよ。そしたらあげるから」
    「はあ?!」


    朝日が左手を前に出すから、私も慌てて出した。そして出される手の形。
    また…負けた。



    「ほんと、弱いよな~」


    そう言って軽く唇に触れてきた。



    「来年は手作り楽しみにしてるから」



    先に行く彼の背中に私は笑う。



    ……ジャンケンなんかきらいだ、ばか。

    きゅん

    9

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  13. もうすぐ2月の大イベントが近付いてくる。

    なんでか俺が一番そわそわしてて、正直自分でも気持ちわるい。


    今年のバレンタイン。好きな奴から貰いたいんだけどさ、これが難しいんだよな。


    前の前に座ってノート等をしまう女の子を見て思う。


    ほんとどんだけアピっても気付いてくれない朝倉。
    同じクラスになって浮かれていたのは多分俺だけだ。


    朝倉は誰かにあげるんだろうか。気になる。ヤダな、俺以外のヤツにあげるとか。


    あー、どうする俺!


    席を立った朝倉に俺は咄嗟に思い付いたことを言った。正しくいえば、口が勝手に動いてた。


    案の定驚いた声と表情を向けられた。でも、ここは粘る。

    知ってるんだよ。こんな表情する訳を。



    だから、俺は……。




    「美味しければ、なんでもいいから」



    そう告げたんだよ。



    だって、朝倉が好きだからさ。


    そんなことまだ言えねーけどな!

    きゅん

    10

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  14. 「ねえねえ」

    『んー?』

    「ここにさ載ってる人って隣のクラスの〇〇くんだよね…?!」

    『…みせてみ』

    「ほら!ココだよココ」

    『……』

    「〇〇くんすごいね〜。まさかモデルやってたなんて。いつもメガネじゃん?素顔ってこんなんなんだ~」

    『…別に普通じゃん』

    「でも、こんなのとか、こんなのとか!ちょっとヤバイかも!見てよ〜この笑顔!かわ……あっちょっと!」

    『はい没収〜』

    「返せ!」

    『取り返せるもんなら取り返してみな~?』

    「うっわ、ムカつく!」

    『飛んでも無駄だろ?』

    「イジワル!なにさっただ〇〇くんのこと褒め─ッ!?」

    『─。…〇〇のこと言うなよ。ウザい』

    「…ふふ」

    『なんだよ』

    「ヤキモチですか?」

    『そうだけど?悪いですか?』

    「全然!むしろ、嬉しい。あーなんか幸せかも~」

    『フン、そのまま幸せに浸っとけば?もっと幸せにしてやるよ』

    きゅん

    13

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  15. 月に2回先生と一緒に帰れるこの時間はとても貴重だ。

    付き合ってかれこれ2年ちょい。バレずにここまで来てることに奇跡を感じる。

    エンジン音と共に走り出す。
    相変わらず慣れた手つきで運転する彼氏様。
    ほんとにかっこいい。

    「なにニヤついてんだよ」
    「んーん、何でもない~」
    「なんだそれ」

    2人の笑い声が重なる。

    私は今日の出来事を話した。やっぱりいつだって緊張してしまうから。


    この時間はあっという間で…。

    家の前で止まる。

    先生に挨拶して、車から出ようとしたら手首を掴まれた。

    先生は一度目を合わせてまた逸らす。


    「確認なんだけど、さっきから『れん』って誰」
    「…あぁ、中学の友達だよ?女の子」
    「そか…(なんだ安心した…)」
    「…もしかして、や「じゃねーよ!」」


    走り出した車をみて笑った。


    先生知ってる?妬く時、必ず舌を出すってこと。


    バレバレだよ?先生。

    きゅん

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  16. 高校卒業してから一年経ったあたし達。
    お互い忙しくてなかなか会えない日が続いたけど、今日は彼の家でマッタリ過ごしている。


    「一人暮らしは楽しい?」

    やっぱりね、寂しいんだよ。去年まで隣にいたんだから。

    「舞美も一緒に住む?」

    「へ?!」

    「じょーだんだよ」

    笑う斗真くん。あたしは口を尖らせた。

    「冗談で言わないでよ…」

    「それも冗談だけど?」

    もう、斗真くんってば!
    いつもこうだもん。…少し意地悪してやる!


    あたしは学科の先輩に褒められたこと、同学科の研究の手伝いを受けたこと…それとなく言っていった。

    黙って聞いてくれるのはいいんだけど、なんかなあ…。


    「そんでさ、桐谷くんが──っ」


    勢いよく口が塞がれた。目を見開く。


    「舞美、少し黙ろっか?」

    「…へ、い」


    これは、もしかして…!



    「違うからなっ」


    そう言った彼の顔は紅く色づいていた。

    きゅん

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  17. 最悪なクリスマスにしてしまったと思ってた。

    でもね、今はすごく幸せに思うよ。

    自然と繋いだ手に力を入れた。隣にいる彼も握り返してくる。それが嬉しくって。

    「なに、笑ってるんだよ」
    「うん。今日は幸せだったなと思ってさ」

    柊の家を目指しながらあたしはそう言う。

    柊のおかげでこんなクリスマスもありだなって思えたんだもん。

    「そっか。よかった」

    ふわっと笑う彼に少しドキッとして、同じように笑い返す。

    「…あ、着いちゃったね」
    「おー、ほんとだ」

    家の前で足を止めた。
    急に寂しさが込み上がる。それをグッと押し込んであたしは一歩下がった。

    「じゃーね!」
    「…あ、待って」

    そう言って一瞬触れた唇。思わず目を見開いた。
    そして、言ったんだ。イジワルな顔をして。耳元で。


    「来年は覚悟しといてな。…メリークリスマス」

    あたしは耳を押さえながら、もう閉められた玄関を見つめ続けた。

    きゅん

    16

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  18. ~鴇田くんside~




    はぁ…。

    さっきから何回ため息を吐いているのだろうか。


    全身が重い。たぶんさっきのでダメージを食らったんだと思う。



    長田さんが苦しそうに名前を呼んだから。

    いまは聞きたくない名だ。


    はは、夢にまで現れてるんだぞ?!……妬けるわ!



    そんだけまだ長田さんの中には淳介でいっぱいなんだ。絶対そうだ。



    ……なんで俺じゃなくて淳介なんだよ。俺だったらキミを笑顔にさせられるのに。


    そう思っても届かないのは分かってる。
    でも、こんなに好きになったのは初めてなんだよ。俺の初恋は長田さんなんだよ?

    もっと早く告げていれば俺を見てくれてた?


    長田さん、振るんだったら思いっきり振って。そしたら何がなんでも諦めるよ。そしてキミの幸せを願ってる。



    だからその時がくるまで、キミを想い続けるから──。






    ~【最後の願い】より~

    きゅん

    7

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  19. 今日は学校でハロウィンパーティー。みんな色んな仮装をしてて、とても可愛いし、怖いし、とにかく凄い。

    本当は来週に行われるはずなんだけど、その日は休日ということで、今日になった。



    私はある人物を探しているんだけど、なかなか見つからない。

    どこにいるんだろう…。



    「ワッ!」

    急に後ろから抱きついてきた人物に心臓が飛び出た。

    だから固まってしまって。


    「大成功」と満面の笑みを向けてきた彼は私の幼馴染み。
    そして、私の大切な人。


    真正面にきた彼を眺めていると、だんだんとハッキリしてきて笑ってしまった。

    「ちょっと、何その格好(かわいいんだけどっ)」

    「うわーヒドイなぁ。笑うことないじゃん」

    「だって…(デビルっ)」

    「…あっそ。もう知らね!」


    そう言った彼は、私に──



    「Trick or Treat」


    私にキスをした。


    イタズラな目を光らせて。

    きゅん

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  20. 夜、ひとり部屋でごろごろしているとドアを叩かれた。

    ったく。こんな時間に誰だ〜?

    そう思いながらドアを開けた。
    目の前にいる人物に目を丸くさせる。

    「そうちゃん、じゃん」

    そう言うと私の彼氏が傷だらけの姿でヘラっと笑った。

    また、やり合ったな。
    そう確信した私は彼を近くに座らせて絆創膏を貼る。

    彼は暴走族だ。そして、総長。気が強くとても喧嘩っ早いの。けど、可愛いところがあるんだ。


    「……なぁ、慰めてよ」

    「何言ってんの?自分がまた手出したんでしょ」

    「今回は違う。向こうから、だし」

    なんて目してんのよ。かわいすぎる。



    「ねぇ、だから慰めてよ」

    私の前だとこんなに甘くなるそのギャップに堪らなく愛しく思う。



    「えー、しょうがないなあ」



    仕方ないから、慰めてあげるよ。
    だからって、キケンな真似はしないでね?



    そう心で呟きながら、慰めのキスをあげた。

    きゅん

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  21. 太っていることがコンプレックスで、恋から遠ざけていたあたし。

    でも、今は──。



    「舞美」

    とあたしの大好きな笑顔を向けてくれる彼がいる。



    「なに?」

    そう尋ねるとまた柔らかい表情をして首を振った。


    「ただ呼んでみただけ」


    少し顔が赤い気がするけど、それよりもっと赤くしたあたしは俯いた。


    「ふっ、可愛い」

    「か、可愛くない!」


    あたしのどこをみて可愛いと言うのか未だに謎なんだけど。

    それでも顔がほころんでしまうのは、あたしが単純過ぎるんだ。



    優しく包んでくれるその手を握り返して、家を目指す。



    「斗真くん、これからもよろしくね!」



    少しびっくりした後、彼は「こちらこそ」と最上級の笑みをあたしに向けた。

    きゅん

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